今週が下落への第一歩となる。

かなり中東情勢が緊迫化してきましたね。ハマスがイスラエルに攻撃して多数の民間人が犠牲になった事を受けて勃発した今回の状況。イスラエルは本格的に反撃するようであり、事態の悪化が非常に懸念されています。

早く収まって欲しいなと願っていますが、かなり昔からの様々な問題があり、簡単に収まるようなものではないです。お互いに深く根付いている復讐の連鎖が切れる日が来ることを本当に願いたいですよね。

多くの方々が平和を願っていますが、イスラエルとハマスの争いは収まる気配がなく、イスラエルは地上戦への準備を着々と進めており、ガザ地区への地上侵攻の準備は整ったとイスラエル軍は発表しています。軍の関係者は「従来の空爆を中心にした攻撃から、ガザ北部を手始めにかなりの規模の地上作戦に局面が移る」と述べていました。

イスラエルとハマスの争いだけであれば、米国株を含めた世界の株式市場への影響はそれほど大きくないのですが、これが他国へと波及すると株式市場への影響が大きくなっていきます。シリアにいる武装組織ヒズボラなどがイスラエルへの攻撃を加速させたりすると更に混乱は増してしまいます。

イスラエルが地上戦へと突入すると、特にアラブ諸国からの反発が強くなることが想定され、犠牲者が増えてくるとアラブ諸国の中にはイスラエルだけでなくイスラエルを支援している欧米への反発が強くなっていきます。それが原油生産の削減などの欧米経済への圧力となっていくようであれば、当然ながら世界経済や株式市場への影響が大きくなっていきます。

イスラエルと激しく対立している中東の大国イランのアブドラヒアン外相は、14日夜に「ガザへの攻撃が続けばイランが介入する可能性がある」とイスラエルに警告しました。イランがシリアやレバノンの武装勢力に資金や武器の援助を行ってイスラエルへの攻撃を支援するようであれば、イスラエルも反撃を行ってシリアやレバノンに侵攻する可能性もあり、そうなってくると中東情勢は大きく混乱していきます。

アメリカはイランが手助けしないように圧力を高めるために空母「ジェラルド・フォード」を中心とした空母打撃群を地中海東部に派遣しましたが、イスラエルのガザ地区への地上戦による中東情勢の懸念を受けて、更に空母「アイゼンハワー」を派遣するなど、他国が参戦する事で中東情勢がこれ以上悪化しないように圧力をかけ続けています。

イスラエルのガザ地区への地上戦開始は避けられない状況となっており、地上戦となると多数の死者が出て、更に民間人への犠牲も増えていくと想定されます。これに中東諸国が反発する事が予測されており、石油生産削減や停止などの報復処置に出る可能性も指摘されています。

根深い問題を抱えている中東。その火種が拡大し始めた事から、問題が更に燃え広がるようであれば株式市場への影響は強くなっていき、今週が下落への第一歩となる可能性もあります。

安全資産への回避、そしてリスクオフとなっていけば、株式市場は軟調な展開となっていくかもしれませんね。