かつて「眠れる巨人」といわれ、世界中の企業がその巨大な市場と人口に惹かれた中国。国民総生産(GDP)で世界1位を独占し続けているアメリカをいずれは追い抜いて世界最大の商業大国になると言われていました。ところが、近年は失速しており、中国の経済や株式市場は低迷が続いています。
昔は、中国株の上昇力とか凄かったのにね
ポテンシャルはあったのに、近年の失策は勿体ないですね
停滞する中国経済を横目に、最近は好調を続けているのがインドです。経済も株式市場も中国に取って代って世界を牽引していくと言われているのがインドなのです。
次なる巨大な市場として、インドは世界中の企業から注目を集め、多くの企業が相次いでインドに進出して主導権を握ろうと躍起になっています。今は、まだまだ発展途上のインドですが、数年後には世界経済を主導していく主要プレーヤーの1国となっていると思います。
株式市場をみてもインドの勢いは強まっており、インドの株式市場は香港株式市場を追い抜いて世界第4位の株式市場となっています。インドの株式市場は順調の伸びており、インド株式市場の時価総額は4年前から考えると2倍にまで成長しています。
世界の株式市場のランキング
順位 | 株式市場 |
---|---|
1位 | 米国株式市場 |
2位 | 日本株式市場 |
3位 | 中国本土株式市場 |
4位 | インド株式市場 |
5位 | 香港株式市場 |
世界の成長エンジンとしての魅力が衰えてきた中国は株式市場も低迷が続いており、株式市場が下落傾向の中国本土市場や香港市場を尻目にインド株式市場は順調に成長を続けていて、更に今後も安定した成長性が期待されています。
日本において新しく始まった新NISA制度でも、投資家達が選んだ投資先は外国株式市場が大半を占めており、その内訳においてインド株は米国株についで大きな存在となっているようです。
新興国投資といえば中国が代表的な投資先だったのですが、最近では立場が逆転しており、日本の投資家における株式保有残高においてはインド株が圧倒的な存在となり、中国株はドンドンと減らしていっています。
日本の投資家の保有残高
国名 | 2023年度 | 2022年度 |
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インド | 2兆8685億円 | 2兆0533億円 |
中国 | 8058億円 | 1兆2333億円 |
世界の主要国の上場株を対象としている世界株指数「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」においても、中国からインドへの動きが進んできており、最近には中国株を66銘柄除外して、代わりにインドの大手銀行のパンジャブ・ナショナル銀行やユニオン・バンク・オブ・インディア、重電メーカーのバーラト重電などの5銘柄が新規採用されています。これによって、インド株の組み入れ比率は、1.77%から1.81%へと上昇しています。
ちなみに、実際のインド株の時価総額が世界の株式市場の時価総額に占める割合は、3.6%ほどある事から、世界株指数の「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」におけるインド株の比率は、実際の時価総額の割合からすると少なめとなっています。
ゆえに今後、世界株指数の「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」などのインド株の比率も更に上昇していくと想定されています。
中国の組み入れ比率は、2.9%ほどになっているのですが、今後も中国株の比率が徐々に低下していくようであれば、いずれインドと中国の組み入れ比率が逆転していく事もあるかもしれませんね。
いずれ大きく伸びていくインドの市場を、今の内から少しずつポートフォリオに取り込んでいくのもいいのではないかなと思っています。
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