長期投資をしている時に嬉しい出来事と言えば、保有株が株式分割(無償分割)をしてくれることをあげる投資家も多いと思います。私も、自分の保有株が株式分割をしてくれると嬉しくなるものです。
なんか得した気分になるよね
価値は変わらないけど、期待感は上がるよね
投資資産を大きく増やすためには、株式分割をしてくれる銘柄を保有しておく事というのも大切な要因だったりします。株式分割をするという事は、それだけ期待値が高く、株価がすでに大きく上昇していて、分割しないと投資家が買いにくい株価になっているという面もあるので、それだけ成長力がある銘柄だったという事になります。
ただし、皆さんもご存じのように株式分割をしたからといって何かが変わるわけではないです。1株1000ドル(14万5000円)の株式が1対10の株式分割をすると1株100ドル(1万4500円)に代わるけれども、保有する株数は1株から10株に増えるから、評価額自体は何も変動しません。
企業自体の業績も、株式分割をするからといって何か変わるわけでもなく、全く変化しません。
それでも、株式分割をすると上昇しやすいのは、今まで優良企業だと思って投資をしたくても、1株を買うのに高いので購入を躊躇していた投資家でも、単価が安くなることで容易に購入しやすくなり、新規に参入する投資家が増える事から株式分割を実施する事は好まれる傾向にあります。
米国株でも、1株あたりの株価が高くなってくると株式分割をする期待感が高まってきます。1株あたりの株価が500ドルを超えてくると、株式分割の期待感や噂が広がったりすることがあります。
近年では、アルファベット(グーグル)やアマゾンが株式分割を行った事で話題になりましたよね。
最近で株式分割が期待されている有名な企業といえば、イーライリリー(908ドル)、ユナイテッドヘルス(574ドル)、コストコ(864ドル)、ネットフリックス(648ドル)、サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック(604ドル)、ブラックロック(854ドル)などがあげられています。
この中でも、イーライリリーやネットフリックスなどは今後の成長性が見込まれる事から更に株価が上がっていくようであれば株式分割が視野に入りやすくなるし、またそれぞれ業界でもトップクラスの企業なのでダウの構成銘柄に採用される可能性があります。ダウ平均株価の算出方法は株価が高ければ高いほど比重が大きくなっていくので、1株あたりの株価が高いとダウの構成銘柄には採用されないので、それを考量する場合は株式分割をして株価を下げる事があります。
アマゾンは、1株1000ドル以上の株価だったのですが1対20の株式分割を行い、株価が20分の1になった事でダウ構成銘柄に組み入れられやすくなり、実際にダウ平均に採用されることになりました。ゆえに、業界トップクラスのイーライリリーやネットフリックスなどは分割の期待が高まっています。
また、ダウの構成銘柄であるユナイテッドヘルスも分割への期待が高まっています。ダウの構成銘柄の中で唯一1株500ドルを超えており、ダウの中においてユナイテッドヘルスの割合が高くなっています。そういった意味においては、マイクロソフトも1株414ドルと500ドルに近づいており、今後のAIなどの普及によって成長性が続けば、株価の上昇力は更に高まる事から株式分割の期待が高くなっていきます。
株式の分割をすること自体は、企業の業績・株式の価値などにおいては何も変化がないのですが、期待感が高まる事と、投資家にとっては株価が下がる事で買いやすくなることもあって、上昇しやすい傾向にあります。
今後、どこかで株式市場が軟調な展開になった時には、こういった株式分割の期待があり、成長性も併せ持っているような企業に投資をしておくと、どこかで報われる可能性も高くなるかもしれませんね。
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