トランプ氏のお家芸である関税引き上げ。第一次トランプ政権の時もディールの武器として使用していた伝家の宝刀をいきなり発動して関税ショックが訪れた株式市場。日本株式市場は急落、そして米国株市場も急落して始まったのだけど、米国がメキシコへの関税発動を1か月延期すると発表すると米国株式市場は値を戻し始めたね。

トランプ氏お得意のディールが始まったね



トランプ劇場の開幕だね
メキシコとカナダに対して関税を 25%に引き上げるとして圧力を掛けた結果、メキシコはトランプ大統領と電話会談を行い、史上最悪の合成麻薬フェンタニルや不法移民の米国流入を防ぐために国境へ1万人の警備隊を配置することで合意し、メキシコへの関税引き上げは1か月ほど延期される事になりました。
一方で、カナダもメキシコと同様にトランプ大統領と電話会談を行い、メキシコに続いてフェンタニルや不法移民の米国流入を防ぐためにカナダ国境において1万人の警備隊の配備を行い、フェンタニル対策の統括責任者を新たに任命して麻薬カルテルをテロリストに認定する事で、麻薬密輸やマネーロンダリング(資金洗浄)の取り締まりを強化する事になったようだね。
これらの取り組みによって、メキシコ・カナダへの関税引き上げは1か月ほど延期される事となり、ひとまずお互いに関税を掛けあう貿易戦争は回避された形となったね。
ただし、全面的に解決したという訳ではなく、とりあえず一時的に延期となっただけであり、今後の協議次第では再び関税引き上げ発動という事もあり得るわけで、トランプ氏も「他のさまざまな件について協議し、検討することで合意した。関税についてはまだ最終的に合意していない。合意するかもしれないし、しないかもしれないが、われわれは非常に良好な関係にある。」と米国が有利になるように牽制する事は忘れずにいましたね。
しかしながら、米国がメキシコやカナダと関税を掛けあう貿易戦争を行えば、米国はインフレを悪化させ景気を損なう事になり、メキシコやカナダも同様に景気後退に陥る可能性がある事から、トランプ大統領も本格的に貿易戦争を行うつもりはなく、ディールのカードとして関税をちらつかせることを多用している感じですよね。
それでも、トランプ氏ははったりだけでなく胆力や実行力がある人なので、思ったよりも成果が上がらないようであれば関税引き上げを躊躇するような人ではないので、状況次第では波乱要素があるかもしれませんね。
トランプ大統領は、ビジネスマンとしては一流の人でもあるので、絶妙なバランス感覚で駆け引きを行いながらも上手く綱引きを行って、ハラハラさせながらも米国株式市場にとっても良い結果を生むような感じで進めて欲しいですよね。
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