今後のAI市場の動向を確認できるマイクロンの2026年4Q決算

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数日前に、半導体メモリ企業であるマイクロンの決算発表が行われていました。短期記憶向けの「DRAM」と長期記憶向けの「NAND型フラッシュメモリー」などの出荷量や今後の見通しなどを確認することで、これからもデータセンターの増設が続いていくのか、GPUやCPUなどの出荷量が増えていくのかなどの他の AI関連企業の動向を間接的に確認することが出来る事から注目されていました。

半導体メモリの好調が続いていれば AI需要も続いているという事だね

メモリが好調なら、GPUなども必然的に伸びているという事だからね

マイクロンなどの半導体メモリ企業は、一時は大きく上昇しており、話題の中心銘柄となっていましたが、最近は少し勢いも衰えており、株価もさえない転換が続いています。そんなマイクロンが決算発表を行っていました。

果たして、市場の期待に応えることは出来ていたのか? そして、今後も業績の拡大は続いていくのか? 多くの投資家が注目していたマイクロンの 2026年第 4四半期(4Q)決算を確認していこうと思います。

目次

マイクロン2026年度4Q(第4四半期)決算

マイクロン 2026年度第4四半期(2026年6月~8月:4Q)決算
売上高   542億2900万ドル(379.2%増加:4.8倍)
営業利益  437億5100万ドル(1097.3%増加:11.9倍)
純利益   377億0100万ドル(1077.7%増加:11.7倍)
1株利益(希釈後) 32.87ドル(1061.4%増加:11.6倍)

市場予測 
売上高  510億7000万ドル(6.1%上回る)
1株利益 31.61ドル(3.9%上回る)

前回の時も思ったけど、数字を見間違えたのかと思うぐらいの爆裂決算でしたね。かつてのエヌビディアの決算もこんな感じだったと思うのですが、それ以上に凄いなと思う決算でした。

売上高は、前年対比で 4.8倍となっていて、前期(2026年3Q)の時よりも更に成長性が加速していますね。完全に作っても作っても追いつかないといった感じで、需要が無限に湧き出ている感じですね。供給量を増やそうとしていますが、焼け石に水といった感じになっているのかな。

そして、営業利益と純利益も恐ろしいほどの爆発ぶりを見せつけており、両方とも前年対比で11倍を超えているなんて、凄すぎますね。売り上げが爆発的に伸びているというのだけでも凄いのに、利益が11倍って、何をすればこんなに利益が取れるのだろうかというぐらいの結果となっていました。

市場の予想も、しっかりと上回る実績を叩き出しているし、今期の決算自体は何も文句の付けようがない結果だったと思います。

供給が追い付いていない状態は、粗利益率や営業利益率にも顕著に表れており、前年の粗利益率は 44%ぐらいだったのに、今期は倍増の 86%となっていて、マイクロンの製品に対してかなりの高値を付けても皆が買い漁っていくという感じになっています。営業利益率についても、前年の 32%から 80%へと急拡大しており、入れ食い状態(利益を取り放題)といった雰囲気になっていますね。

マイクロン2026年4Q2026年3Q2025年4Q
粗利益率86.8%84.6%44.7%
営業利益率80.7%80.4%32.3%

事業部門別財務実績

クラウドメモリ事業部
売上     162億8300万ドル(258.4%増加:3.5倍)
粗利益率   83%(前年は59%)
営業利益率  76%(前年は48%)

コアデータセンター事業部
売上    180億0200万ドル(1041.5%増加:11.4倍)
粗利益率  90%(前年は41%)
営業利益率 85%(前年は25%)

モバイルおよびクライアントビジネスユニット
売上    131億1400万ドル(248.7%増加:3.4倍)
粗利益率  90%(前年36%)
営業利益率 88%(前年は29%)

自動車および組み込みシステム事業部
売上    68億2400万ドル(375.8%増加:4.7倍)
粗利益率  84%(前年は31%)
営業利益率 79%(前年は20%)

「クラウドメモリ事業部」は、ハイパースケーラー向けの製品
「コアデータセンター事業部」は、一般企業向けの製品
「モバイルおよびクライアントビジネスユニット」は、スマホやPC向けの製品
「自動車および組み込みシステム事業部」は、自動車および工場製品向け

どの事業ともかなり大きく伸びているのですが、「コアデータセンター事業部」の伸びが特に大きくなっています。ハイパースケーラー向けの「クラウドメモリ事業部」が162億ドル、一般企業向けの「コアデータセンター事業部」が180億ドルとなっていて、一般企業向けの方がハイパースケーラー向けよりも多く売り上げを上げるようになってきています。

半導体メモリの需要が、データセンターをバンバン作っているハイパースケーラー向けだけではなく、一般企業向けにも広がっているという事は、需要が一部の企業に限定しているわけではなく、順調に拡大している表れだと感じます。

来期(2026年第4四半期)のガイダンス

さて重要な来期のガイダンスを確認してみましょう。

マイクロン自身が予測した次期ガイダンス

売上高        600億ドル~630億ドル(中央値 615億ドル:前年対比 5.4倍)
粗利益率       85.95%
運営費        23億1000万ドル
1株利益(希釈後)   36.84ドル~38.84ドル(中央値 37.84ドル)

市場が想定していた次期ガイダンス

売上高    574億5700万ドル
1株利益   35.29ドル

次期ガイダンスも、前年よりも 5.4倍も高い数値を想定しており、市場の想定と比較しても、売上が 7.0%上回っており、1株利益も 7.2%上回っています。来期も問題なく、順調な成長をしていく事が期待できますね。

カンファレンスコールの抜粋

カンファレンスコールで幹部達が話した内容を一部抜粋してみました。

2027会計年度の作業を進める中で、年間出荷量の75%以上が確定しているとコメントしました。これは需要の強化を示しており、お客様との割り当てに関する話し合いを2028年に延期することができます。つまり、2027年はこれまで以上に強い需要が見込まれるという確信の要素の一つです。

現在ではSCAに関する顧客との対話も増えており、交渉済みの延長も含め、長期的な見通しにも自信が持てるようになりました。これら2つの要素が組み合わさることで、2028年までの需要見通しは非常に明るいものとなっています。

トランプ大統領との会合の場について、マイクロンがモデル企業やアクセラレーター企業とともに招待されたことは、メモリの重要性を示している。この会合で、かなり議論された概念の1つは、セキュリティ面を管理する方法として、実際にセキュリティソリューションを導入することであり、そのためには、より高性能なメモリ、セキュリティソリューションの一部としての低レイテンシーメモリ、高帯域幅メモリなど、より高度なハードウェアが必要になるということだ。

NVIDIAとの共同開発について少しお話しさせてください。これは、市場初の本格的なカスタムHBM製品となるでしょう。主要顧客であるNVIDIAと共同でこの製品を設計することで、標準のHBM4Eをはるかに超える大きな価値を提供できると確信しています。これは業界に大きな影響を与え、将来のシステムが製品の最適化をどのように進めていくべきかを示すものとなるでしょう。

今四半期に締結された10件の新規顧客SCAについて、以前の第2四半期の市場状況に基づいて設定されていたものとは異なり、SCA収益の約4分の3は明確な価格設定の枠組みがあり、残りの4分の1は市場の動向に合わせて定期的に価格交渉を行う余地がある、ということをお伝えしたと思います。新しい枠組みは、現在の市場状況と将来予想される市場の逼迫を考慮して交渉されています。

2027年度の建設設備投資の増加分の大部分は、2028年後半以降に稼働開始予定のクリーンルーム向けです。建設費の増加分のほとんどは、2028年以降のクリーンルームスペースの確保を加速するためのものです。その時々の需要動向に合わせて、クリーンルームの設備を整え、生産能力を増強していく予定です。

まとめ

決算を確認してみて改めて思ったのは、凄すぎる決算内容だったなという事ですね。ただ、これがいつまで続くのかが分からないところがこの企業の難しいところなんでしょうね。PERは、実質PERが 14倍となっていて、予想PERだと 6倍という非常に低いPERとなっています。株式市場では、この調子の成長性は維持できないという想定なんだろうね。

来年ぐらいまでは間違いなく高成長を続けていくと思うのですが、再来年以降がどうなるのかが未知数だから、株価も上がりにくくなっているんだろうなと思います。ただ、逆に再来年以降も今までのような高成長ではなくても、ある程度の成長性が続くのであれば、株価も見直されて大きく上がる可能性もあると思えるので、なかなか予測が難しい企業だなと感じます。

需要の拡大と生産能力の拡大によって、売上は間違いなく上がっていくと思います。ただ、各社が設備投資している分が、早ければ来年から、遅くても再来年から効果を発揮していき、新しい生産ラインが続々と立ち上がっていきます。その時に、メモリの価格が下がってしまうと今の高成長(高利益)が崩れてしまいます。株式市場は、この点を強く懸念しているからこそ、PERが低い状態になっているのだろうね。

AI需要の拡大によって、半導体メモリ企業にも大きな恩恵が降りてきています。それが長く続き、今までのシリコンサイクルから抜け出せるかによって、この企業の今後の運命(株価)が大きく変わっていきます。今は、ちょうど変革期にあるので、どっちに転ぶのか未知数ですが、それゆえ保有していると夢があり面白い銘柄なのだと思います。

    

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