10月10日(金)には大きく下げていた米国株市場。中国のレアアース規制に対して米国が報復として追加関税を引き上げる事を決めた事によって再び米中貿易戦争が過熱し始めました。トランプ大統領は強気な態度をSNSなどにあげていましたが、数日経つとトーンを落としており、TACO「Trump Always Chickens Out(トランプはいつもビビってやめる)」が発動していましたね。

相変わらず、いつものトランプ節だったね



交渉を壊すつもりは最初からないよね
金曜日には、「追加関税を100%引き上げる」とか「今月末の習近平氏との会談をする必要を感じない」などと強気な態度で対応していたトランプ大統領ですが、翌日には、「中国のことは心配いらない。全てうまくいく!尊敬される習主席は一時的に判断を誤っただけだ。彼は自国が不況に陥ることを望んでいないし、私も望んでいない。米国は中国を助けたいのであって、傷つけたいわけではない!!!」と緊張緩和を促す発言をしていました。
ベッセント米財務長官もFOXビジネスのインタビューで、調整中の米中首脳会談が予定通り行われるとの認識を示しており、今週中に米中の事務レベルの協議を行うことも明らかにしていました。これらにより、米中の対立が激しくなる事への懸念が和らいでいます。
米中どちらにとってもチキンレースのような感じになっている貿易戦争。どちらもいつまでも強気な対応を続けるわけにはいかないので、ある程度の妥協点を探り合う状況になります。ただ、トランプ政権が設定した追加関税の発動時期が11月1日となっており、追加関税発動まで日にちが迫っているので上手く交渉が纏まらずにとりあえず追加関税が発動する事もあるかもしれません。
そうなったとしても、経済への影響や米中の状況に深刻なダメージが及ぼすまでお互いがけん制を続ける事などせずに、ある程度の時期がくれば何かしらの妥協案で決着する事になると思います。
トランプ氏はすぐに強気な対応を取りますが、生粋のビジネスマンなので損得勘定を計算しながら、自分たちにも利があると思うと、コロッと対応を変えていく事に抵抗を感じません。ちょっと強引で自己主張が激しく、極端な政策や対応を取る事が多いですが、自分の評価を大事の思う人なので米国経済を壊してまでも自らの主張を貫くという事はしないです。
多少の紆余曲折はあったとしても、経済や株価に大きなマイナスとなるような事はしないと思います。
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