現在のAIブームを作り出し、AIを利用するにあたって無くてはならないものとして絶大な人気と需要を誇っているエヌビディアの半導体。エヌビディアが作り出す高性能GPUの需要は非常に高く、各社がエヌビディア製のGPUを入手する事に躍起になっている状態です。

市場を独占しているよね



エヌビディアの強さが際立っているよね
あまりにも市場に与える影響が強い事から政治的な問題にも発展しており、アメリカが中国へのエヌビディア製品の輸出を規制したり、逆に中国が自国の産業発展のためにエヌビディア製品を締め出そうとしたりと、一企業としては異例の影響力を各方面に与える存在になっています。
エヌビディアは中国に対して性能を落とした商品である「H20」をいう半導体を出荷する体制を整えているのですが、中国はエヌビディアの影響力を懸念して自国の企業に対して「H20」の受注を控えるように通達を出しています。
そんな中で、中国の巨大IT企業であるアリババが自力で高性能GPUを開発したようです。その生産も、半導体生産最大手のTSMC(台湾セミコンダクター)に依存するのではなく、国内の半導体製造メーカーで対応可能となっている事から、中国での半導体生産・技術が少しづつ向上しているみたいですね。
現状では、エヌビディアの中国用製品である「H20」と同程度のレベルになっているのかどうかまでは不明なのですが、近い水準にまではなっていそうな感じみたいです。「H20」と同程度となればエヌビディア製品を使わなくても、中国製のGPUで代替えできることになり、エヌビディアへの依存から脱却できることになります。
ただ、アリババが開発しているGPUは推論に力をいれた製品であり、トレーニングには不向きなようです。エヌビディアの「H20」に関しては推論に力を入れている製品ですが、最低限のトレーニングは可能となっており、そういった事を考慮すると、アリババのGPUは「H20」の完全な代替製品という感じまではいかないかもしれませんね。
今の所は、エヌビディアの牙城を崩すという所まではいっていませんが、性能を落とした「H20」のような製品に対する代替製品はいずれ出てくるだろうし、性能を落とした製品しか中国に出荷出来ない規制がある限り、いつかは中国で使用する汎用製品に関しては中国製で代替え出来るようになっていくのかもしれませんね。
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