今、中国株を買うならばどれを買うのか?

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中国のゼロコロナ政策が緩和(崩壊?)してから、中国人による海外旅行が多くなってきました。それに伴い、各国の観光業界では中国人による購入(爆買い)に期待しているようです。

日本でも春節(旧正月)による中国の方々の訪日による経済効果を期待している業界もあると思いますが、現時点で訪日できる人は中国側の処置によって限られた方々に限定されています。中国の観光用の訪日ビザは、中国側の代理店を通して申請する必要がありますが、このビザは5種類あり、現在は一番ハードルが高いビザのみ申請が可能となっています。

  • 団体旅行
  • 個人旅行
  • 特別地域(沖縄等)への旅行
  • 充分な経済力を持つ者の個人旅行
  • 高額な所得を持つ者の個人旅行

中国は観光用の訪日ビザに関しては、5番目の高額な所得(日本円で換算した場合は年収1000万円以上)を持つ者とその家族が対象となる訪日ビザしか承認していないので、基本的にはお金持ちしか観光で日本に来ることが出来ません。なので、本当の爆買いに期待出来るのは、もう少し先になってくるのでしょうね。

さて、今回の記事は「今、中国株を買うならばどれを買うのか?」という事についてお話しようと思います。

目次

中国で成長できると言われていた業界・企業

中国株で成長性が期待できる企業と言えば、テンセントとアリババが真っ先に浮かび上がると思います。

ゲームとSNSの分野において中国最大手のテンセントと、EC市場とクラウド市場において中国最大手のアリババ。どちらの業界も今後も更に成長していくであろうという予測がされている業界であり、人口の多い中国という市場を抑えている事からこれからの成長性も期待できるとされています。

ただ、現在の中国においてはIT企業は中国当局によって規制の対象となっています。

皆さんもご存知のように、アリババ創業者の不用意な発言によって中国当局がIT企業の現状を確認した所、中国当局の施策や中国国民の意識変化に脅威をもたらす可能性があるという事で次々と規制が掛かっています。そのため、中国株は中国当局による企業への指導・規制を嫌気して大きく下落している状態になっていました。

ジャック・マーさんの不用意な発言さえなければね

あれが無ければ、中国当局もIT企業への規制はしてなかったでしょうね

順調に成長していたテンセントやアリババが失速した大きな要因の1つである中国当局の規制。そして、その規制や中国当局への配慮のために、自らの成長性を放棄したり・制限したりすることが起こってきました。

中国において最も成長できる業界であり、最も成長できる企業であると言われていたテンセントやアリババは苦戦を強いられるようになったわけです。

落ち着いてきた中国当局の対応と企業側の苦慮

中国当局の規制や業績の低迷にとって、テンセントやアリババなどの中国IT企業の株価は大きく下落をしました。去年には習近平氏の3選目による独裁色が強まるという事で、中国株は更に大きく下がりました。

習近平氏の3選目が確定し、政権抗争が落ち着いてきた事もあってかIT企業への規制も少しずつ緩やかになってきています。経済の回復を図るという事を考えれば、いつまでもIT企業を苦しめておくというのは得策ではないですよね。いずれは規制が解除(また緩やかな規制に移行する)という流れになっていくものと思われます。

しかしながら、企業側は警戒の色を薄めてはおらず、自ら中国当局の御機嫌取りを続けています。

テンセントの場合は、出資をして保有している有望企業の株式を放出して業界内での独裁色(影響力)を薄めていく事を中国当局にアピールするためにJDドットコム(中国No2のECサイト)、美団(中国No1の総合アプリ)を手放しています。

アリババの場合は、ジャック・マー氏の影響力を排除する事を進めており、金融企業のアントへのジャック・マー氏の経営権放棄を行って金融事業への支配権を放棄しています。また子会社の黄金株(拒否権を持つ強い決定権がある株式)を国有関連企業に譲渡するなどして政府の指揮権が介入できるような状況を作り出すように融通しています。

中国当局の規制が緩まってきてとしても、中国当局が今後どのような対応を取るのかの予測は難しく、企業側は今後も中国当局の御機嫌取りを続けていく姿勢を保ち続ける事になるでしょう。それは成長性の鈍化へと繋がっていく可能性があります。

また規制されたら困るから当局へは服従の姿勢を続けそうだね

当局の対応次第で状況がガラリと変わるからね

現状においても、中国における成長性が最も高い業界はやはりIT業界であり、テンセントやアリババの成長性が期待できると考えれるのですが、中国当局の対応次第では状況が突如として一変する可能性がある事から、先行きの予測が非常に困難な状況は続いていくと思われます。

すでにテンセントやアリババの株価は、中国への不信感から企業成長への期待感が大きく薄れてしまった事によって大幅に下落している状態である事から、テンセントやアリババは歴史的な安値になっています。

ここから通常の成長を続けるだけでも、株価的には大きく伸びていく可能性は高いです。このままの中国当局の落ち着いた対応が続くのであれば株価は大きく上昇する事は間違いないでしょう。ただ、いつ何時、中国当局の規制や指導が入る可能性があるのか分からない事を考えると、突如として株価が崩落する可能性もあり、なかなか判断が難しい状態です。

だからこそ、チャンスがあると言えますが、ハイリスク・ハイリターンな状態が続いていくのだと思います。

確かにIT企業の成長性は高いと思われるのですが、SNSやECサイトなどは個人の情報を膨大に収集しており、国家をしのぐデータを集めています。また収益性も高く、莫大な量の資金を集める事が出来ます。

もはや巨大なIT企業は、その企業1つだけでも小さな国家を凌ぐ資金と情報を手にしており、欧米でも規制の対象として検討されているぐらいであり、中国という国においては政権の力を維持するためには国家を凌ぐような規模や情報・権限を有する企業を放置するはずはなく、今後も何かしらの規制の対象になる事はあり得る事だと思われます。

中国当局の規制が入りにくいと思われる業界

少し視点を変えて、中国経済の成長性は堅いと思うのであれば、中国当局の規制の対象にならないような業界・企業であって、中国経済の成長性に沿って業績を伸ばしていくであろう企業へ投資をしていくというのも1つの考え方だと思います。

そのような視点から見た場合、私ならば投資対象の1番手にあげる企業として選択するのが「農夫山泉(ノンフ・スプリング)」という企業になります。

農夫山泉って聞いたことがないね

では、農夫山泉について少しご説明しますね

農夫山泉は、ミネラルウォーターを製造・販売する企業であり、中国のミネラルウォーター市場では業界最大手の企業です。

中国に旅行や出張に行ったことがある人であればご存知だと思いますが中国では水道水は飲めません。飲めないというだけではなく、料理や歯磨きに使う事は避けた方がいいと感じるぐらい蛇口から出てくる水道水は匂いがするし、口に含むと変な感触がします。

海外旅行に行くと日本の水の綺麗さや豊富な事のありがたさが本当に感じられます。水は貴重な資源であり、特に飲料に関するものは大切です。

急速に工業化が進んだ中国は環境汚染の進捗も早く、水源の汚染も多くみられました。川はよどみ、生活排水・工業廃水によって汚染された水は濾過されても濾過しきれずに綺麗な水とはなりません。また水道の配管も古いものが使われている場合などがあれば更に綺麗な状態から離れていく原因となります。

中国においては、水を沸騰させて飲料水にしている家庭が多いですが、国民の所得が上昇していき、ネットやスマホなどで情報が取れるようになってくると健康意識も高まり、ミネラルウォーターやウォーターサーバーを利用する家庭が増えてきました。そして、その傾向は今後も拡大していくものと思われます。

さて、ミネラルウォーターという商品を扱っているという事は、物を扱う企業という事です。テンセントやアリババのように情報を扱う企業ではないです。政府にとって、情報を扱う企業は巨大になる事によって扱う情報量も増え、政権の脅威になる可能性があるのですが、物を扱う商品であれば、たくさん売れても政府が何か困るような事は起こりません。

IT企業や情報を扱う企業は政府に睨まれる恐れがありますが、従来のような物を扱う企業は政府に睨まれる心配がないです。それに、物が売れれば売れるほど工場などの設備投資をしたり・人を雇ったりするので政府にとっても雇用を拡大してくれる有難い企業となります。

ミネラルウォーターという成長性がある業界であり、かつ政府の規制が入る可能性の低い事業であるという事を考えると、安定した成長を期待出来る可能性が高いと言えるのではないでしょうか。

農夫山泉(ノンフ・スプリング)の強み

中国におけるミネラルウォーター最大手の農夫山泉(ノンフ・スプリング)の強みってどんな所だろうか?

農夫山泉の強みをいくつか箇条書きにしてみました。

  • 高い粗利益率
  • 圧倒的な知名度
  • 成長が見込める業界

健康意識や環境意識が高まるほど飲料水需要も高まっていきます。中国では欧米や日本に比べるとまだまだボトル飲料水の普及率(利用率)は高くないです。今後も右肩上がりで需要は伸びていくと想定されています。

また、高い粗利益率も魅力の一つとされています。粗利益率は55%もあり、競合他社の粗利益率が30%程度なのを考えれば高い利益率を維持できるブランド力やコスト管理力がある事になります。ちなみに、コカ・コーラ社の粗利益率が60%なのを考えると、農夫山泉の粗利益率の高さが分かりやすいと思います。

早くからミネラルウォーター市場に参入して、いち早く水源地を抑え、ブランド力を浸透させていった結果、中国のミネラルウォーター市場でシェア20%を確保する業界最大手に君臨する様になった農夫山泉。

IT企業のように中国当局から規制が入る可能性は低く、安定した成長性が見込めそうな事業である事から、長期的に株式を保有するのであれば、業績拡大の恩恵を受ける事が出来るのではないでしょうか。

今、私が中国株に投資をするのであれば、第一候補に上がるのが「農夫山泉(ノンフ・スプリング)」です。

  

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