米国では中間選挙が行われ、上院も下院も野党である民主党が過半数を制することになり、大統領と議会がねじれる形となりました。今までは、上院も下院もトランプ大統領が率いる共和党が過半数を制していたので、トランプ大統領もやりたい放題の行動を取っていましたが、議会を民主党が制した事で少しやりにくくなっていきそうですね。

イランに攻撃してインフレになったのが誤算だったのだろうね



短期でケリが付くと考えていたのが長期化してるからね
民主党が上下両院の多数派を握る「ねじれ議会」となったことで、トランプ米大統領(共和党)の政権運営はスムーズにはいかずに、今後は本格的な政策推進が困難になっていく可能性が高く、政権運営が「レームダック(死に体)」になっていくかもしれません。
さて、そうなった場合、米国株式市場はどのような動きになっていくのだろうか?過去に、大統領が所属する政党とは逆の政党(野党)が上院と下院の過半数を両方ともに占めた時の S&P500の動きを確認してみましょう。
「上院と下院を野党が過半数を占めた時の S&P500」
| 中間選挙 | 当時の大統領 | 上下両院の多数党 | 1年後のS&P500 |
|---|---|---|---|
| 1954年 | アイゼンハワー(共和) | 民主党 | +33.2% |
| 1958年 | アイゼンハワー(共和) | 民主党 | +11.1% |
| 1970年 | ニクソン(共和) | 民主党 | +12.7% |
| 1974年 | フォード(共和) | 民主党 | +18.7% |
| 1986年 | レーガン(共和) | 民主党 | +1.1% |
| 1990年 | ブッシュ父(共和) | 民主党 | +25.1% |
| 1994年 | クリントン(民主) | 共和党 | +27.1% |
| 1998年 | クリントン(民主) | 共和党 | +22.0% |
| 2006年 | ブッシュ子(共和) | 民主党 | +6.7% |
| 2014年 | オバマ(民主) | 共和党 | +4.5% |
| 平均 | +16.2% |
過去 75年間では、10回ほど上院と下院を野党が過半数を占めていたのですが、なんとその 10回ともが 1年後にはプラスリターンとなっていて、100%の確率で上昇しているんですよね。これ、結構意外な感じですよね。しかも、なかなかの上昇率だったりするんですよね。
しかも、大統領が共和党で上院・下院が民主党となったケースだけでなく、大統領が民主党で上院・下院が共和党になった逆のケースでも、1年後には上昇しているんだよね。
ただし、この 10回には選挙によって野党が新たに両院の過半数を獲得したケースと、以前から野党が両院を支配していたケースの両方を含んでいます。なので、今回のように、それまで大統領側が支配していた議会の多数派を野党が奪い、選挙後に上院・下院ともに野党の支配となるケースだけでも確認してみました。
| 選挙年 | 野党が奪った議会 | 1年後の騰落率 |
|---|---|---|
| 1954年 | 上院・下院 | +33.2% |
| 1986年 | 上院 | +1.1% |
| 1994年 | 上院・下院 | +27.1% |
| 2006年 | 上院・下院 | +6.7% |
| 2014年 | 上院 | +4.5% |
| 平均 | +14.5% |
この場合でも、1年後のS&P500の上昇率は 14.5%ほどあり、もともと上院と下院の両方がねじれていた場合とあまり変化はなく、どの場合でもそれなりの上昇率となっているんですよね。
そもそも、1950年以降の 75年間でみてみると、どのようなケースでも(上院と下院をどこが制しても)中間選挙後のS&P500が 1年後に上昇している確率は 100%なんですよね。なので、基本的には中間選挙後は選挙戦における不透明感が解消されることで政策面を想定しやすくなるので一定の安心感が出てくるんですよね。
そして、大統領側の大型法案が議会で通りにくくなり、市場にとって政策の予測可能性が高まる事になります。特に、トランプ大統領の場合は気まぐれなので、急に法案を通したりし兼ねないのですが、議会がねじれているので、政策の急激な変更が難しくなります。こういった面も、変化を嫌う株式市場にとっては喜ばしい事です。
必ず上昇するとは限りませんが、そもそも投資家達の間では、中間選挙後は上昇しやすいという刷り込み(アノマリー)が強く入っているので、ねじれ議会となっている事で大きな変化も起こせない状況であるという事は、逆に言えば変な意味で安定しているともいえるので、今後の米国株市場が上昇していく事を期待していてもいいのではないかなと思います。


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