FOMCが利上げを想定。今後の政策金利と米国経済の行方。

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FOMC(連邦公開市場委員会)が16日~17日に行われていて、FOMC終了後にFRB(連邦準備制度理事会)のウォーシュ議長が声明を発表しており、FRB委員による今後の政策金利の想定や今後の経済指標の想定を公表していました。やはりホルムズ海峡の閉鎖による原油高の悪影響を受けた結果となっていました。

再びインフレに戻っていくのかな

利上げに繋がるのは株式市場にとっては痛いよね

トランプ大統領が起こしたイランへの攻撃によってホルムズ海峡が封鎖されてしまい、世界中に原油高の影響が押し寄せています。イラン問題は解決への方向性へと向かっていますが、一度引き上がった原油高の影響は残っており、それが物価高へとなっている事で、インフレ圧力となっています。

パウエル議長の後を引き継いだウォーシュ議長は基本的には利下げ派です。トランプ大統領も利下げを望んでおり、その意を汲む人材としてFRB議長に就任したウォーシュ議長ですが、そのウォーシュ議長をもってしても、やはりインフレ圧力には勝てず、今回のFOMCの判断では利上げの可能性(タカ派)に傾いているようです。

という事で、今回のFOMCにおける各委員の今後の政策金利の想定を確認してみましょう。ちなみにウォーシュ議長は四半期ごとに金利見通しを判断する事に批判的な立場を取っており、FRB委員は19人いるのですが今回の政策金利の想定(ドットチャート)は18人しか提出されておらず、ウォーシュ議長は未提出だったみたいです。

FRB委員(18人)による2026年度の政策金利想定

政策金利2026年
4.25%~4.50%1人(0.75%利上げ)
4.00%~4.25%5人(0.50%利上げ)
3.75%~4.00%3人(0.25%利上げ)
3.50%~3.75%8人(現状維持)
3.25%~3.50%1人(0.25%利下げ)

現状の政策金利(FF金利)が、3.50%~3.75%なので、現状よりも利上げが必要だと考えているFRB委員が9人もいるという事は、FRB委員の半分は利上げが必要だと感じているという事になります。しかも、現状から0.25%程度の利上げではなく、0.50%以上の利上げが必要だと感じてるFRB委員が6名もいるなど、インフレを強く警戒するFRB委員が多いという事になります。

今回のFOMCにおいては、政策金利については現状維持という判断でしたが、年内には利上げを行う可能性が強まってきたという印象を受ける今回のFOMCだったと思います。

FRBが想定する今後の経済指標

項目2026年2027年2028年
GDP成長率
(前回の予測値)
2.2%
(2.4%)
2.3%
(2.3%)
2.2%
(2.1%)
失業率
(前回の予測値)
4.3%
(4.4%)
4.3%
(4.3%)
4.2%
(4.2%)
PCEインフレ率
(前回の予測値)
3.6%
(2.7%)
2.3%
(2.2%)
2.0%
(2.0%)
コアPCEインフレ率
(前回の予測値)
3.3%
(2.7%)
2.5%
(2.2%)
2.1%
(2.0%)
政策金利
(前回の予測値)
3.8%
(3.4%)
3.6%
(3.1%)
3.4%
(3.1%)

さて、ではFRBが想定している今後の経済指標を確認してみると、GDP成長率は前回よりも低下しているのに、インフレ率は軒並み高く上昇していました。景気は少し穏やかになっているのに対して、インフレは強まりそうな感じとなっています。

通常、景気が弱まってくるのであれば利下げに動きたいところです。トランプ大統領も景気を刺激して強い経済を望んでいるので利下げを要望しています。しかしながら、インフレが高まっているのであれば利下げなどは行えず、逆に利上げが必要な段階となってしまいます。

今回の発表では景気が以前よりも弱まっているのも関わらずインフレは強まっているので軽いスタグフレーション気味になりかけているといった印象を受けます。これ、FRBにとっては頭の痛い状態なのではないだろうか。

利下げをしたくてもインフレなので利上げをしないといけないかもしれないという非常にバランスを取るのが難しい状況に今後は追い込まれるかもしれません。

ただ、イラン問題が解決に向かいそうなので、ここで原油価格がしっかりと下がっていくのであれば、ある程度インフレも収まってきて乗り越えれるかもしれません。インフレと景気減速のはざまで、かなり瀬戸際な状況が暫くは続いてくのかもしれませんね。

今後は、原油価格や雇用統計、PCEインフレ率などによって米国株市場の動きが大きく左右されそうですね。利上げが必要なのか、それとも現状維持で耐えれるのか、または利下げを行える局面まで戻せるのか、FRBの判断(FRBの判断を市場がどのように先読みして想定するのか)が気になる局面が増えていきそうですね。

    

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