前回のブログ記事で暴落時にテンセントに果敢に突っこんで失敗した話をしました。
「暴落時は買い」というセリフを信じて、暴落時に意気揚々と突っ込んで行ったのですが、購入後に有り得ないスピードで急落するテンセントに恐怖に駆られて狼狽売りをしてしまいました。
売却した後にはお決まりのパターンで、売却翌日から急上昇するという投資の洗礼も浴びています。
こういった暴落した時に売ってしまうと、「稲妻が輝く瞬間に相場に居合わせないといけない」という有名な格言に反する行為となってしまいます。
相場における最大の上昇は、暴落時の反発です。
私は、この大切な「稲妻が輝く瞬間」を取り損ねたことになったのです。
リーマンショック後の投資行動
リーマンショックの際には大きく株価が下落しており、保有株の含み益は全て吹き飛び、含み益どころか損失が出てしまう状況になっており、リーマンショックの際に勇気を振り絞って購入したテンセントは買った途端に大きく急落する事に狼狽してあっという間に売り払ってしまっており、まさに散々な結果でした。
リーマンショック後は、徐々に株式市場の落ち着きを取り戻していき、少しずつ市場の雰囲気や投資家の心情も落ち着いていきました。私は、リーマンショック時は全てをキャッシュに戻して逃げ隠れていましたが、翌年の2009年になると少しずつ投資を再開していきました。
私は、再びテンセントに投資を再開します。中国のインターネットはこれからも普及していく事になるだろうし、その際に一番恩恵を受けるのは中国最大のIT企業であるテンセントだと思ったからです。
2009年の1月14日に、恐る恐るテンセントに投資を行います。この時の購入単価は9香港ドル(実際の購入単価は45香港ドルですが1対5の分割をしているので分割後の株価で表記しています)でした。
その後、暫く様子を見ていましたが、株式市場のかなり落ち着きを取り戻してきていたので、もう少し買い増しをしようと思ってテンセントに追加投資を行います。4月2日にテンセントを追加購入した際の購入単価は12香港ドルです。
リーマンショックの底値から考えたら、すでに大きく上昇しており、60%も上昇している水準となります。
まさに、「稲妻が輝く瞬間」をガッツリと取り損ねてしまったのです。
稲妻は取り損ねたけど成長は取り込んだ
リーマンショックの際の私は、暴落時に買うという事をしておきながら更に下落する状況に狼狽してしまって即時に手放して損切りしてしまうという最悪の行動を取ってしまいます。
「稲妻が輝く瞬間に相場に居合わないといけない」という格言とは真逆の行動をしており、稲妻が輝いていた時には、その轟く雷鳴に慄いて震えていた状態であり、全く何も出来ませんでした。
私が投資を再開したのは、稲妻が収まってからであり、嵐が過ぎ去った後に投資を再開しています。
稲妻は捕まえる事が出来ませんでした。
では、稲妻を捉える事が出来なければ投資は失敗に終わるのでしょうか?
私がテンセントの投資したタイミングは、稲妻が過ぎ去った後であり、稲妻を捕まえる事は出来ませんでしたが、その後の成長(上昇)を取り込むことは出来ました。
平均購入単価は、11.2香港ドルで170万円分を購入して、346香港ドルで売却したので約30倍なっており、5000万円ぐらいになっています。
稲妻を取り損ねても、それほど問題ないですよね。
もちろん、稲妻を取り込んだ方がパフォーマンスは良くなります。でも、そんなに都合よく投資できるものではないと思います。それに、稲妻を上手く取り込んでも売却するタイミングが悪ければ意味がないと思います。
稲妻を取り込んだうえで、売却するタイミングも天井で売却すれば大成功なのですが、そんな抜群のトレードが出来る人などいないのではないでしょうか。
私は、底値で買う事も出来ずに稲妻を取り損ねました。そして売却の際も天井で売る事は出来ずに少し下げた場面で売っています。
底値圏で買う事も出来ていないし、天井付近で売る事も出来ていません。
でも、そんなに完璧にトレードできなくても大丈夫です。
稲妻を取り損ねていても、天井で売る事が出来ていなくても、それなりのタイミングで投資をして、ほどほどの状況で売っておけば、長い目でみればしっかりとリターンを確保する事が出来ます。
諦めずに投資を続ける事
投資をしていると、上手い人達のトレードを目にする機会が多くあると思います。特に、SNSが発達した現代では上手い人達のトレードは目立ちます。
でも、あまり気にしなくてもいいと思います。セオリー通りにいかなくても大丈夫だと思います。
投資で基本だと言われている以下の行動を私は出来ていない時もあります。
- 暴落時は買い
- 狼狽売りはダメ
- 底値圏で購入する事が重要
- 天井圏で売却する事で利益が最大化
これらが出来ていなくても、投資を諦めずにコツコツと続けていれば、しっかりと報われる時は来ると思います。
「頭と尾尻はくれてやれ」
これでいいのだと思います。底値で買えなくてもいいし、天井圏で売れなくてもいいのだと思います。
時には狼狽売りしてもいいと思います。
大きな損失を避けて、コツコツと投資を続けながら、失敗を繰り返しも諦めずに投資を続けていく事が大切であり、それがいつかは実を結ぶのだと思います。
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