大手格付け企業のムーディーズが米国の信用格付けを最上位から一段階引き下げましたね。世界で最も信用力が高いと言われ続けてきた米国。その信用力を元に、ドルに対する基軸通貨としての安定性であったり、国債の信用性であったりが担保されてきたのですが、その信用力も少し落ちてきたようですね。

米国への信頼は絶大なものがあったよね



政治・経済・軍事・通貨において全て絶大な信頼があったからね
ムーディーズは、米国の信用格付けを最上位の「Aaa(トリプルA相当)」から「Aa1(ダブルAクラス)」に引き下げました。しかし、これは以前から「いずれは引き下げられる」と指摘(想定)されていた事です。
他の有力格付け会社(スタンダード&プアーズやフィッチ)は、すでに何年も前に米国の格付けを最上位から一段階下に下げています。そして、当のムーディーズも米国の格付けを最上位にしていたものの、1年半ほど前の2023年11月に米国の格付けの見通しを従来の「ステーブル(安定的)」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げています。
なので、ムーディーズが他の格付け会社2社と同様に米国の格付けを最上位から引き下げるのは時間の問題だったのです。
大手格付け企業の3社ともが米国の信用格付けを最上位から一段階下に設定した(最後まで最上位を維持していたムーディーズも引き下げた)という事で、株式市場は下落する場面があるかもしれませんが、気にする必要はないと思います。
株式市場は、予期せぬ出来事や予想できない未来に対しては大きく動揺しますが、ある程度予測できたようなバッドニュースに関しては、それほど尾を引きません。なので、いずれ「そんな事もあったね」というぐらいの感じになっていると思います。
もちろん、今後関税問題が再燃したり、インフレが再燃したり、企業業績が思いのほか悪かったりしたら、当然ながらズルズルと下げていますが、それは格付け問題とは別の問題であって、格付け問題が尾を引いて株式市場が下げ続けているというよりは、他のバッドニュースに反応して下げているだけです。
ただ、米国の信用格付けが最上位から一段階引き下げられたで、長期債券金利は上昇するかもしれません。長期金利の上昇は株式市場にとってはマイナスに作用しやすいので、そうなると株式市場が下落する事があるかもしれませんが、一時的なものだと思います。
なので、格付け問題に関しては、気にする必要はないと思いますよ。
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