最近になって再び報復の連鎖になってきた米中の貿易戦争。暫くはお互いに静観していたので貿易戦争も沈静化したのかと思っていたら、今月に入ってから中国がレアアース規制を打ち出してみたり、その対向処置として米国が中国に対して追加関税を100%上乗せすると発表して、更にその対向処置として中国が海運・造船などへの規制を行えば、今度は米国は食用油の輸出停止を検討するなど、やられたらやり返すとばかりに往復ビンタの応酬となっていましたね。

やられたらやり返すって、子供の喧嘩みたいだね



少しでも交渉を有利にしたいから強気な態度に出るみたいだね
本当に何度同じ事を繰り返すんだろうね。交渉時期になると双方が強気な態度に出て、相手が何かしらの対応を取ると必ずそれと同等かそれ以上の条件を突き付けて、往復ビンタが繰り返される。でも、お互いに決裂させるつもりはないから、少し経つとトーンダウンし始めて、結局は妥協して終わるという感じ。
今回も、ゴチャゴチャとやりあって米中首脳会談も中止になるかもと言われていましたが、週末になると再びトーンダウンしており、ベッセント米財務長官と中国の何立峰副首相がオンラインで協議を行い、「米中首脳会談の準備を進める見通しだ」と述べるなど融和を図る発言が出てきました。
トランプ大統領も、「中国に対する高関税は持続可能ではない」と述べたり、「中国とはうまくいくと思っている。ただし、公正な合意がなければならない。公正であることが不可欠だ」と強気な態度は控えめとなり、習主席との会談については「予定どおり進んでいるようだ。彼らは会談を望んでいる。われわれも会いたい」と交渉が決裂する事は避けたい意思がありありとしていましたね。
ベッセント米財務長官は、「状況は沈静化していると思う。我々が中国に示してきたのと同じ敬意を中国も示してくれることを望んでいる。習主席との関係を踏まえ、トランプ大統領が事態を良い方向に戻すことができると確信している」と述べており、中国さえ交渉に臨んでくれればお互いに妥協点を探りながら、それなりに交渉をまとめていく事を強く示唆していました。
米国は、中国に対して一定の脅しのような態度を取りますが、中国といつまでも争う気などなく、そもそも正面から両国がぶつかり合えば共倒れになる危険性が高い事から、今回も問題を先送り(とりあえず追加関税の発動時期を遅らせて、その間に交渉できる時間を作っていく)する事になるだろうなと思います。
グローバル社会において、中国だけを切り離すとかは無理なので、いずれは交渉が纏まる事になると思うので、米中貿易戦争で過度な心配をする必要はないと思っています。


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