米国株投資家に人気のある銘柄と言えば、エヌビディアやテスラなどの次世代に期待できる銘柄ですよね。特にエヌビディアの人気は高く、株価も年初来で約3倍にも上昇しているという暴れっぷり。株価だけでなく、業績も爆発的に伸びており、前回の決算では売上は2倍・利益は10倍に増加しているという爆裂決算を発表していました。
まさに無敵のエヌビディアだね
AI時代の申し子になっていますね
エヌビディアが販売しているGPUは、他社を圧倒する性能を誇っており、GPU市場で80%近いシェアを誇っており、AI用のGPUに限定すると90%近いシェアとなり、AI生成サーバーに限定すると100%近いシェアとなるなど、驚異的な強さとなっています。
これからますます発展していく、AI需要のほとんどを取り込んでいる事から、今後の成長性も大きく期待されており、株価は高値圏となっていますが、それでもエヌビディアの人気は高く、多くの投資家が狙っている銘柄でもあります。
そんな大人気のエヌビディアですが、今後の成長性を加味すると実はそれほど高値圏というほどでもないという事になります。
今回は、そんなエヌビディアについてのお話です。
マグニフィセント・セブン(7つの神銘柄)
少し前までは、米国株の代表的な銘柄はGAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)と呼ばれていました。
最近では、マグニフィセント・セブン(壮大な7銘柄・7つの神銘柄)と呼ばれており、アップル・マイクロソフト・グーグル・アマゾン・メタ・エヌビディア・テスラの7銘柄が新時代の代表銘柄として君臨しています。
米国株で人気のこれら7つの銘柄。その中でもエヌビディアは飛び抜けて人気があり、株価も急上昇して高値圏にあるのですが、実際のこれらの銘柄の今後の想定はどうなっているのでしょうか?
マグニフィセント・セブンの2024年度・2025年度の予想PERを確認してみましょう。
企業名 | 2023年現時点PER | 2024年度予想PER | 2025年度予想PER |
---|---|---|---|
エヌビディア | 112.5 | 42.7 | 27.9 |
アップル | 29.4 | 27.7 | 25.6 |
マイクロソフト | 34.8 | 32.2 | 27.9 |
アマゾン | 72.4 | 53.6 | 41.7 |
テスラ | 70.9 | 69.6 | 55.1 |
アルファベット(グーグル) | 25.3 | 23.2 | 20.0 |
メタ(旧フェイスブック) | 27.9 | 22.3 | 18.5 |
エヌビディアは現時点では、株価はやはり買い進まれており、実績PERは112.5倍となっており100倍を超えるという「まさにこれぞクロース株」といった感じになっています。
アマゾンやテスラなどの人気グロース株もやはり大きく買われているみたいで実質PERは70倍ぐらいありますね。アップルやマイクロソフトなどの王道銘柄は、それなりのPERであり30倍程度になっています。
アルファベットやメタなどのネット広告企業は、今後の成長性が懸念されている状況を反映しており、20倍後半ぐらいに位置しており、以前のような勢いが感じられないですよね。
現状だけをみると、エヌビディアは非常に高値圏にあるように感じるのですが、今後の成長性を考慮すれば納得できる水準になると思えます。
2024年度の予想PERでみれば、42倍にまで低下していき、2025年度の予想PERでは27倍にまで下がっていきます。このぐらいの水準であれば何も問題ないと思います。2年後の2025年度の予想PERでは、アップルやマイクロソフトと変らない水準であることを考えれば、まだまだ成長性が高いエヌビディアは逆に安いのではないかと思えるぐらいです。
手堅い銘柄と成長銘柄と衰退銘柄
現在の評価と今後の予測をみていると、市場がそれぞれの銘柄をどのように評価しているのかが分かるので面白いですよね。
アップルやマイクロソフトは手堅い銘柄として、PERも20倍後半から30倍程度に落ち着くような感じになっており、大きく伸びるというよりは手堅く伸びるという感じですね。
エヌビディアやアマゾン、テスラなどは成長性を期待されている分だけPERは高いのですが、今後も成長性が想定通りであれば、高いPERも問題ない事になります。それでも、アマゾンやテスラなどは2年後の予想PERでも40倍~50倍はあるので、2年後以降も最低でも現状程度の成長性を維持しないと株価は持たない感じになります。
ところがエヌビディアは、2年後の予想PERでみると20倍後半なので、成長性が想定通りに進むとすれば、まだまだ今から買って行っても問題ないというか、安いといえるかもしれませんね。
一方で、グーグルやメタは現状でもPERは20倍後半となっており、成長銘柄としては物足りない評価となっています。2年後の予想PERに至っては20倍を切るぐらいの水準となっており、もはや成長株とは呼べない感じですよね。
従来のネット広告業界はグーグルとメタの独壇場だったのですが、ネット広告事業に新しく力を入れるアマゾンなどの企業が台頭してきており、独占状態が崩れつつあり、ネット広告需要の成長性が止まりつつある中で、将来性が期待されておらず、衰退しつつある可能性が考慮されているみたいですね。
米国株を代表するマグニフィセント・セブンも、手堅い銘柄と成長銘柄と衰退銘柄に分かれていますね。
まとめ
投資家に大人気のエヌビディア。欲しいと思っている投資家も多いのですが、株価も急上昇しており、今更購入しても高値掴みになってしまうから買うのを躊躇している投資家も多いと思います。
今後の成長性が想定通りであれば、現状の株価水準でも高過ぎるというほどではなく、2年後も現状の期待を維持できるのであれば、今の水準で購入しても全然問題ないし、逆に成長性が維持できるのであれば安い位の水準でもあります。
ただ、今後の成長性が維持できればという事なので、例えば中国への半導体規制が強化されて中国へ出荷できない状態が続くなどがあれば、成長性は鈍化してしまう可能性もあります。
それでも、今後もAI需要は続いていくと想定されており、自動運転などの普及も進むようであれば、高性能なエヌビディアのGPUへの需要は更に高まっていくかもしれません。他社を圧倒する性能を誇っているエヌビディアのGPUは、当面の間はライバルが存在しない事から手堅い成長性は維持する見通しです。
グロース株の中では、安定性と成長性を考慮すれば、現状では選択肢のトップバッターになるのがエヌビディアなのかなと思います。
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