今年の株式市場を大きく賑わせていた半導体メモリ株。マイクロンやSKハイニックス、サムスン電子などの半導体メモリ株は株価を大きく上昇させていました。ところが最近はそんな半導体メモリ株の調子が悪くなってきており、代わりにグーグル、アマゾン、マイクロソフトなどのクラウド企業の株価が上がり始めてきました。

巨額の設備投資を嫌気されていたよね



でも、売上はちゃんと伸びているんだよ
AI需要の高まりに対応する為に、クラウド各社はデータセンターの建設などの設備投資を行っているのですが、あまりにもAI需要が膨大なため、需要に対して供給が間に合っておらず、急ピッチでデータセンターを作り続けています。その設備投資費用が余りにも巨額になってきたため、設備投資をした分以上に利益が取れるのかという不安が高まっていました。
確かに設備投資は巨額なものになっています。それでも、売上についてはちゃんと伸びてきているのです。では、ここで各社のクラウド部門の売上伸び率と設備投資額を確認してみましょう。
「アマゾン、マイクロソフト、グーグルのクラウド部門売上伸び率(前年対比)、設備投資額」
※マイクロソフトのみ、クラウド部門単体(Azure)の売上高は非開示であり、Azureを含めたIntelligent Cloud部門の売り上げを記載。クラウド部門単体(Azure)の売上伸び率は開示している。
| アマゾン | クラウド部門売上高 | クラウド部門売上伸び率 | 設備投資額 |
|---|---|---|---|
| 2024年04月~06月 | 263億ドル | 19% | 164億ドル |
| 2024年07月~09月 | 275億ドル | 19% | 213億ドル |
| 2024年10月~12月 | 288億ドル | 19% | 261億ドル |
| 2025年01月~03月 | 293億ドル | 17% | 243億ドル |
| 2025年04月~06月 | 309億ドル | 18% | 314億ドル |
| 2025年07月~09月 | 330億ドル | 20% | 342億ドル |
| 2025年10月~12月 | 356億ドル | 24% | 385億ドル |
| 2026年01月~12月 | 376億ドル | 28% | 432億ドル |
| マイクロソフト | クラウド部門売上高 | クラウド部門売上伸び率 | 設備投資額 |
|---|---|---|---|
| 2024年04月~06月 | 285億ドル | 29% | 190億ドル |
| 2024年07月~09月 | 241億ドル | 33% | 200億ドル |
| 2024年10月~12月 | 255億ドル | 31% | 226億ドル |
| 2025年01月~03月 | 268億ドル | 33% | 214億ドル |
| 2025年04月~06月 | 299億ドル | 39% | 242億ドル |
| 2025年07月~09月 | 309億ドル | 40% | 349億ドル |
| 2025年10月~12月 | 329億ドル | 39% | 375億ドル |
| 2026年01月~03月 | 347億ドル | 40% | 319億ドル |
| グーグル | クラウド部門売上高 | クラウド部門売上伸び率 | 設備投資額 |
|---|---|---|---|
| 2024年04月~06月 | 103億ドル | 29% | 132億ドル |
| 2024年07月~09月 | 114億ドル | 35% | 131億ドル |
| 2024年10月~12月 | 120億ドル | 30% | 143億ドル |
| 2025年01月~03月 | 123億ドル | 28% | 172億ドル |
| 2025年04月~06月 | 136億ドル | 32% | 224億ドル |
| 2025年07月~09月 | 152億ドル | 34% | 240億ドル |
| 2025年10月~12月 | 177億ドル | 48% | 279億ドル |
| 2026年01月~12月 | 200億ドル | 63% | 357億ドル |
各社とも確かに設備投資額は四半期ごとに増え続けていますが、クラウド部門の売上もしっかりと増えています。最新のクラウド部門の売上伸び率をみてみると、グーグルが一番高く(63%増加)で、次いでマイクロソフト(40%増加)、そしてアマゾン(28%増加)となっていますが、各社の売上高が違うので伸び率(売上が大きいほど伸び率は低くなりがち)も異なってくるのですが、各社ともしっかりと成長を続けています。
グーグルとマイクロソフトの最新のクラウド部門の売上伸び率は、グーグル63%増加、アマゾン28%増加と大きな差が出ていますが、2年前から(2024年04月~06月から2026年01月~12月)の売上高の増加額を比較してみると、グーグルが 97億ドル増加、アマゾンが 113億ドル増加となっていて、両社とも同じぐらいの売上が増加しており、アマゾンは元々の規模が大きい為、伸び率でみると少なく見えるのですが、グーグルと同じぐらいの売上が2年間で増加している事になります。
グーグルやアマゾンなどのクラウドは一度使うとサブスクリプションのようにその後もずっと使用を続けていくような製品になっています。各社とも売り上げの伸び率は徐々に上昇してきています。今後は徐々に、今まで種を蒔いた分(設備投資をしてきた分)をこれから回収に入る段階になっていきます。
暫くは(今年~来年ぐらい)は、クラウド部門の売上高よりも設備投資額の方が多い時期が続くかもしれませんが、それも時間が経つにつれて逆転していく事になります。過去にアマゾンがクラウド事業を立ち上げた当初も設備投資が嵩んでいましたが、徐々に売上が増えていくようになっていきました。AIによるクラウド需要も同じような状況になっていくと各社が分かっているからこそ、我先にとばかりに競争するように設備投資をつぎ込みまくっている感じなのです。
もう少しの辛抱でクラウド企業にも明るい光が差し込んでくると思いますよ。


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