従来、投資の基本として言われているのが株式と債券を保有するというもの。株式と債券は、逆相関(逆の値動きをするもの)とされており、株式が上昇すれば債券は下落して、株式が下落すれば債券は上昇するようになります。なので、株式と債券を保有する事でポートフォリオの値動きをマイルドにしたり、株式が下落した際に上昇した債券を売却して株式を購入するなどの戦略的な運用が出来ます。

株式が下落した時にクッションになってくれるのは嬉しいよね



債券は地味だけどポートフォリオを下支えしてくれるよね
株式市場が下落しているという事は、景気が落ち込んでいる(企業業績が落ち込んでいる)という事なので、景気を戻すために中央銀行などが利下げをして景気の下支えをするから債券価格は上昇(長期債券金利は下落)するよね。また、株式市場が下落している時は不安定な株式よりも安定した値動きの債券(安全資産の債券)の人気が高まり、債券価格が上昇するので、株式市場が下落した時の債券はポートフォリオを助けてくれる非常に有難い存在となります。
ただ、今回の相場はこの株式と債券の逆相関が機能していません。株式が下がって債券も下がるというダブルパンチ状態となっています。
それは、インフレになっているからですよね。インフレになると物価高を叩くために中央銀行は利上げをして物価(インフレ)を下げるようにします。利上げをして長期債券金利が上昇するという事は債券価格は逆に下がってしまうので、債券の投資をしていても債券価格が下落して損失が出る事になります。
なので、今のようにインフレ懸念があって、更に景気悪化懸念があると、債券も売られて、株式も売られるという最悪の展開となってしまいます。
私のポートフォリオには長期債券ETFがあります。景気が悪化して株式市場が下がっていくようであれば、長期債券ETFを売却して下落している株式を拾っていこうと思っていたのですが、今の相場だと、せっかく株式が下落しても同時に債券も下落しているので、事前に考えていたような投資が出来ない感じになっています。
これ、本当に困ったなと思っています(笑)。何のために長期債券ETFに投資をしたのだか。
株式が下落した時のための保険として長期債券ETFに投資をしたものの、そもそも長期債券ETFも投資した時よりも下落しているので長期債券ETF自体に含み損があり、これならばキャッシュで置いておいた方がマシだったなという感じになっています。
う~ん、投資って本当に思った通りにはなかなかいかないものですね。
トランプさんが馬鹿みたいに関税を掛けるから貿易が滞る事で景気悪化へまっしぐらに進んでいるのに、関税のせいでインフレ懸念(物価高懸念)も高まっているから、不景気+インフレのスタグフレーションの懸念が大きくなっていて、株式市場の下落と債券市場の下落というダブルパンチとなっています。
経済も関税も先行き不安定な状況が続いているので、「頼むよトランプさん」と思っている投資家も多いのではないかな。側近をイエスマンばかりで固めているみたいだけど、もう少しまともな人がサポートについて欲しいなと思う今日この頃です。
コメント
コメント一覧 (2件)
金・銀があがってますが、人々が一番安全な古代から存在するものに行きつけばでしょうか。。。 管理費などかかって、複利が効かないので、僕は貴金属投資は嫌いですけど、今からでも買いたい気分です。
こんにちは、ぬーべーさん。
金は順調ですよね。年初からでも、24.8%も上昇しているので強いですね。
もともと、金はインフレに強いと言われている資産(金は商品・物なのでインフレで価格が上がる)なのだけど、米中貿易戦争のような政治・経済的に不安定な時期も重なって人気が高まっているね。
株式が好調な時は、金はパッとしないけれども、やはりこういった不安定な時期には金は輝いてきますよね。ポートフォリオの一部にこういった資産があれば、いざという時の安心材料になるね。