今月は絶好調な状態が続いており、ダウは7.2%の上昇、S&P500は8.6%上昇、ナスダックは11.1%上昇と大きく伸びています。年末へ向けて順調に相場は進んでいます。
結局、今年は絶好調だったね
年始の頃のアナリストの予測は、「下落する」が大半だったのですけどね
年始の頃は悲観的な想定が多く、相場の先行きは重苦しい雰囲気に包まれていましたが、実際には株式市場は好調に推移しており、アナリストの予測はほぼ全滅でした。
最近では好調な市場の様子を受けて、今後の見通しは上昇すると予測するアナリストが多くなっており、来年は強気な意見が増えています。
株式市場の今後を見通すうえで重要となってくる政策金利の行方ですが、利上げは終了したという想定が主流となっており、最近の長期金利は徐々に低下してきています。
FRB高官の発言も利上げ終了観測を強めるものがあり、FRBのウォラー理事が「インフレ率が一段と低下すれば、利下げを始められる」と講演で利下げに言及した事は、長期金利の低下を後押ししていました。
ただ、FRB高官の中でもまだ意見は割れているようであり、FRBのボウマン理事は「インフレ進展が停滞しているのであれば利上げが望ましい」と語っており、FRB高官の中には慎重な態度を続けている人も一定数いるようです。
それでも、インフレは徐々に低下してきており、経済指標や雇用統計も想定よりも強い指標が出ない限りは、更なる利上げに踏み切る可能性は低く、現状維持のまま経過すると想定されている事から、長期金利が上昇したとしても限定的になりそうです。
米国の消費行動は相変わらず強いようであり、感謝祭やブラックフライデー、サイバーマンデーなどの消費支出は好調を維持していたようです。
サイバーマンデーの売上高は過去最高を更新しており、124億ドルを突破しました。ネット通販の売上高としては過去最高となっており、「コロナ貯蓄」の減少や高金利ににもかかわらず米国の個人消費がなお底堅さを維持していることを示していました。
ただ、後払いサービスなどの借金によって支払う消費者が多く、それが今後の高金利による破綻の増加へと繋がる懸念もあり、一定の注意は必要だと警戒するアナリストも複数いるようです。
プライベートクレジットなどでも、資金が集まっている事への警戒感が出ており、金利の急上昇と投資家のリスク選好後退などを背景に銀行がハイリスク融資を敬遠する中でも、プライベートクレジットはバイアウト企業の資金調達手段としてますます人気が高まっているみたいです。
プライベートクレジット市場では、明らかにバブルが生じていると指摘する銀行関係者もおり、私達の見えないところで火種がくすぶっている状態になっています。
株式市場は好調を維持しており、強気な想定が増えてきていますが、去年の年始の頃のアナリストの想定が全滅だったように、予想が当たるとは限らない事から、来年の予測が強気な想定が多かったとしても、あまり鵜呑みにせずに、遠巻きに市場を眺めていきたいなと思っています。
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