アマゾンが発表する3つのFCF

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日銀が金融政策決定会合で長期金利の上限を0.25%程度から0.5%程度に引き上げましたね。大規模緩和の事実上の縮小となりました。

アメリカの度重なる利上げを受けて一時は1ドル150円台にまで円安が進んでいましたが、その後は緩やかに円高傾向に向かっていましたが、日銀の長期金利上限引き上げが発表された際には130円にまで円高が進むなど急激な円高傾向に振れています。

今年の年初の頃には円相場は1ドル115円だったのが、10月には150円にまで円安になっており、それが僅か2か月で130円にまで円高が進む展開となっており、今年の円相場は激しい値動きになっていますね。

さて、話は大きく変わりますが、今回はAmazonが発表する3つのFCF(フリーキャッシュフロー)についてです。

目次

3つのFCF

アマゾンが決算発表の時にはプレゼンテーション資料などでもFCF(フリーキャッシュフロー)を一番最初に発表しているのですが、3つのFCFを発表しています。これ、何で3つも発表するのか?

まずは、普通のFCFです。

「営業キャッシュフロー」から「有形固定資産の購入額(固定資産の売却益や業者への奨励金収入は除外している)」を差し引いた金額を「フリーキャッシュフロー」として算出しています。

有形固定資産の購入額は、ざっくりといえば施設への投資ですよね。物流施設(フルフィルメントセンター)やデータセンターなどへの投資になります。営業キャッシュフローから物流施設やデータセンターへの投資を差し引いた残りの金額がフリーキャッシュフローとなります。

これがアマゾンが発表している通常のFCF(-196億8600万ドル)となります。

では、アマゾンが2つ目に発表しているFCF

1番目のFCFから「ファイナンス・リースの元本返済」と「金融債務の元本返済」を差し引いた金額を算出しています。

アマゾンは、沢山の物流施設やデータセンターを保有していますが、自社保有しているものもあればリース契約している(借りている)ものもあります。実は物流施設やデータセンターはリース契約の方が圧倒的に多いのです。

決算発表の表では北米部門と国際部門に分かれているので、一つにまとめて表を作り直してみました。

分類リース契約自社保有
オフィス4850万2000㎡613万8000㎡
実店舗2263万1000㎡66万2000㎡
物流施設・データセンター4億9942万7000㎡2626万4000㎡
合計(トータル)5億7056万0000㎡3306万4000㎡

アマゾンには、物流施設やデータセンターが4億9942万7000㎡ほどありますが、そのうちの95%はリース契約となっています。

アマゾンは、物流施設やデータセンターを運営していくうえで多額のリース費用が発生します。物流施設やデータセンターはアマゾンにとっては欠かせないものであり、必要不可欠な経費となります。

通常のFCFから、更にリース費用(ファイナンス・リースの元本返済と金融債務の元本返済)を差し引いた状態を私達投資家に見せる事で、キャッシュの健全性を確認してもらうようにしています。

これがアマゾンが発表している2つ目のFCF(-284億8000万ドル)です。

では、3つ目に発表しているFCF

え~と、すいません、よく分からん(笑)

なんでやねん!

内容の意味が分からんのよ

1番目のFCFから「ファイナンス・リースで取得した設備」と「その他のファイナンス・リース取引に係る元本返済額」と「金融債務の元本返済」を差し引いた金額を算出しています。

2番目に算出したFCFとこの3番目の算出したFCFの違いは、2番目はリースした分も差し引いて計算しているのに対して、3番目の方はリースしたものを現金で購入した場合にはどうなるかという計算結果だそうです。

リース費用を払っている物流施設やデータセンターを借りるのではなく購入した場合に必要な費用を算出して計上しているみたい。

う~ん、でもリース費用よりも購入金額の方が費用が掛かると思うのだけど、どの決算みてもリース費用よりも購入金額の方が安くて、なぜそうなるのかよく分からないです。

私、簿記3級しか持っていないので決算は詳しく読めません。すいません(笑)

まとめ

Amazonは、決算発表の際にFCFを発表しています。

アマゾンはFCFを重要視しているので、決算発表の時には売上や利益と共に必ずFCFが表記されているし、プレゼンテーション資料では一番先頭にFCFの表を記載しています。

そして、通常のFCFだけでなく3種類のFCFを表示しています。

1つ目は普通のFCF2つ目はリース費用も計上して計算したFCF3つ目はリース分を購入した場合のFCF

1つ目の普通のFCFだけ公表すればいいのですが、アマゾンは沢山の物流施設やデータセンターを保有しているので、それらのリース費用を含めても、健全に運営が出来ている事をアピールするために、毎回通常のFCFと共にこれらのFCFも計算したうえで表記しています。

ただ、最近は業績の伸び悩みと経費の増加、物流施設への過剰投資によって、最近の決算においてFCFが全てマイナスになっているので、3つのFCFを記載してもあまり意味がないのですが、それまでの決算では毎回全てのFCFがプラス表示となっており、健全性をアピール出来ていました。

今のアマゾンはフリーキャッシュフローが赤字ですが、業績が回復していけば(景気が持ち直せば)たくさんの設備投資をしていた先行投資の分はしっかりと戻ってくると思います。

暫く厳しい状況が続きますが、これを乗り越える事は充分に可能だと感じますし、景気が回復した際には力強い成長をとり戻していくと思います。

  

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