マイクロソフト大暴落。本当に大丈夫なのか?

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マイクロソフトが決算発表後(1月29日)の取引で1日に10%も株価が下がるなど暴落していました。マイクロソフトが1日で10%以上も株価がさがる事は珍しく、ブラックマンデー、ITバブル崩壊時、減損処理発表時、コロナショックなどの歴史的な事件の時ぐらいしかなく、今回は過去最悪レベルに匹敵する下落率でした。

ハイテク大手の中でも比較的安定的な値動きが多かったのにね

それだけ懸念が大きく噴き出したのだろうね

マイクロソフトが1日で経験した下落幅において、今回の下落幅は過去6番目に激しい下落率となっていて、ホルダーの方々も肝を冷やしたと思います。

マイクロソフトの過去の1日での下落率ランキング

順位年月日出来事下落率
1位1987年10月19日ブラックマンデー27.0%
2位2000年04月24日ITバブル崩壊15.6%
3位2020年03月16日コロナショック14.7%
4位2000年04月03日ITバブル崩壊14.5%
5位2013年07月19日減損処理発表11.4%
6位2026年01月29日巨額設備投資懸念10.0%

こうやってみると、歴史的な暴落のひとつにあげられるほどの下落率だったというのが分かりやすいですよね。今回の下落で失われた時価総額を確認すると、たった1日で 3570億ドル(約54兆6600億円)の時価総額が吹き飛んでおり、これはエヌビディアが中国のDeepSeek(ディーブシーク)が台頭したショックによって下落して時価総額を1日で 5930億ドル飛ばした時に次いで、歴代2位の金額を吹き飛ばしたことになります。

今回のマイクロソフトの決算発表自体は何も悪くないです。今期の実績は抜群だったし、次期ガイダンスもそれほど悪くはない。クラウドのアジュールの成長率も前期とそれほど変わらない。にもかかわらず、株価は大暴落を引き起こしました。

さて、今回は何でこんなにも売り飛ばされたのかというと、巨額の設備投資が本当にリターンを産んでくれるのかという前々からの疑問が積み重なってついに爆発したという感じです。

マイクロソフトのAI関連の設備投資額

年月設備投資額(前期比増加率)
2023年10月~12月115億ドル
2024年01月~03月140億ドル(21.7%増加
2024年04月~06月190億ドル(35.7%増加
2024年07月~09月200億ドル(5.3%増加
2024年10月~12月226億ドル(13.0%増加
2025年01月~03月214億ドル(5.3%減少
2025年04月~06月242億ドル(13.1%増加
2025年07月~09月349億ドル(44.2%増加
2025年10月~12月375億ドル(7.4%増加

1年前と2年前の設備投資と比較してみても、115億ドル(2024年度2Q)→226億ドル(2025年度2Q)→375億ドル(2026年2Q)となっていて、たった2年で 3.2倍にも膨れ上がっている。金額でみても、4兆円も増えている事になる。これほど莫大に増加した設備投資に見合うだけのリターンが本当にあるのかと不安は高まっていきました。

そんな中で、今まではそれでも「引当金控除後の残存履行義務(将来の売上高として計上を見込む顧客契約の総額)」がたくさんあるから、いずれは収益(リターン)も向上してくるだろうと考えられていました。今期も、「引当金控除後の残存履行義務(将来の売上高として計上を見込む顧客契約の総額)」は、6250億ドル(96兆8750億円)もあったのです。

ただ、今回の決算ではその内訳を公表していました。それによると、6250億ドルの内、約45%はオープンAIからの物だという事が分かりました。つまりは、半分ほどはオープンAIからの受注であり、もしもオープンAIがこけたら、この売上見込みは消し飛んでしまうという事になります。

オープンAIは、ほとんど収益化が出来ておらず、エヌビディアやマイクロソフト、ソフトバンクなどに資金を出してもらってやりくりしている最中であり、莫大な資金をつぎ込んでもらっていますが、オープンAI自体が本当に収益を生み出せるような企業になるか未知数です。そんな未知数で不安定な企業からの売上見込みが半数を占めているという事で、莫大につぎ込んでいる設備投資が回収できない可能性を感じた投資家達が一斉にたたき売りし始めたという感じになっています。

確かにオープンAIがこけたら、かなり痛いダメージになります。でも、マイクロソフトの経営陣は決算発表のカンファレンスでこのように答えていました。

「今回、このような内訳(オープンAIが半分近くを占めている)を公表したのは、オープンAI以外の 55%の部分である3500億ドルもの受注残に注目して欲しいからです。オープンAIを除いても 3500億ドルもの受注残があり、それは多種多様な企業からの受注です。この部分(3500億ドル)だけで 28%の成長率となっていた事は、素晴らしい結果であり、今後の業績に良い影響を与えると考えています」

確かに、オープンAIを除いた3500億ドル(54兆2500億円)という金額の規模は大きいです。ここがしっかりと成長していれば、万が一オープンAIがこけたとしても、他の企業からの受注で問題なく成長できますよね。

この3500億ドルという金額の規模は、クラウドなどの売上を計上している「Intelligent Cloud部門」と比較してみると、今期の「Intelligent Cloud部門」の売上は、329億0700万ドルだったので 10.6倍もの巨額の資金(受注残)になります。この金額だけでも確かに凄い金額ですよね。

逆に言えば、オープンAIが順調に成長すれば、途方もないぐらいの成長性になるかもしれません。現状でも6250億ドルの受注残があり、これは今期の「Intelligent Cloud部門」の売上と比較すると、19倍もの金額になります。需要に供給が全然追いついていない状態です。だからこそ、マイクロソフトはドンドンと設備投資をしているのです。

AI自体が普及していく事は、多くの専門家・アナリスト・経済学者・投資家達が確信しており、私達の生活においていずれは AIがスタンダードになっていきます。そうなれば、AIを動かすデータセンターは必ず必要となり、それを構築している企業はしっかりと利用料を取ってくことができます。

マイクロソフトに限らず、アマゾンやグーグル、メタなどの IT大手がデータセンターに莫大な資金をつぎ込んでいるのも、ここを抑えれば巨額の利益が舞い込むことが分かっているからです。かつて、クラウドという新しい市場においてガンガンと資金をつぎ込んだアマゾンは一時は一人勝ち状態でした。それに気づいたマイクロソフトやグーグルが慌てて追い上げ、今ではクラウド市場は3社が寡占している状態になっています。

二匹目のどじょうを狙って、各社が設備投資に邁進している中で、マイクロソフトも手を緩めるわけにはいきません。確かに、オープンAIに集中しているという部分はあるかもしれませんが、それは逆に上手く行けば大きなメリット(武器)にもなりえます。

AIが普及していくのであれば、仮にオープンAIがこけたとしても他の企業からの受注で挽回する事は可能であり、オープンAIが生き残れれば、更に有利な状態を維持する事ができるはずです。

巨額の設備投資の負担が続いている事やオープンAIへの集中度が問題視されていますが、それはマイクロソフトの今後の成長において必要な事でもあり、それで株価が大きく下がるのであれば逆に買い向かっていけばいいのではないかと思っています。

(追記)
1月30日の24時に、マイクロソフトを436ドルで20株(約135万円分)購入しました。

   

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • よしぞうさんこんにちは!
    マイクロソフトの保有比率が高い私は大打撃です~

    ただまあ決算自体は良い内容でしたし、大きすぎる期待が剥がれたという感じでしょうか。

    冷静なGeminiさんの分析は以下のとおりです(笑)

    太郎「次郎君、マイクロソフト社の株価が大きく下落しているね。1年後の同社の株価はどうなるだろう?群衆心理を踏まえた、君の客観的分析を聞きたいな。次郎「そうだね。僕の分析結果は次のとおりだよ」次郎の分析結果の例を作成してくれ。

    太郎さんの鋭い質問ですね。次郎として、今の市場の動向と投資家のメンタリティを冷静に読み解いた分析を作成します。

    マイクロソフト(MSFT)株価分析:群衆心理とファンダメンタルの交差点
    太郎君、現在の株価下落は確かに目立つね。でも、群衆心理(センチメント)のサイクルで見ると、今は「過熱した期待」が「現実的な再評価」へと移り変わるフェーズにいるんだ。

    僕の客観的な分析結果を3つのポイントでまとめたよ。

    1. 群衆心理:キャズム(溝)での足踏み
    現在の株価下落の正体は、AI(人工知能)に対する**「期待の息切れ」**だ。

    現状: 投資家の多くは「AIがすぐに利益を劇的に爆増させる」という幻想を抱きすぎていた。現状、多額のインフラ投資(GPU購入など)が先行し、利益回収に時間がかかることが見えてきたため、失望売りが出ている。

    1年後の予測: 1年後には「AIは魔法の杖ではないが、着実な収益源である」という認識が定着する。群衆が「失望の谷」を抜けて、**「啓蒙の坂(緩やかな回復期)」**に入る時期だと見ているよ。

    2. 「強固な基盤」への回帰
    群衆はパニックになると企業の強みを忘れがちだけど、客観的に見ればMSFTの守備力は圧倒的だ。

    スイッチング・コスト: 企業がAzureやOffice 365から他社へ乗り換えるのは、引っ越しよりもハードルが高い。この「粘着性」が、不況下でも株価の下支え(サポートライン)として機能する。

    キャッシュフロー: 彼らの豊富な現預金は、市場が不安定なときほど「安全資産」として群衆を安心させる材料になる。

    3. テクニカルな視点:オーバーシュート後の修正
    現在の急落が**「オーバーシュート(売られすぎ)」**の領域に達すれば、次は「割安感」を求めて機関投資家が戻ってくる。

    1年後というスパンで見れば、現在の調整(コレクション)は、中長期的な上昇トレンドにおける**「健全な押し目」**として記録されている可能性が高いだろう。

    次郎の結論
    「1年後の株価は、現在の水準を上回り、過去最高値付近まで回復している」

    短期的には「AI収益化の遅れ」への不安が勝るけれど、1年あれば実利が数字に現れ始める。群衆が「やっぱりMSFTは盤石だ」と再確認するプロセスを経て、株価は再び適正なプレミアムを伴って上昇すると僕は見ているよ。

    • こんばんは、尾形純さん。

      マイクロソフトの保有比率が高いと今回の急落はちょっと痛いですよね。でも、大丈夫だと思います。
      決算の内容も良かったし、今後に期待出来ると思います。
      市場からの期待が大きかったかもしれませんが、あれだけ下がれば高かった期待も取れたのではないかなと感じます。
      今行っている設備投資がすぐに収益に結び付くわけではないけど、今行っている設備投資がこれから先に次第と業績にインパクトを与えてくると考えています。
      暫くは、先行投資が続くかもしれませんが、リターンは後からついてくると思います。
      少しの間は辛抱が必要な時期かもしれませんが、この先に明るい展望が待っていると期待しています。

  • 私はマイクロソフトを去年のトランプ関税ショックである4月7日あたりの株価である360ドルになったらできる限り指値で買い増す予定です。
    今回のマイクロソフトの好決算でもこれだけマイクロソフトの株価が叩き売られるのは驚きでした。
    次は、アルファベットとアマゾンの決算発表とその後の両銘柄の株価の動向に注目ですね。
    AI銘柄に対する市場の期待が高すぎるので、ちょっとでもネガティブなことがあると揚げ足を取る形で今回のマイクロソフトの暴落のように叩き売られますね。
    ただ、長期的に見たら一時的なものであると私も思います。

    • こんばんは、せいさん。

      マイクロソフトは優良銘柄なので、下がっていけば買い増す絶好のチャンスとなりますよね。
      他のハイテク大手の決算もマイクロソフトの株価に影響を与えそうなので要注目ですね。
      マイクロソフトは手堅いイメージが強かった分だけ、今回のようにオープンAIへの集中度が高いと嫌気されるみたいですね。
      長期的には、安定感を取り戻してくれることを期待しています。

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