高配当派とインデックス派は分かり合えない

SNSを眺めていると、株クラの間でちょいちょい言い争いが行われているよね。「私はこっちの方がいいと思うな」とか「こっちの方が好きだな」ぐらいなら可愛い感じなんだけど、「あの投資は間違いだ」とか「あれがいいと言っているのは馬鹿だね」などと批判的に言い争っているのも時々見かけるよね。

最近も、高配当に投資をしている方が「高配当銘柄で配当を貰っているのが私にはいいんだ。暴落時でも、配当がある事で安心して過ごせる」という事を言っていたら、インデックス派の方から「まだ分かっていないんだ。高配当なんて効率が悪いだろう。お金が必要ならインデックス投資から必要な時に引き出せばいいだけだろう」と非難をしていたんだよね。

インデックス投資が効率が良いというのは確かにその通りだと思います。米国株のS&P500などに投資している投資信託でも、配当を自動的に再投資してくれるし、それによって余計な課税（配当支払い時の国内課税など）が掛からない分、配当が支払われるものよりも効率はいいですよね。

高配当銘柄とインデックス投資を比較して、どちらが資産運用上の効率が良いのかというと、当然ながらインデックス投資となりますね。

でも、投資が難しいのは、理論やシミュレーションでは理解していても、実際にそれを実践できるかどうかはまた別問題だったりするんですよね。

暴落などが来ると、投資をしているのが怖くなる人が多くなるし、損切や狼狽売りなども多発してしまうよね。

「俺は、どれだけ暴落しても平気だよ」という人もいるんだけど、その感情も、投資している金額や家族構成が変わる事で大きく変化してしまい、その当時は平気だと思っていても、投資金額大きくなったり、子供が出来て家族が増えたりすると、以前は平気だったことも同じようには出来ない事もあるんだよね。

例えば、財布などを失くしてしまった（落としてしまった）とするよね。財布の中に現金1000円が入っていたとしても、「まあ仕方がないか」と諦める事も出来ると思うけど、財布の中の現金が100万円だったら「まあ仕方がないか」と簡単には諦められないと思うんだよね。

同じ行動でも、金額が変われば感情も変わってくるし、それは家族構成や年収、その時々の状況によって変化していくよね。なので、10万円しか投資していない時と、100万円投資をしている時と、1000万円投資をしている時とでは感じる雰囲気は違ってくると思うよ。

そして、それは個人個人の心の強さによっても違うし、辛抱強い人もいれば、安全志向の人もいるので、リスク許容度なんて個人差が大きくあるよね。

高配当投資は、確かに効率的ではないと思うし、インデックス投資の方が資産が増えると思います。

でも、安定して配当が入ってくるという事は心の安定に繋がっていくし、それが投資をするうえで心の支えとなるのであれば、高配当投資をする意義があると思うんだ。

また、高配当銘柄はディフェンシブな銘柄が多く、暴落時などでも他の銘柄やインデックス投資と比べると下落幅が少ないケースもあるから、そういった面でも心の余裕が持ちやすいよね。

なので、インデックス投資よりも効率的ではないとしても、その人にとってはそんなことよりも安心を得る事の方が大切なことなんだと思うよ。

投資をする人によって、何が一番いいのか（あうのか）が違うので、その人それぞれの好みにあった投資を続けていけばいいんじゃないかな。