強気相場に入ったはずでは?という疑問

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

先週(4月1日)少し話題になったことに、ナスダックが強気相場に入ったというものがあったと思います。

あの話題、少し疑問に思っていたのですが厳密に言うと、ナスダックが強気相場になっていたわけではないんですよね。

えっ、じゃぁ何が強気相場になっていたの?

ナスダックではなくて、ナスダック100が強気相場に入っていたんです

ん?ナスダックとナスダック100は違うの??

では、今回はナスダック100についてお伝えしていこうと思います

今回は、ナスダックとナスダック100の違いについてです。

目次

ナスダックとは

皆さんもご存知だとは思いますが、まず最初はナスダックについてのおさらいをしてみましょう。

米国株市場には、代表的な市場として「ニューヨーク市場(ニューヨーク証券取引所)」「ナスダック市場(ナスダック証券取引所)」があります。ニューヨーク市場はコカ・コーラやゴールドマンサックスなどの昔からある伝統的な企業が多く上場しているのに対して、ナスダック市場はマイクロソフトやアマゾンなどの新興企業やハイテク企業が多く上場している市場です。

一般的に、ナスダック(NASDAQ)というと、ナスダック総合指数の事を指しており、アメリカのナスダック市場に上場している全ての銘柄約3000社を対象としており、時価総額加重平均で算出しています。

ナスダックの代表的な上位企業5社をあげると、アップル、マイクロソフト、アマゾン、テスラ、グーグル(アルファベット)などの私達に非常に馴染みのある企業が多いですよね。

ナスダック100とは

一方で、ナスダック100の場合はどうなのだろうか?

ナスダック100指数は、ナスダックに上場している銘柄から金融関連銘柄を除いて時価総額の大きい上位100社で構成されており、時価総額加重平均で算出しています。

時価総額が大きい上位100社を選んでおり、更に金融セクターも排除しているため、ナスダック総合指数と比べるとより一層ハイテク銘柄(IT銘柄)の影響を強く受けるようになっています。

ナスダック総合指数はハイテク銘柄が中心の指数というイメージで間違いないのですが、ナスダック100指数は更にハイテク銘柄の影響が色濃くなっている指数なのです。

ちなみに、時価総額加重平均とは、組み入れ銘柄の時価総額の合計を、基準時点の時価総額の合計で割ったものです。時価総額加重平均では時価総額の大きさに応じて組み入れ比率が決定されます。

なお、時価総額加重平均株価指数は、時価総額の大小を反映することから、時価総額の大きい大型株の動きに影響されやすく、多くの銘柄が値下がりした場合でも、大型株が上がると指数が高くなる場合があります。

強気相場入りしたのは、ナスダック100だけ

さて、ナスダック総合とナスダック100の違いは、「金融セクターを外している」のと「上位100社のみを選出している」ということでしたね。

では、改めて米国株市場の代表的な指数であるS&P500とナスダック総合とナスダック100の安値からのチャートを確認してみましょう。

S&P500の安値から高値へのチャート

S&P500は、去年の10月12日が安値となっており、そこからの直近の高値への上昇率は16.8%となっています。

NASDAQの安値から高値へのチャート

ナスダックは、去年の12月28日が安値となっており、そこから直近の高値への上昇率は19.6%となっており、僅かに強気相場入りの目安となる20%は超えていませんでした。

ナスダック100の安値から高値へのチャート

一方でナスダック100は、去年の11月3日が安値で、そこから直近の高値への上昇率は23.2%となっています。

今回、ナスダック100が他よりも大きく上昇していたのは、銀行が破綻して金融不安に揺れている最近において金融セクターが入っていないナスダック100は他よりも上がりやすく、また時価総額が大きいIT企業に資金が多く集まっていたからであり、米国市場が全体的に強気相場に入っていたという訳ではないです。

まとめ

このように、先週(4月1日)にはナスダックが強気相場入りしたという雰囲気で伝えられていた事が多かったように感じたのですが、実際に強気相場入りの目安となる20%を超える上昇をしていたのは、ナスダック100だけであり、S&P500はもちろんのこと、ナスダック総合も強気相場入りの目安となる20%は超えていませんでした。

周囲が「強気相場入りした」と言っていると、相場が上昇相場に転換したから急いで投資をしないといけないという風に思えてしまいますが、まだまだ安定していません。

先月から長期債券である10年債の金利が下落している事から大型IT企業に資金が流入していただけであり、強気相場入りの目安を突破しているのはナスダック100だけなので、慌てて相場に飛びつく必要はないと思います。

   

このブログ記事を元にYouTubeの動画も作っています。他にもいくつか動画をアップしているので、良かったらYouTubeの方も見に来てくださいね。

↓↓↓ YouTubeはこちらからどうぞ! ↓↓↓

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

↑↑↑ ランキングに参加しています。応援お願いします!!

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメント一覧 (2件)

    • こんばんは。

      ありがとうございます!ご記入している事に全然気が付いていませんでした。
      修正しておきました。
      ご指摘、本当にありがとうございます!

コメントする

目次