いよいよ夏も終わって、株式市場が上昇しやすい秋へと向かっていきます。そんな時期に米国株市場がスタートダッシュをかけることが出来るかどうかの重要なターニングポイントにもなりそうなエヌビディアの決算。近年の AIブームを作り出した王者エヌビディアの決算は米国株市場だけでなく世界中の株式市場に影響を与える存在となっています。

絶対王者エヌビディアの決算発表が行われていたね



ここが失速すると業界全体への影響が強いよね
決算内容が良いのは当たり前で、市場の期待以上の好決算でないと評価されないほど期待値が高いエヌビディアの決算。果たして、エヌビディアは市場の高いハードルを乗り越えることが出来たのだろうか。
それでは、エヌビディアの2027年度第2四半期(2Q)決算を詳しく見ていきましょう。
エヌビディア2027年度第2四半期(2Q:2026年5月~2026年7月)決算
NVIDIA:2027年度第2四半期(2Q:2026年5月~2026年7月)決算
「エヌビディア2Q」
売上高 962億2100万ドル(105.8%増加:2.0倍)
営業利益 637億3400万ドル(124.0%増加:2.2倍)
純利益 596億8800万ドル(125.9%増加:2.2倍)
1株利益 2.46ドル(127.7%増加:2.3倍)
「市場予測」
売上高 922億7000万ドル(4.2%上回る)
営業利益 598億4500万ドル(6.4%上回る)
純利益 515億4800万ドル(15.7%上回る)
1株利益 2.11ドル(16.5%上回る)


毎回、毎回、思うのだけど、本当に恐ろしいほどの成長性だよね。世界最大の時価総額になっている超巨大企業にも関わらず、前年よりも2倍の成長力を叩き出しているのだから、まさに王者にふさわしい風格ある決算内容だったとおもいます。
売上は105%増加(2倍)、営業利益は124%増加(約 2.2倍)、純利益は125%増加(約 2.2倍)、1株利益は127%増加(約 2.3倍)となっていて、これ以上何を望む必要があるのだろうかといった感じの内容でした。新規上場(IPO)したばかりの企業が叩き出すような成長率を世界最大の企業が叩き出すというファンタジーな雰囲気が漂う感じですね。
粗利益率については、2026年度第1四半期(2025年2月~4月)に 60.5%と 70台を下回って大きく落ち込んだ時期もあったのですが、その後はしっかりと戻しており、今期も粗利益率は 75.0%と前期(2027年第 1四半期)とほぼ変わらない水準をキープしており、高い水準で安定していました。
各部門別の売上
「部門別売上」
データセンター 890億2300万ドル(116.6%増加:2.1倍)
ハイパースケール 487億1000万ドル(データセンターの内訳)
ACIE 403億1300万ドル(データセンターの内訳)
エッジコンピューティング 71億9800万ドル(27.4%増加)
(※1) 「データセンター」=「ハイパースケール」+「ACIE」
(※2) 「パイパースケール」は、大手クラウド企業などの巨大データセンターからの収益
(※3) 「ACIE」は、AIクラウド(AI Clouds)、産業用(Industrial)、エンタープライズ(Enterprise)の各部門が含まれ、それぞれの頭文字を取って表記されている
(※4)エッジコンピューティングは、PC、ゲーム機、ワークステーション、AI-RAN基地局、ロボット、自動車などの部門が含まれている


前期から、エヌビディアの部門別の売上に関する項目が変更になりました。基本的には、「データセンター」と「エッジコンピューティング」の2つに分かれています。
そして「データセンター」の売上の内訳として、「ハイパースケール」と「ACIE(AI Clouds, Industrial, & Enterprise)」の2つを再掲しています。なので、「データセンター」と「エッジコンピューティング」を足したのが、エヌビディアの売上(TOTAL)となります。
「ハイパースケール」は、大規模データセンターの事で、ハイパースケーラーと呼ばれているアマゾンやグーグル、マイクロソフトなどが運営しているクラウドの巨大データセンターからの売上がここに計上されています。
「ACIE(AI Clouds, Industrial, & Enterprise)」は、AIクラウド(AI Clouds)、産業用(Industrial)、エンタープライズ(Enterprise)の各部門からのエージェント型 AIと物理型 AI向けのデバイスによる売上の合計で、業界や国を問わず、多様な AI専用データセンターや AIファクトリーからの売上を計上しています。
「エッジコンピューティング」は、従来のデータセンター以外の部門(ゲーミング、プロ用VZ、自動車関連、その他)をまとめて1つの部門(エッジコンピューティング)にしています。
さて、部門別の売り上げを確認してみると、やはりデータセンターの成長性がいまだに衰えず、さらに加速しているのだから恐ろしいですよね。これだけの規模の大きさになると普通は成長性は落ちていくものなのですが、AIブームが持続しており、成長性は伸び続けています。
今期(2027年度 2Q)のデータセンターの売上増加率は 116.6%(前年対比)となっていて前期よりも更に成長性が加速していて、ついに100%( 2倍)を突破していますね。
| 2026年度2Q | 2026年度3Q | 2026年度4Q | 2027年度1Q | 2027年度2Q |
|---|---|---|---|---|
| 56.4%増加 | 66.4%増加 | 75.1%増加 | 92.3%増加 | 116.6%増加 |
「データセンター部門の売上グラフ」


データセンターの売上高がすごく成長しすぎて、他の部門の売上が少なく見えるぐらいになってしまいましたね。昔のエヌビディアは、データセンター部門とゲーム部門の売上が同じぐらいの規模だったのに、今ではデータセンター以外の全ての部門の売上を足しても(エッジコンピューティング部門がデータセンター以外の全ての部門の売上)、データセンター部門の 10分の 1程度しかないのだから、いかに AI需要が凄くて、データセンターの売上が爆発的に伸びているのかが分かりやすいよね。
来期(2027年度3Q)のガイダンス
では、重要な来期(2027年度3Q:2026年8月~2026年10月)のガイダンスを確認してみましょう。
来期ガイダンス
売上 1101億6000万ドル~1058億4000万ドル(中央値1080億ドル)
粗利益率(GAAP) 74.5%~73.5%(中央値74.0%)
市場の来期予測
売上 1048億6300万ドル(中央値は3.0%上回る)
次期ガイダンスについても抜群の内容だったね。エヌビディアが出した次期ガイダンスの中央値は 1080億ドルとなっているのですが、これは前年対比で 89.4%の増加になる水準です。来期もかなり高い水準の成長性を維持するようですね。
そして、市場が想定している時期ガイダンスと比べてみても、エヌビディアの中央値は市場の想定よりも 3.0%ほど高い水準となっていて、市場の期待を上回るガイダンスとなっていましたね。
まとめ
今回の決算内容も、前期の決算内容と同じように文句の付けようのない完璧に近い決算内容だったと思います。今期の実績、来期のガイダンスともに市場予想を上回っており、王者の盤石の地位を見せつけられた感じでしたね。
今期も、自社株買いと現金配当の形で約 260億ドルを株主に還元(過去最高額の還元)していましたね。260億ドルの内訳は、自社株買いによる 200億ドルと、1株当たり 0.25ドルの四半期配当による 60億ドルとなっています。フリーキャッシュフローの 50%以上を還元するという計画に対し、年初来では 60%を還元したようです。これで、残りの自社株買いの枠の残高は、990億ドルとなっています。
今回の決算においても中国からの売上はほぼありません(若干のHopper 200製品だけでデータセンター売り上げの1%未満)でした。また今後の見通し(ガイダンス)についても中国からの売上は一切見込んでいません。いずれ中国からの受注があるかもしれませんが(中国政府が許可する可能性があるかも)、米国が何かあるたびに半導体を規制の対象にするので、中国政府は自国の半導体企業を育てる方針にしているので、基本的には今後も中国からの売上は見込めないという前提でいいと思います。中国抜きにしても十分な成長性があるので問題ないでしょう。
カンファレンスコールでは、来年(2027年)の売上に対する成長性は 70%になると話していました。需要自体はもっとたくさんあるが、供給面(生産能力の限界)で制限があり、そのため 70%程度の伸び率になるという事だったのですが、これほどの巨大企業が来年も 70%程度の成長率を叩き出せる想定になっているのだから凄いですよね。
AI時代の到来において、その AIを動かすために不可欠であるエヌビディアの半導体は今後も高い需要に支えられて安定した業績をコンスタントに上げていきそうですね。今後も王者の地位は盤石なのではないかと感じました。


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