円高・株安の最悪の事態は想定しておこう

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先日のFOMC後のパウエル議長による会見では「状況によっては今後さらに2回の利上げが必要になる可能性もある」という発言をしていました。

市場では、来月にあと1回の利上げをするのが精一杯だろうという想定となっていますが、更にもう1回の追加利上げがあると、様々な所に影響が及ぼしそうですね。

本当にあと2回も利上げがあるのかな

可能性としては考慮しておいた方がいいかもしれませんね

出来れば、利上げも来月の1回だけで終わって、景気も持ち直して、リセッションが起こらず(起こったとしてもソフトランディングで)、株価への影響も限定的だったらいいですよね。

ただ、どう転ぶかは不透明なので、念のため、最悪の事態は想定しておいた方がいいのかなと思っています。

目次

いずれ円高に振れる

去年の10月には1ドル150円の円安・ドル高だったのが、利上げが終盤に差し掛かってきたという判断に傾いてきた事から、円高・ドル安に進んで行き、今年の1月頃には1ドル127円ぐらいにまで円高が進んでいました。

ところが、今は再び円安方向に振れており、最近は1ドル141円にまで円安・ドル高となっていましたね。

今後も利上げが継続されるかもしれないという想定から、円安ドル高へと進んでいます。

円安になると、米国株などの外国資産を保有していると、持っているだけで円換算した資産が増える事になります。

1万ドル分の株式を保有していたとして、1ドル130円だったら130万円分の評価額になりますが、1ドル140円だったら140万円の評価額となり、何もしていないのに10万円も資産が増える事になります。

非常に嬉しい事なのですが、これが逆回転して、円高になっていくと海外資産は円換算すると減っていってしまいます。

現在の米国は、インフレ退治ために金利を引き上げていますが、その引き上げもいずれは打ち止めとなる時が来ます。そして、景気が減少しているのであれば金利を引き下げる動きになっていきます。そうなると、当然ながら為替は今までと逆の動きとなり、円高・ドル高方向へと進んでいく事になります。

いつになるのかは分かりませんが、いずれは円高・ドル安に進んでいく可能性は高いと言う事になります。

株安に向かう可能性

今後に株価が下落していく可能性については、景気の動向と社会情勢によって大きく異なるので、どうなるのかは未知数です。

現状では、景気や雇用は底堅く状況が続くことでソフトランディングするのではという想定が増えてきており、株式市場も悲観的な雰囲気よりも楽観的な雰囲気の方が高まっています。

ただ、景気が悪化するのであれば(ハードランディングするのであれば)、株価が下っていく可能性は高くなるかもしれません。

そうなってくると、なかなか厳しい展開になっていく事になります。特に円高になっている時に株安になるとダブルパンチを食らってかなり痛いダメージを食らう事になってしまいます。

出来れば、円高になったとしても株安だけは避けたいですよね。

過去の円高・株安

株価が下落している時に、更に円高で追い打ちを掛けられたような厳しい展開になったケースに、リーマンショックがあります。

リーマンショックのケースは、ちょっと極端なケースかもしれませんが、株安プラス円高というダブルパンチの厳しさが想像しやすいと思います。

当時のS&P500の値動きがこんな感じです。

2007年10月09日  1565.15
2009年03月09日  676.53

株価は、56.7%も下落しています。下がり過ぎだろうというぐらいに下がっていますね。指数であるS&P500でさえ、このくらいの下落をしていたので、ハイテク銘柄などはもっと大きな下落幅になっていた事を思えば、本当に厳しい状況でしたね。

一方で、為替の動きはどうだったのかというと、こんな感じでした。

2007年10月09日 118.36円
2009年03月09日 98.12円

為替は円高ドル安に振れており、為替相場は17.1%も下落していたのです。株価の下落だけでも痛いのに、為替も下落していくとなると、まさにダブルパンチとなります。これにより、円換算した評価額は64.1%の下落となってしまいます。

株価の下落に耐えながら、損失という出血を抑えようとしているのに、その横から更に円高という副作用によって、ドバドバと出血が加速されていくので、止血が間に合わずに退場する人が続出した訳ですよね。

円高・ドル安になると、外国株に投資している我々は厳しい状況に追い込まれていくのです。

まとめ

現在は、円安ドル高に振れており、株価も去年の安値から考えると大きく上昇しています。

ただ、これがこのまま続くとは限らず、利上げがストップするようであれば円高になっていくだろうし、利下げするような局面になっていくと、更に円高が加速していく可能性が高くなっていきます。

もしも利下げをする局面になっているのであれば、経済の調子が悪いと言う事でもあり、企業業績が悪化しているようであれば株価も下落しているかもしれません。

そうなると、円高・株安という外国株投資家にとっては最悪の展開となります。

今後の相場がどのような動きになるのかは、誰にも分からないものですが、念のために円高・株安のダブルパンチの想定をしておくほうがいいのかもしれませんね。

   

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