米国株は好調な状態が続いており、為替相場も円安が続いているので米国株に投資している方々はウハウハ状態なのではないでしょうか。株高・円安のダブル効果で投資資産はドンドンと増えていると思います。景気後退へ突入すると言われていた米国経済ですが、今のところは踏ん張っています。
投資資産の評価額が過去最高を更新し続けているよ
順調に増えている投資家が多いですよね
ただ、現在のような絶好調な状況が今後も続くとは考えにくいです。少なくとも円安は今後暫く経つと収まっていき、逆に円高に振れていくと思っています。為替相場はプロでも読みずらいものなので、簡単に想定通りに動くとは思っていませんが、為替相場の大まかな流れとしては円高に振れていくと思っています。
先日行われたFOMC(米連邦公開市場委員会)において、各委員の今後の政策金利の想定が公表されていました。それによると、今年(2024年)は1回の利下げを行って 5.25%に、来年(2025年)は4回の利下げを行って4.25%にするというのがFOMCの各委員の中央値でした。
FRB(米連邦準備制度理事会)としては、インフレの状況次第ではあるものの今年もしくは遅くても来年には利下げを行っていきたい意向を持っており、今後に利下げを行うというのはほぼ確定路線となっています。
利下げを行うという事は、日米の金利差が縮まっていくという事になります。為替相場は様々な要素によって複雑に動いていますが、円高になる要因の1つとして「日米の金利差」があります。米国の政策金利が下がっていくようであれば必然的に為替相場は円高に振れやすくなってきます。
来年に米国の政策金利がFRBの想定通りに4.25%になっているとすれば、為替相場はどのくらいの水準になっているのか? 2022年に米国の政策金利が4.25%ぐらいの頃の為替相場がどれぐらいだったのか確認してみると、このぐらいの水準となっています。
まあ、この通りに同じぐらいの水準の円高に進むという訳ではないですが、大雑把な目安にはなるとは思います。
数年前まで、1ドル110円台だった為替相場が今のような1ドル150円台の円安に振れる大きな要因となったのは、米国の金利引き上げです。数年前までは 0.25%という非常に低い政策金利だったのが今では5.50%にまで上昇しています。
この金利が再び5.50%から低下していく事になるという事は、少なくても円高に振れていく事になっていく可能性が高いです。今後の利下げの可能性が高いのであれば、為替相場が1ドル120円台~130円台になる事は想定しておいた方がいいと思います。
仮に、1ドル135円になったとすれば、米国株の評価額は株価が変わらなかったとしても 15%ほど減少する事になってしまいます。
利下げは米国経済や米国株にとっては好材料となるかもしれませんが、為替については円高に振れる要素となりえるので、為替相場の動向によっては米国株などの外国株資産は大きく減少する事になるかもしれません。
今は、株高・円安と米国株にとっては強い追い風となっていますが、だからこそ浮かれ過ぎずに今後の利下げの状況次第では、米国株の評価額に対しては為替相場の影響で大きく減少する可能性がある事を忘れずにいた方がいいと思っています。
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