投資家の方々に「どれに投資をすればいいですか?」と質問すると、多くの投資家たちがお勧めするのが、「オルカン(eMAXIS Slim全世界株式、オールカントリー)」などの全世界に幅広く分散投資されている投資信託です。
オルカンは誰にでもお勧めできる投資先だよね
広く分散されていて、株式の中では比較的安定感があるのがいいよね
オルカンであれば、平均的なリターンを取ることが出来て、多くの企業に分散されているので倒産などのリスクも軽減できるし、何に投資をしたらいいのか分からない初心者などの場合には、とりあえずオルカンに投資をしておけばいいのではないかというぐらい無難な投資先だと思います。
平均的なリターンも、30年間の平均リターンが 7.8%となっており、安定的にリターンを得ることが出来るような感じになっています。
ただし、平均的なリターンが 7.8%だという事であって、毎年 7.8%に近いリターンになるわけではなく、ある程度の浮き沈みがあって、時には平均リターンを大きく乖離することもあります。
なので、オルカンであれば安定しているし、誰でも長期投資でホールドを続ける事が出来るというわけでもないです。
オルカンのベンチマークである「MSCI オールカントリー・ワールドインデックス」の年度別リターン
年度 | リターン | 年度 | リターン |
2023年 | 22.8% | 2022年 | -18.0% |
2021年 | 19.0% | 2020年 | 16.8% |
2019年 | 27.3% | 2018年 | -8.9% |
2017年 | 24.6% | 2016年 | 8.5% |
2015年 | -1.8% | 2014年 | 4.7% |
2013年 | 23.4% | 2012年 | 16.8% |
2011年 | -6.9% | 2010年 | 13.2% |
2009年 | 35.4% | 2008年 | -41.8% |
2007年 | 12.2% | 2006年 | 21.5% |
調子が良ければ、20%~30%ほどの高いリターンを叩き出すこともあるし、調子が悪ければ10%~40%ほどの大きな下落をする事もあります。直近の20年間でみてみると、プラスもマイナスも含めて一桁台のリターンだった年度はたったの5回しかないです。こうやってみると、意外と浮き沈みがある感じとなっています。
長期的にみれば、3年連続で10%以上の下落をしている厳しい時期(2000年 -13.9%、2001年 -15.9%、2002年 -19.0%)もあったりします。
平均リターンが 7.8%といわれると、値動きが比較的少なくて誰でも長期投資出来る安易な投資商品だと思ってしまいがちですが、毎年 7.8%という優しい値動きになるわけではなく、時には大きく値動きすることがあるので、下落が厳しい時にはオルカンであったとしても手放す人が出てきてしまいます。
近年の株式市場は、比較的上昇傾向が強くて投資家にとってはありがたい環境だったことが多かったのですが、本来投資とは浮き沈みがあり、誰でも簡単に長期投資が出来るというものではないです。
もしも、誰でも簡単に長期投資が出来て、誰でも手軽にリターンを取れていたのであれば、今頃誰でも大金持ちになっているはずですからね。
インデックス投資なんて誰でも出来る簡単な投資だと思っていると、意外と足元をすくわれることがあるかもしれませんよ。
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