投資の怖さ(リスク許容度)の感じ方とグロース株投資に大切な事

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投資をしていると様々な意見を耳にする事があると思います。投資のアドバイスを参考にする際に難しいのは、皆が同じ条件ではないという事です。資金量や投資年数、それぞれの性格、家族構成などによって、最適な方法など千差万別になっていきます。

慎重な性格だから、グロース株は怖くて手が出せないです

自分を知るという事は大切ですよね

特に、投資における怖さの感じ方などは人によって大きく異なり、周りの人が出来ているからといって自分に同じ投資が出来るとは限りません。

そして、投資の怖さは状況によっても変わってくるという事を意識しておく必要があると思います。

今回は、投資の怖さ(リスク許容度)についてのお話です。

目次

怖さは変化していく

たとえば、暴落した時にホールドを続ける事ができるかどうかは、「リスク許容度による」とよく言われています。

「自分のリスク許容度」が分かっていればいいのですが、これがなかなか分かりにくいんですよね。

何故ならば、リスク許容度は絶えず変化しており、一定ではないんですよね。なので、「これぐらいは大丈夫」だと思っていたのが、実際に体感すると全然違っていたという事も多々あります。

私がリスク許容度のお話をする際によく例えとして出すのが「平均台」です。

例えば、下の写真のような低い平均台や丸太の上であれば、誰でもバランスを崩すことなく歩いて行けます。

でも、これが徐々に高くなっていくと、人は途端に平均台や丸太の上を歩くことが出来なくなっていきます。幅や太さは全く変わっていなくても、状況が変わっていくだけで人は感じ方も大きく変わっていくのです。

低かった平均台や丸太が、突然高くなっており、橋の上の欄干ぐらいの高さになっていると、多くの人は歩くことが困難になっていきます。

こうなってくると、もう及び腰になってしまい、恐る恐るでしか歩くことが出来なくなるし、怖くなって途中で歩くのを辞める人も多く出てくるようになります。

平均台や丸太の太さなどは何も変っていなくても、周囲の状況が違ってくると見える景色も異なり、自分の感じ方も以前とは違うように感じる事になります。

そして、その高さが更に上がると、ほとんどの人は平均台や丸太の上を歩くことが全く出来なくなってしまいます。

ビルとビルの間に渡された平均台や丸太の上を、平然と歩ける人はほとんどいないでしょう。これを渡れる人は極々限られた一部の人だけになります。

平均台や丸太の太さや大きさは全く変わっていなくても、高さが違うだけで怖さは何百倍にも増幅されて、当たり前に出来ていた事も出来なくなってしまいます。

前は渡れたはずの丸太でも、こうなってしまうと全く歩くことが出来ない人がほとんどです。

投資で、暴落時に狼狽してしまう人が多いのも、高さが変わった平均台や丸太の上を歩くように恐怖感が変わってしまって普段できていた事も出来なくなってしまうからです。

投資における「平均台や丸太」の高さ

投資における「平均台や丸太」の高さは、どれに当たるのだろうか?

それには、複数の要因が含まれていきます。例えば、下落の大きさ市場の雰囲気資金量の大きさ収入金額などによって、平均台や丸太の高さが変わっていきます。

今の投資家の多くは暴落を経験した人が多いのではないでしょうか?コロナショックを経験した人は多いと思います。

普通の下落とは違って、暴落となると下落の幅が大きくなるだけでなく、市場の雰囲気・投資家の雰囲気が全く異なる事を体感したのではないでしょうか。

皆が総悲観となり、「まだまだ下がる」という意見が多勢となっていきます。その状態で保有株をホールドしていくのは、なかなか厳しいものがあります。コロナショックの時に保有株を手放した人も多くいると思います。

特に、浮き沈みの激しいグロース株などを保有していて暴落に巻き込まれると、奈落の底にまで落ちていっても更に下落を続けるグロース株に怖くなって平常心を保てない人が多発してしまいます。

でも、「長期的には株式は右肩上がりだ」という言葉を誰もが知っていたと思います。知っていても、「まだ下がるかも」という想いが強くなると、保有株をホールドし続けるよりも一旦は売却して様子をみる方がいいと思えてしまいます。

「株式は右肩上がりなのだから下落しても保有を続ける事が大切だ」ということが、普段は理解もしていて出来ると思っていても、実際には意外と難しい事だったりするんですよね。

資金量の大きさの変化

この投資における「平均台や丸太」の高さは、資金量の大きさによっても変化していきます。

投資をしていると、資金が半分になるリスクがあるという事は、なんとなく頭の中で理解していると思います。

「まあ、半分ぐらいになるリスクはあるけど、まあ大丈夫(耐える事は出来る)だろう」と考えていると思います。

ところが、この「半分ぐらいになる怖さ」は資金量によって全然違います。

100万円が半分の50万円になっても、「勿体ないな」と思いながらも、ほとんどの人は耐える事が出来ると思います。

これが、500万円ぐらいになってくると、ちょっと難易度が上がっていきます。半分に減ると、250万円も飛んでしまうので、少し恐怖感が増していきます。それでも、結構な人数の人々は耐える事が出来るかもしれません。「投資とはこんなものだろう」と思っているかもしれません。

そして、資金量が1000万円ぐらいになってくると、途端に難易度が上がっていきます。半分に減ると500万円も減ってしまいます。こうなると「勿体ない」と言うよりは「こんなに減ると怖い」という感情の方が強くなっていきます。かなりの人は、このぐらい減ると耐える事が困難になっていきます。

更に、資金量が3000万円ぐらいになってくると、もう怖さはマックスになっていきます。半分に減ると1500万円も減ってしまいます。中古マンションぐらいは買える金額が飛んでしまうのです。このぐらいになると、ほとんどの人は耐える事が出来なくなってしまいます。

資金量によって怖さの高さが全然違うんです。

投資資金を大きく増やす事が難しいのは、こういった資金量の増加によって恐怖の高さが変わっていくからです。

早く大きく増やしたいからといって、グロース株の投資をしたり、レバナスなどのレバレッジを掛けた投資をする人も多くいますが、実際に大きく投資資産を増やすのが困難なのは資金量が大きくなってきた時に大きな下落に耐えられないからです。

100万や200万円ぐらいで、グロース株やレバナスなどに投資をして半分ぐらいに減ってしまっても、結構多くの人は意外と平然と諦められるものです。「右肩上がりになるから塩漬けしていればいいかな」と思える人の方が多いかもしれません。

でも、これが500万円、1000万円と増えていった時に、前と同じように暴落時にホールド出来るのかというと、大抵の人は同じようにホールド出来ないものなのです。それは、恐怖の感じ方が全然違うからです。

100万円や200万円での投資では、低い平均台や丸太の上を歩いているような感じです。それが資金量という高さが上がっていくにつれて、平均台や丸太の高さが上がっていき、普通に歩くことが出来なくなっていくのです。

収入金額による怖さの違い

そして、投資における怖さの高さは、収入金額によっても変わっていきます。

日本の平均年収は約450万円だそうです。年収450万円ぐらいの方であれば、年間に貯金する金額も100万円出来たら上出来なのではないでしょうか。年間50万円ほど貯金できただけでも素晴らしいと感じます。

そうなると、平均年収450万円ぐらいの方々からすると、200万円・300万円という金額は5年ぐらいは頑張らないと貯める事が出来ない金額となってしまいます。

さて、そんな感じで何年も掛からないと貯める事が出来ない大切な資金が一瞬のうちに無くなったら恐怖を感じませんか?

平均年収450万円ぐらいの方々からすると、200万円・300万円もの金額は大金であり、それがなくなるなんて事は非常に恐怖です。だから、投資金額が500万円ぐらいになってきた時に、半分ぐらいに減るような暴落が起こると怖くて耐える事が難しくなってくるのです。

ところが、年収が1000万円ぐらいある高収入の方々からすると、200万円ぐらいの損失であれば、まだ余裕があると思います。何故なら、頑張れば1年もあれば200万円ぐらい貯める事が出来るからです。余力充分なので、リスクを比較的高くとっても大丈夫な事が多いです。

収入金額によって、怖さの高さは全然異なり、ゆえに一概に同じ投資金額だからといって、投資への怖さ(リスク許容度)が同じだとは限りません。

なので、SNSやブログ、YouTubeなどを見る際に注意が必要な事は、投資界隈にいる方は結構高収入な方々が多いという事です。現実社会ではなかなかお目に掛からない年収1000万オーバーの方が普通に存在しています。

そんな高収入な方々が「暴落時は耐える事が大切」と言っていても、それが正しい内容だったとしても安易に信じてはいけません。なぜならば、貴方とはリスク許容度が全然異なるからです。

耐え過ぎて潰れる

投資で爆損してしまうのは、どういった行動原理になってしまうのだろうか?

それは、正しい投資を理解しつつ、怖さを認識していないからだと思います。

  • 株式市場は右肩上がり
  • 狼狽売りは最悪の行動だ
  • 暴落時にはホールドする事が大切

この言葉に束縛され過ぎている人が多いのだと思います。

急落に怖さを感じても、「狼狽売りしたらダメだ」と心を鬼にして無理に我慢をしてしまうからです。そして、自分の限界点を越えて保有を続けてしまうのです。

そんな状況で耐え続けられるはずがないんですよね。そして、我慢に我慢を重ねて、恐怖に押しつぶされて大底で売ってしまったりしてしまいます。

「株式市場は右肩上がり」、「狼狽売りはダメだ」、「暴落時でもホールドすべき」、これらは確かに正しいと思います。でも、誰もがこれを同じように出来るというわけではないです。

逃げる事は恥でもないし、失敗も恥ずかしい事ではないと思います。

正しい投資を覚える事も大切だと思いますが、怖さは人によって違うという事も大切な事だと思います。

そして、怖ければ一旦逃げるという選択肢を持っておくという事も必要だと感じます。

投資において、何よりも避けないといけないのは一発退場です。

特に、グロース株やレバレッジ投資をしている人は、「逃げる」という選択肢を頭の中に入れておく必要があるのではないでしょうか。

   

さて、今回の内容は、YouTubeにもアップしています。動画でみると、ブログとは違う魅力などもあると思いますので、ぜひYouTubeの方も見てくださいね。

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