成長株への投資は継続する事が難しい

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最近は成長株が低迷気味ですね。金利の上昇や景気の後退懸念がある中では成長株へ投資をしてもなかなか芽が出てこない事が多いかもしれませんね。

特に、今のように金利がグングンと急上昇する中においては、企業の業績アップのよる株価の上昇に期待するよりも高い金利の債券に預けていたほうが安定した利回りが取れるという事から、成長株への投資を控える動きが出ることもあります。

期待されている成長性を維持できるのであれば、金利の上昇局面においても成長株は伸びていくのですが、景気が減速していくようであれば期待されてるような成長性を維持できない可能性がある事から、投資を控える方が増えていくの自然な流れですよね。

資産の拡大を重視するのであれば成長株への投資は外せないのですが、成長株への投資は心理的な面からも難しい所があります。

今回は、そんな成長株への投資についてのお話しをしたいと思います。

目次

見切る判断と入れ替える勇気

インデックス投資や高配当投資などの安定的な投資とは対照的に成長株への投資は資産の拡大を狙える反面、資産を減らしてしまう可能性も大きくなってしまいます。

リスクを承知の上で資産拡大を狙うのであれば成長株への投資は意義あるものとなるかもしれません。

ただし、成長株への投資は心理的な負担が大きく、手軽に出来るものではないです。

インデックス投資や高配当投資の場合は、手堅く徐々に資金を積み増していく事でボリュームアップによる資産拡大効果を狙っていけます。最初は少なかった配当金も、投資に費やす資産が増えていけばいくほどに配当金の金額も増えていき、年数が経てば経つほど、ゆっくりとであっても複利の効果を実感できます。

一方で、成長株への投資は失敗する事も多く、失敗してもめげずに次へと繋げていく事が大切になるのですが、ここが難しくて失敗してしまった事を悔やんで次に進むことを諦めてしまう事があります。

そうなると、成長株へ投資した事の意味がなくなってしまうのですが、やはり誰でも失敗は嫌な物であり、失敗すると次もまた同じ事になるのではないかと思う気持ちから続ける事が難しくなってしまいます。

成長株投資は、全てが上手く行くという訳ではなく、取捨選択が必要となっていきます。必然的にイマイチな銘柄もあるので、適時入れ替えたりしながら次に進む必要があります。

いいものは長く太く、ダメなものは短く手短に、という取捨選択が必要となってくるのですが、この入れ替えるという作業や見切りをつけるという作業がなかなか難しい作業となりますよね。

株を買うという事は、買う時にはどれもが将来は成長すると思っているからこそ買うのであって、成長性が鈍化してきても一時的な物だと思って、いずれは回復していくものだと思えてしまいますからね。

そのあたりを、変に引っ張り過ぎずにダメなものはダメ、行けるものは我慢して耐え抜くという判断が必要となっていきます。

リスクを取り続ける難しさ

プロスペクト理論の記事でもお伝えしたように、投資には心理が非常に大きく作用します。そして、心理面が邪魔をして理論的に投資を続けていく事が出来なくなる事もあります。

成長株投資をするのであれば、失敗を受け入れながら次へと進んで行かないといけないのですが、そこを続ける事が出来なくなることでパフォーマンスが落ちてしまう事があります。

例えば、この次のような2つのケースがあったとします。

  1. 確実に100万円を手に入れる事が出来る
  2. 50%の確率で300万円が手に入るが、残りの50%の確率で何も手に入らない

(1)のケースでは、100万円を手に入れる事が出来ます。

(2)のケースでは、50%の確率で300万円、50%の確率で0円なので、期待値でいうと、150万円を手に入れる事が出来る事になります。

理論的に考えれば、(2)を選択した方がいいのですが、この(2)を選択した場合には、当然ながらお金を手に入れる事が出来ずに0円のケースがあります。

それでも、何度も回数を重ねれば重ねるほど、期待値は(1)よりも高いのだから(2)の方が獲得する資金量は多くなっていくはずなのですが、人は失敗をすると次の行動は保守的になってしまいます。

成長株投資をするという事は、極端な言い方をすれば(2)のような投資をするという事になります。

そこには失敗が付き物です。そして、失敗をしても次も投資を続けないといけないのですが、失敗をすると次に選ぶ選択肢は保守的になってしまいます。

(2)のような投資を選択したけれども、失敗したからといって、次の投資の際に(1)を選んでいては、成長株投資で増やす事は難しくなります。あくまでも、失敗する事があるという前提の下で投資を続けていくからこそ、成長株投資で増やしていく事が出来るのであって、失敗したらすぐに(1)に戻るような事では成長株投資で増やすという事は難しいです。

成長株投資を続けていくには、(2)を選択し続ける事が必要となります。

でも、失敗してもなお次もリスクを取り続けるのは心理的には非常に大きなハードルを越えていかないといけません。

成長株投資が難しいのは、このあたりのリスクの取り方が心理的には強い抵抗感があるからなのだと思います。

単純な確率論にはならない

成長株への投資ではリスクをとらないとリターンを得る事が出来ない。

では、リスクを取り続ければ成功する事ができるのかというと、そういう訳ではないから投資は一筋縄ではいかないんでしょうね。

ハイグロース株などに投資をしてたら、全てが駄作だったという事もあります。どれも未来はピカピカに輝いて見えていたのに、どれもが金メッキをしていただけで期待値が削れていけば、ただの器だけが残って金ピカだったメッキは溶けて消えていたなんて事がありますよね。

成長株に失敗はつきものではあるけれども、それを失敗だという事に早く気付くことが必要となります。

特にグロース株投資に損切りが重要だというのはこういった点なのだと思います。

紐が付いたバケツを海に沈めたとして想像してみてください。

水深3メートルぐらいでバケツを引き上げるのは簡単でも、水深30メートルぐらいまで沈んだバケツを引き上げるのには非常に労力が必要です。これが、更に深く100メートルぐらいまで沈んでしまったら、果たして引き上げられるのかすら分からないぐらいのどん底に沈んでしまいますよね。

さっさと諦めて次に進むことができれば、失った時間も失って資金量も少なく済んで次に進みやすいのですが、そこでモタモタとしてしまって、時間も資金も多くを失ってしまうと、次に移っても立て直すのにかなりの労力を必要とするのです。

成長株への投資は失敗が付き物ですが、その失敗を次に活かす為には、損切りを行って次に繋げていく必要があります。なので、損切りをしっかりと出来ないと成長株投資では苦しくなっていきます。

これは、成長株への投資だからであって、インデックス投資などでは損切りなどをする必要はないです。

世界経済全体(または米国市場全体)へ投資をしつつ分散も効かせることができるインデックス投資であれば損切りをする必要もないですが、成長株などの個別株に投資をするのであれば損切りは頭の中にいれておく必要があります。

このように成長株への投資は、失敗を前提に次に繋げていく必要があり、場合によっては損切も視野に入れる必要がある事から、インデックス投資などに比べると心理的な負担が大きくなります。

そして、成長株の投資をするからには失敗しても次も同じように成長株へと投資を続けていかないと成長株投資で期待するようなリターンを得る事は難しくなります。

上昇相場であれば成長株は何に投資しても上昇をしているので簡単に思えるのですが、一旦下落相場になるとダムが崩壊するかのように雪崩をうって株価が下っていくので、成長株に投資するのは途端に難しくなります。

成長株投資は続けていく事が難しい投資なんですよね。

だからこそ、続けていく事が出来たらインデックス投資よりも成長株投資の方がリターンが良くなるのですが、そこに至るまでに受ける心理的な負担は非常に大きいものであることから、なかなかハードルの高い投資方法になりますよね。

  

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