先日、雇用統計(失業率、平均時給、非農業部門雇用者数)が発表されていましたね。米国株式市場では雇用統計の結果を受けて、ダウは1.0%の下落、S&P500が1.7%の下落、ナスダックが2.5%の下落となっており、全面安の展開となりました。
何だか先行きが不安になる雰囲気になってきたね
要注意の9月に突入した感じですね
今月の17日と18日に開催されるFOMC(米国連邦公開市場委員会)において、利下げが確定的となっており、米国10年債の金利も少し前は3.9%まで上昇していたのが3.7%台にまで落ちてきており、ドル円相場も1ドル142円台へと円高ドル安へと向かっています。
注目されていた非農業部門雇用者数は、市場予想の16万4000人を下回る14万2000人となっていました。また先月の数値に下方修正が入り、先月は11万4000人だったのが8万9000人となっていました。
非農業部門雇用者数は、先月よりも持ち直していますが、依然として低水準となっています。最近の4か月ほどは、いずれも次の月になれば実績が下方修正されているので、今月も来月になった際に下方修正される可能性が高いと思われます。
雇用は明らかに弱ってきている感じとなっています。
一方で、失業率に関しては4.2%と市場予想と変わらない状態となっており、4%を超えているものの、市場が想定しているほど悪化しているという感じではありませんでした。先月の失業率が4.3%だった事を考えれば、若干持ち直していたため、最悪の展開は免れたという感じになっています。
総じて、雇用統計の結果は良くはないけれども、最悪というほどでもなく、想定よりもやや悪いといった感じでした。
この結果を受けて、市場における今月の利下げ確率は、0.25%の利下げ確率が70%、0.50%の利下げ確率が30%となっており、0.25%の利下げが有力となっています。
ただ、市場では景気の後退、労働市場の減速を懸念しており、0.50%の利下げを求める声も依然として残っており、今回の利下げが0.25%だったとしても、次回以降の利下げにおいては0.50%の大幅利下げを求める動きの方が強くなっています。
今回の利下げが0.25%だった場合、市場では大幅利下げを求めて、株式市場が下落を続けていくという可能性が高まってきたのではないかなと感じます。
もちろん、今回の利下げが0.50%の利下げになるようであれば、利下げを好感して上昇していくと思いますが、現状では0.50%の利下げの可能性は低いと思えます。FRBとしては、FOMCごとの定期的な利下げのチャンスと共に、いざとなれば緊急利下げという手を打つことが出来る事を考慮すれば、今回の利下げにおいてわざわざ0.50%の高い利下げを実施する事はしないだろうと思います。
今月のFOMCにおいて、利下げをするとしても、0.25%の利下げに留まるようであれば、株式市場は更なる利下げを催促するような動きとして、株価の下落という選択肢を取る可能性が高いのではないかなと思います。
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