暴落時に果敢に突っ込んで大失敗した話

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人生において失敗の1度や2度は誰にでもあると思います。投資においても1度や2度の失敗は誰にでもあると思います。

というよりは、投資なんて失敗の繰り返しで何度も失敗しているのではないでしょうか。私は何度も失敗をしています。

失敗して思う事は、他人がお勧めする投資をしても同じような事が出来るとは限らないという事です。

それが正しい投資方法だったとしても、同じ状況・同じタイミングで同じ投資をしても、他人と同じ行動が取れるとは限らないというのは実践して体感しないと理解できなかった事でした。

その1つが、「暴落時に購入する事」です。

目次

暴落時に購入するという事

投資の基本は、「安い時に買って、高い時に売る」という事です。

高い時に売るというのはなかなか難しいです。高値かどうかという事は分かりにくいからです。でも、安い時に買うの方はタイミングとしては比較的分かりやすいです。

なぜならば、暴落時は基本的に安値になっているからです。

ゆえに、「暴落時は買い」と皆が言っていると思います。

暴落時に買うは基本だよね

なかなかそれが難しいんだよね

暴落時に買うという事自体は、実はそれほど難しいものではないと思います。急落時や暴落時は、分かりやすく株価が大きく下落しており、皆が逃げ惑っている最中であり、明確に暴落していると分かるので、そこで買いを入れる事は事前に「暴落時に買う」と決めておけば、それなりに買い向かう事は出来ます。

ただし、問題なのはその購入したものを維持する事が非常に難しいという事なんですよね。

リーマンショックの暴落時に買い向かう

「暴落時に買う事が大切だ」という事は、投資をする上でもよく聞くことがあると思います。大きく下がった局面で株を拾っていく事は後々の自分の資産の向上に大きく役立ちます。

投資を始めて3年ほど経った頃の私も、当然ながらこの言葉をよく知っており、株式市場が大きく下落する事があればチャンス到来だと思って飛び込んで行こうと考えていました。

そんな時に起きたリーマンショック。株式市場は大きく動揺しており、株価はボロボロと音を立てるように崩れていきました。

当時、私が欲しいと思っていた株がテンセントという企業です。中国株をやっている人であれば誰でも知っている銘柄であり、米国株などの外国株投資をしている人であれば名前ぐらいは聞いたことのある企業なのではないでしょうか。

世界最大のゲーム企業であり、中国最大規模のIT企業です。今でこそ、知名度はそれなりにありますが、当時は中国株をやっている人だけが知っているマイナーな企業でした。

あの当時から中国株をやっていた私は、中国最大規模のIT企業であるテンセントが欲しかったのですが、成長国の成長産業の筆頭企業だったことから常に人気がある企業であり、PERなども常に高い銘柄だったため、手を出しづらい環境にあったのです。

そんなテンセントがリーマンショックの暴落を受けて大きく下落していたのです。

チャンス到来だね

意気揚々と突っ込みましたよ

最初の失敗

2008年の年始の頃には、14.35香港ドル(当時は71香港ドルですが、1対5の分割をしたので分割後の株価で表記しています)だったテンセントの株価は、サブプライムローンに絡む世界的な経済不況の影響を受けて株価は大きく下がっていきました。

リーマンブラザーズが破綻すると、世界的に株価は更に大きく下落しており、テンセントも当然ながら大きく下落をしています。リーマンブラザーズが破綻した9月15日に10.8香港ドルと一旦底値を付けた後は少しだけ反発をしたのですが、勢いは続かず、その後もジリジリと下がり続けており、再びリーマンブラザースが破綻した時につけた10.8香港ドルを下回るようになっていきました。

「ここがチャンス」とばかりに私はテンセントの株を購入する事にしました。

すでに高値から32%も急落していたテンセントを私は9.78香港ドルで購入するのです。

でも、私が購入した後も更にズルズルと株価は下がっていきます。リーマンショックで経済は大混乱している中、株式市場の大きく揺さぶられており、あっという間に株価は下がり続けていき、私が購入した数日後には購入時よりも10%も下がっている状態になってしまいました。

暗黒期に突入したかのように重い雰囲気が漂う株式市場。総悲観に覆われており、誰もがまだまだ下がると思い続けており、株価も上昇する気配がありません。

怖くなった私は、購入してからわずか4日後に購入時から10%ほど下落した株価水準である8.8香港ドルで売却するのでした。

完全な狼狽売りです。しかも、売却した翌日には急上昇しているのだから心理的ダメージは計り知れないものがありました。

ダメダメだね

狼狽してしまいました

二度目の失敗

売却すれば急上昇するというのは投資あるあるですよね。投資をしていれば、こういった売却してすぐに上昇する事などは経験する事があると思います。でも、暴落時にこれを食らうと心理的ダメージはメッチャ大きいです(笑)。

暴落によって大きく下がっており、これ以上はさがることはないだろうと思っていた場面から更に急落して、もう底が見えないから一旦売却しておこうと思って売却すれば、その次の日からガンガンと上昇してしまうと、損をしたという気持ちよりも焦燥感の方が高くなります。

ところが、売却した次の日から大きく反発した株価は次第に勢いを失くしていき、再び下落していく事になります。

そして、私が売却した株価を下回るようになったのです。

「ここはリベンジのチャンスだ。暴落時は買いなんだ!」

落ち込んでいた私に神様が手を差し伸べたように、リベンジの機会がやってきたのです。ここを逃してはリベンジなんて出来るわけがない。今がチャンスなんだとばかりに心を奮い立たせ、再びテンセントへと投資を開始するのでした。

今度の買値は8.8香港ドル。前回に狼狽して売却した株価と同じ水準で買い戻す事になったのです。

すでに高値からは40%近くも下落している水準だったし、前回も急落した後には急反発していたので今回もこのあたりから反発するだろうと考え、「これ以上はさがらないだろう」と思いながら投資を開始したのですが、株式市場はそんなに甘くはありませんでした。

今回も、私が投資をしてから急角度で急速に下落しており、前回と同じように僅か数日間で10%も株価がさがる急降下を起こすのでした。

前回も大きく下がっていた場面で購入したはずなのに、購入後にも急落してしまい、その後に反発したものの、再び下落をして前回の急落した底値まで下がってきたので、もう大丈夫だろうと拾ってみれば、再びデジャブのように数日で暴落するのを目の当たりにして、「もう本当に何処まで下がるのか分からないよ」と泣きながら損切りするのでした。

購入後、僅か4日で10%下落した水準の8香港ドルで狼狽売りする事態となりました。

・・・歴史は繰り返す・・・

再び売った次の日には急反発しており、アッいう間に株価は吹き上げて暴騰していくのでした。

もはや形式美だね

株、怖い・・・

暴落時に買うのは簡単だが、心を保つのは難しい

暴落時って、本当に何処まで下がるのか分からないんですよね。そして、急落と急騰を繰り返しており、激しい相場を繰り返します。

株を購入する事自体は「株価が下れば買う」と決めておけば、暴落時であっても買えない事はないのですが、暴落時は買った後でも激しく下がる事がしばしばあります。通常であればダラダラと下がっていくものが、暴落時になると僅か数日で10%も20%も下がっていくので不安ばかりが心の中を駆け上がっていきます。

ただでさえ暴落時の株式市場は総悲観の状態であり「まだまだ下がる」という雰囲気に支配されている状態で、含み損がドンドンと拡大していく状況を指を咥えて眺めているというのは激しく心を削られる行為です。

そんな状況の中で「儲かるかも」という軽い気落ちで暴落相場に突っ込んでいくと厳しい返り討ちにあってしまいます。

「暴落時は買い」というセリフに間違いはないです。暴落時に買う事で非常に安く購入する事が出来る事は事実だと思います。

ただ、そのような場面で購入したとしても、それを維持するという事は簡単ではないのです。

暴落時に果敢に突っこんでいくという勇気を持っていたとしても、その勇気と暴落後の急落でも保有を維持し続ける勇気とは全くの別物だという認識を持っておく必要があります。

「暴落時は買い」というセリフだけでなく、「買った後の心のケア」も大切だという事を覚えておいて欲しいと思います。

  

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