米労働省労働統計局(BLS)が発表していた雇用統計は、修正が入りまくり、実際の数値は公表していたものよりも大幅に減少した事で雇用環境が悪化している事が分かり、先週発表されていた失業保険申請件数も市場予想が23万5千人だったのですが26万3千人と市場予想よりも多くなっており、失業者も増えている状態のようです。こうなるとFRBの出番となってきます。

雇用環境が悪化していて失業者が増えてきているみたいだね



FRBは雇用を守るために動く必要が高まってきたね
FRBの責務である「雇用」と「物価」の安定。雇用環境は悪化しているのですが、物価に関しては安定しているわけではないですが、一時期の高い水準と比較すると高関税によるインフレ加速懸念がありながらも少し落ち着いてきている感じになっています。
木曜日に発表された消費者物価指数も、市場予想の2.9%と同じく実績も2.9%となっており、市場の想定と変わらない水準で、物価が思っていたよりも高くなっていないという事で、想定の範囲内でした。
これを受けて、9月17日のFOMCでは利下げが行われる事が確定的であり、焦点は今後の利下げがどのくらい続くのかという感じになっています。市場においては、今年の残りのFOMC(9月17日、10月30日、12月19日)の各日程において、3回とも全て0.25%の利下げをするという事を織り込み始めたようです。
利下げが続くという事は、基本的には金融相場になっていくという事になります。金融相場になると不景気であっても今後の業績回復を期待して株価が上がっていくという感じになっていきます。
ただ、今は高関税施策の影響でインフレになっていくかもしれないという懸念があるので、利下げが続いて行かない(インフレになると物価を抑える為に金利を引き上げる必要がある)という事もありえるので、そうなると金融相場になっていかずに多少は株価が上昇した後にジリジリと下がっていく展開になっていく可能性も充分にあります。
とりあえずは、暫くは利下げを好感して上昇していく感じになっていくとは思いますが、そのあとは今後のインフレ次第という感じになっていくので、相場が上昇していっても、あまり喜んでばかりはいられないのかもしれませんね。
出来れば、このままインフレがあまり進まずに、今後も利下げが行われて、景気や労働環境が戻ってきてくれると私達投資家にとっては有難いですよね。そういう展開になってくれる事を願っています。
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