いつでも勝とうと思う必要はない

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今月になってから目まぐるしく状況が変化していきますよね。私達投資家だけでなく、機関投資家やFRBでさえも右往左往しているような気がします。

先週までは、インフレが加速したかのような経済指標が相次ぎ、米国10年債の金利は4%台を突破して、パウエル議長もタカ派な発言を行い、今月の金利引き上げは0.5%が既定路線となり、ターミナルレートは上昇していました。

年内の利下げはなさそうな雰囲気だったよね

ターミナルレートは6%台に乗せる可能性もありましたね

それが、先週末にシリコンバレー銀行が破綻した事により、流れが一気に変わっていきました。金融不安が一気に噴き出し、利上げ予測は0.5%から0.25%へと引き下がりました。

そして、今週になるとクレディ・スイスの破綻危機によって、更に混乱は拍車が掛かり、ついには今月の利上げは現状維持で見送る可能性すら出てくるようになってきました。

混沌としてきた米国株市場。今後の先行きはどうなるのでしょうね。

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一旦は落ち着くが、その後は不明確

去年から急激に金利を引き上げているのだから、銀行が保有してる債権が含み損になっていることぐらいは誰でも知っている事だったと思います。ただ、それが大事になるほどの物ではないというのが共通認識だったと思います。満期まで保有していれば損失が確定することなく、確実に元本が戻ってくるわけですからね。

経営不安がささやかれ、それによって取り付け騒ぎが起こり、現金化が必要となった事で、売らないはずだった国債を売却しないといけない事になったために、損失が出てしまい、結果として破綻に追い込まれました。

預金の流出さえ起らなかったら銀行は破綻しなかったのです。逆にいえば、預金の流出が起これば今のように債券の含み損を抱えている銀行は倒産しやすい体質になっていると言えます。ゆえに、金融不安に拍車がかかっている状態ですよね。

昨今の急激な金利引き上げによって、銀行の保有している債券は含み損(評価損)になっている。この状態で、預金の流出・預金引き出しが急増すると、銀行のキャッシュがなくなり、保有している資産を売却してでもキャッシュを作らないといけないため、資金が不足し、損失が拡大して破綻へと追い込まれます。

今の状況であれば、取り付け騒ぎが起これば、破綻の可能性はどこの銀行でもあり得る事なのですよね。だからこそ、FRBは不安を解消するためにシリコンバレー銀行などの破綻の処理において、預金を全額保護するという姿勢を打ち出し、他の銀行へ金融不安が飛び火しないように手を打っているわけです。

これにて状況はいったん落ち着くと思いますが、何とか踏み留まっている状態です。足元がグラグラになっている状態であるともいえるので、再び何かしらの添加剤が投下されたら、フラフラと大きく揺さぶられる事が出てくるかもしれませんね。

FRBも対応に苦慮する

シリコンバレー銀行やシグネチャー銀行の破綻と、相次ぐ銀行の破綻によって、FRBもインフレ対応に非常に苦慮していると思います。つい先日までは、今月の利上げは0.5%が確定路線だったのに、シリコンバレー銀行の破綻を受けて、0.5%の利上げから0.25%の利上げへと市場予測は低下しています。

そこへ今度はクレディ・スイスの経営不安が大きくなってきたので、世界的に金融不安が高まってきています。この状態ではインフレ退治へ強気に対応する訳にもいかず、今月の利上げは場合によっては現状のまま利上げをせずに様子をみるかもしれない可能性まで出てくるという状況にまで追い込まれています。

FRBは、従来であれば市場と対話しながらコンセンサスを作り上げていき、利上げを遂行していくのですが、もはや市場との対話をする余裕もなく、バタバタしている状態です。

FRBも混乱している感じであるし、投資家達も混乱している感じであるし、誰もが先行きを見通せない状況になってきていると感じます。

いつでも勝とうと思う必要はない

経済の専門家やFRBの頭の良いお偉いさん達でさえ、日々の状況によってコロコロと意見や態度を変えているぐらいなのだから、私達のような個人投資家が簡単に相場を見通せるような状況ではないと思います。

こんな時に、あれこれと変な情報を仕入れながら、儲かる投資先はないかとコロコロと売買を繰り返していても上手く行くとは思えません。

普段の相場でも、話題の銘柄や上昇している銘柄に気を惹かれて、ついつい高値で投資をしてしまう投資家が多いのに、こういった難しい相場の時でも「あれが儲かるかも」とか「これがベストだ」とかの情報に右往左往して売買を繰り返していたら、高値掴みの二の舞になるのではないかなと危惧しています。

分からなければ勝負をしないという手もアリだと思います。

いつでも勝つ必要もないし、負ける事があってもいいし、勝負を避ける事があってもいいです。

こんな不安定な時期は、安心を得ようとあれこれと情報を仕入れる事が逆に不安を高めてしまって、変な方向に進んでしまいかねないですよ。

   

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