大幅下落のテスラ。でも欲しいと思う企業。2023年2Q決算

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先日、テスラの決算発表がありましたね。投資先としても、電気自動車としても、非常に人気のあるテスラ。自動車業界のおいてiPhoneのような地殻変動を起こす可能性も持っている事からEV業界における未来のアップルと言われる事もあります。

テスラって魅力的だよね

テスラの株式もEVも両方欲しいよね

テスラのEVには非常に興味があるし、購入したいなと思います。私はテスラの株式は保有していないのですが、テスラのEVが欲しいと思うぐらいテスラの商品に魅力を感じているという事は、投資先として必要な条件である自分が欲しいと思う商品を提供している企業という部分をクリアしています。

なので、保有株ではないけれども、決算内容を確認しながら投資先として検討していきたいと思います。

目次

テスラの2023年第2四半期四半期決算

まずは、テスラの2023年第2四半期(4月~6月)決算を確認していきたいと思います。

テスラ2023年2Q決算

売上高    249億2700万ドル(47.2%増加
営業利益   23億9900万ドル(2.6%減少
純利益    27億0300万ドル(19.6%増加
1株利益(希薄後)  0.78ドル(20.0%増加

売上については、前期は24%増加とテスラにしては少し物足りない伸び率だったのですが、今期は47%の増加とテスラらしい素晴らしい伸び率だったと思います。テスラの期待値であれば、40%を超える売上をコンスタントにあげてくれると安心できるレベルですよね。

下がり続けていた売上の伸びを再び持ち上げてくれたのは安心材料ですよね。この状態を維持してほしいですよね。

テスラ売上高

営業利益は前年対比で前期に引き続き減少しています。今期は2.6%減少と前期の26%減少よりは落ち込み具合はマシだったのですが、売上は回復してきたので営業利益もプラスリターンに戻して欲しいですね。ただ、来期も前年の実績をみているとプラスリターンに戻すのは厳しそうな感じです。営業利益に関しては今年一杯は前年割れが続くかもしれませんね。

テスラ営業利益

営業利益の伸び率だけではなく、営業利益率の方も確認してみたいと思います。

営業利益率の方も徐々に低下してきています。値下げをした影響を受けて利益率は下がっており、売上が伸びても利益はそれほど伸びない感じになってきていますね。イーロンマスクも、金利が上がれば販売価格は引き下げないと消費者に購入してもらえないと発言しており、暫くは値上げをする環境ではないので利益率は低迷が続きそうですね。

テスラ営業利益率

営業利益だけでなく、粗利益率も前回に引き続き落ち込み続けているので、このあたりが前期よりも回復していくようになっていかないと少し厳しいのかなと感じます。

次に、市場予想と今回の結果がどうだったのかを確認してみましょう。

市場予測予測値結果
売上高242億2100万ドル上回る
営業利益26億5000万ドル下回る
純利益27億7100万ドル下回る
1株利益0.67ドル下回る

売上高は、値下げの効果で販売台数が大幅に増えていたみたいで市場予測を上回っていましたが、営業利益や純利益などは市場予測を下回っており、やはり利益が思ったよりも取れていない印象を受けます。株価も利益の減少を嫌気して決算発表後は大幅に下落しており、売上だけでなく利益の回復が必要ですね。

テスラの販売台数と生産台数

では、次にテスラの生産台数と販売台数を確認してみましょう。

テスラ生産台数・販売台数

年度生産台数前年対比販売台数前年対比
2022年1Q35万0407台94.3%31万0048台67.7%
2022年2Q25万8580台25.2%25万4695台26.5%
2022年3Q36万5923台53.8%34万3830台42.4%
2022年4Q43万9701台43.7%40万5278台31.3%
2023年1Q44万0808台25.8%42万2875台36.4%
2023年2Q47万9700台85.5%46万6140台83.0%

値引きの効果で販売台数は大きく上昇しています。イーロンマスク氏は今年度の目標売買台数を180万台と言っており、1Qと2Qを合わせた今年の上半期で92万台を販売しているので目標販売台数の約51%をクリアしており、順調に販売台数の伸ばしていると思います。

年度販売台数を達成するためには、3Qと4Qで45万台ずつを販売する必要があり、今後も今期と同じぐらいの販売台数を叩き出せるのか注目していきたいですね。

カンファでのイーロンマスク氏の発言

カンファレンスコールでのイーロン・マスク氏の発言を纏めてみようと思います。

カンファでのイーロン・マスク氏の発言(抜粋)

モデル Y は、カローラやゴルフなどを上回り、全世界で最も売れた自動車となりました。つまり、これは、はるかに低価格で販売されている車両を含め、あらゆる種類の車両でナンバー 1 でした。

営業利益率は約10%を達成することができました。当社は今年も引き続き 180 万台の納車を目標としています。

多くの工場でアップグレードの為に、いくつかのシャットダウンが必要である事から、第 3 四半期の生産は若干減少すると予想しています。したがって、世界的な工場のアップグレードのため、第 3 四半期の生産はおそらくわずかに減少します。

データが重要。テスラは多くのテスラ車が走り、膨大なデータを保有している。これは他社に真似できない重要なファクターだ。

第 3 四半期に FSD の移転を許可することを発表できることをうれしく思います。これは 1 回限りの恩赦であるため、第 3 四半期には利用する必要があります。

投資に関するアドバイスとしては、たとえば、自分が気に入っている製品を提供する企業を特定し、その企業が今後も優れた製品や優れた製品を製造し続けるかどうかを確認し、その株を購入し、保有するようにしてください。それでおしまい。あなたが勝つ。企業の存在理由は商品やサービスを作るためです。会社の製品やサービスが何であるかについて自信があれば、市場がパニックになったときに購入してください。

ウォーレン・バフェットにはこんな格言があると思います 。 上場企業とは次のようなものです 。それは、あなたが自分の家に住んでいると想像してみてください。精神を病んでいる男性がやって来て、あなたの家の外に立って、あなたに向かって不動産の値段を叫びます。つまり、価格は毎日異なりますが、家は何も変わりがない同じ家です。つまり、これは株式市場なのです。

オプティマス(人間型ロボット)についてもう 1 つ素晴らしいことを言わなければなりません。それは、米国だけでも 200 万人の切断患者がいるということです。そして私はちょうど Neuralink(ニューラリンク)の チームと話をしていました。そして、腕や脚、または腕や脚を切断された人のために、Neuralink インプラントとロボットの腕や脚を組み合わせることで、基本的に信じられないほどの能力を備えたサイバーボディを提供できると信じています。

テスラ車両の価値が完全自動運転をアップロードできる段階まで上昇し、規制当局によって承認されるということは、おそらく歴史上、資産価値の最大の変化となると思います。つまりは、テスラ車をロボタクシーとして貸し出して利益を産むことが出来る。

まとめ

テスラの人気は依然として衰えておらず、株式も現物の電気自動車のどちらとも高い人気を維持しています。

販売価格の値下げによって魅力的な価格となったテスラのEVは販売台数を大幅に伸ばした事で過去最高の売上高を更新しています。

一方で、値下げをした事によって利益率は低下しており、それによって営業利益などは前年対比で減少を続けています。ただ、テスラの最高財務責任者は「大幅な値引きをしたけれども利益率の低下は小幅に留まっている事から企業としての健全性は維持している」と述べており、ダメージは最小限に抑えている事を強調していました。

イーロン・マスク氏も、販売価格は金利次第という認識を示しており、「市場の状況が安定していれば価格も安定すると思う。安定していなければ(金利が上昇すれば)価格は下がるだろう」と述べており、金利が上昇すれば自動車ローン金利も上昇する事から消費者の為に車両価格を下げる必要があるが、政策金利は上昇が打ち止めになる可能性が高い事を考えれば、今後は値下げする余地(必要)は少なくなっていくので、テスラにとっては徐々に良い環境になっていくのではないかなと思います。

来期(3Q)は工場の改修の為に、生産ラインをストップする箇所があるみたいなので、生産台数は落ちこむ想定のようです。そうなると、売上も伸び悩む事になるので、来期の業績は期待できない感じみたいですね。

あと、業績には全然関係ないのですが、決算のカンファレンスコールでイーロン・マスク氏は、バフェット氏の投資の格言について述べたり、株式投資のアドバイスとして市場がパニックになっている時に優良企業を購入する事が成功の秘訣だと述べたり、自分の想いを自由に発言しているのもイーロン・マスク氏の魅力の1つでもあり、同氏の魅力がテスラへの魅力へと繋がっていくものでもありますね。

イーロン・マスク氏は独特の世界観や感覚を持っており、そしてそういった特殊な(特別な)人が引っ張っていく企業は、通常の人が率いる企業とは違って飛び抜けた発想を元に新たな魅力的な製品や市場を開拓する原動力となる事があるため、イーロン・マスク氏が率いるテスラには人々を引き付ける魅力があるのかもしれませんね。

とりあえず、今期の決算はまずまずの水準だった(売上や販売台数は良いけど利益はイマイチだった)けど、来期の業績はあまり期待できない感じにみえるので、少し様子をみながら大きく下落するなどの魅力的な水準になるようであれば、テスラに投資する事を少し検討してみようかなと思っています。

  

さて、今回の内容は、YouTubeにもアップしています。動画でみると、ブログとは違う魅力などもあると思いますので、ぜひYouTubeの方も見てくださいね。

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