最近は、あまり聞かなくなってきたような気がする「レバナス」。少し前には、レバナスは非常に人気が高くて、投資家の中でもレバナスを買っている人をよく見かけた気がするのだけど、最近はあまりレバナスを買っているという人を見かけない気がする。
レバナスって思ったよりも上がらなかったイメージがあるかも
為替ヘッジがあるから円安時は不利だったよね
レバナスは、ナスダック100という指数にレバレッジ(例えば2倍とか)を掛けた商品になっています。代表的なレバナスと言えば、「iFreeレバレッジ NASDAQ100」などがあると思います。
人気投資系ユーチューバーの方もレバナスを強く推していた事もあり、また相場環境が良かった事もあり、上昇力のあるナスダック100にレバレッジを掛けたレバナスは人気がある時期がありました。
しかしながら、2022年には米国株は大きく下落をする展開となっていました。ただ、2022年の為替相場は円安になっていたので、米国株の場合は円換算した時に有利な状態となるので、米国株が下落をしていても、円換算するとダメージは幾分にマシになっていました。
ところが、レバナスは為替ヘッジをしている商品なので、円安の恩恵を受ける事が出来ず、ストレートにマイナスを食らう分、他の米国株よりもダメージはより一層大きく感じられる事になってしまいました。
更に、米国の金利が上昇していた分だけ、為替ヘッジコストも上昇しており、レバナスは「株安」「円安」「ヘッジコスト高」の3重のダメージに苦しめられていました。
2023年になり、ようやく米国株が上昇を始めていくようになっても、レバナスは上昇に取り残されてしまいます。
為替ヘッジを掛けている分、円安の恩恵を受ける事が出来ず、2倍レバレッジなのにナスダック100のパフォーマンスより少し高い程度の上昇に留まっています。
2023年から今年の上昇率
ナスダック100 1.7倍×1.13(円安)=1.91倍
レバナス 2.4倍
ナスダック100は、1.7倍ほど上昇しています。そして、この時期は円安に振れており、円換すると13%ほど増えるので、円換算したナスダック100は1.91倍となっています。一方でナスダックは2.4倍程度なので、レバナスはナスダック100よりも1.25倍程度の上昇力しかなく、この程度の差であればわざわざリスクをとってレバレッジにするほどでもないと感じてしまいます。
例えば、2021年の年末ごろの最高値圏で投資をしてしまったとしても、ナスダック100の場合はすでにその当時の数値を超えている状態になっているのでプラスリターンになっていますが、レバナスの場合はいまだにその当時の数値を超える事が出来ておらず、ホールドを続けていてもマイナスリターンとなっています。
ナスダック100のチャート(2021年末~現在)
レバナスのチャート(2021年末~現在)
このように、いまいちな状態が続いていたレバナスですが、そろそろレバナスが輝く時期がやってくるのではないかと思います。
それが、円高に振れていく可能性が高いという事です。
丁度、いまはドル円相場は34年ぶりの円安水準となっています。ここから更に円安が加速するようであれば、日銀も為替介入を行うと思います。鈴木俊一財務相も現在の円安進行について「断固たる措置を取っていきたい」と述べているように、これ以上の急激な円安を望んでいません。
また、米国が利下げに踏み切る公算が高くなっている事から、いずれは円高へ振れる事になります。
ドル円相場が円高に振れていき、そして米国の利下げによって金利が下がっていく事で為替ヘッジコストも下がっていく。そうなると、レバナスに勢いが戻ってくると思います。
もしも、今後の米国経済がソフトランディングとなり、それを好感して米国株市場が上昇するような展開となるのであれば、「円高」「株高」「ヘッジコスト安」となり、レバナスに追い風が吹いていく状態となっていきます。
今までは、出遅れていたレバナスですが、そろそろレバナスが輝く時が近づいてきたのかもしれませんね。
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