今週の20日(水曜日)のパウエル議長の発言と金利予測分布図に注目

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先週はインフレに重要な指標が相次いで発表されていました。消費者物価指数は市場予想の前年対比3.1%上昇を上回る3.2%の上昇となっており、生産者物価指数は市場予想の前年対比1.2%増加を大きく上回る1.6%の増加となっていて、インフレ懸念が再び持ち上がり、長期金利は大きく上昇していました。

やっぱり簡単にインフレは収まらないね

市場の予想が楽観的過ぎたみたいだね

失業保険申請件数も市場予想の21万8千人を下回る20万9千人となっていて、依然として労働市場は力強い状態を保っており、米国消費者のインフレ期待値も3年先のインフレ期待値が2.7%と先月よりも上昇していてインフレが収まる様子がなく、労働市場も好調を維持していることから早期に利下げすることは厳しい状況となっています。

利下げに踏み切る前に一段の状況改善を伴っているのか確認する必要があるというスタンスのFRBにとっては簡単に利下げに踏み切るような感じではなくなっています

また、多くのアナリストも「生産者物価指数が高止まりしているかまたは伸び率が加速して、消費者物価指数の上昇圧力が続く限り、政策金利の据え置きが続く」と想定しているようです。

今週の19日(火曜日)と20日(水曜日)にはFRBによるFOMC(米国連邦公開市場委員会)が開催されます。今回の会合では金利を据え置くことが濃厚(確定的)ですが、重要なのは会議後に行われるパウエル議長の発言内容がどのようなものなのかという事と、公表されるドットチャート(金利予測分布図)です。

前回(2023年12月)のドットチャート

年度中央値年内利下げ回数
2024年度4.625%3回
2025年度3.625%4回
2026年度2.875%3回

いまだにインフレが根強く残っている状況で、FRBが利下げの見通しを維持したままにするのか、それとも利下げの回数を減らしてくるのかに市場が注目しています。

注目されているのは、今年の利下げ回数が3回になるのか?という事だけでなく、来年の利下げが4回も行われるのか?という事にも注目が集まっています。

景気が依然として力強さを保っている状況で、今年に利下げができたとしても、利下げによる景気下支え効果で、景気が持ち直す(または景気減速が止まる)ようであれば来年の利下げ自体が不要になる可能性があり、そうなると市場の想定との乖離が大きくなっていきます。

今後の米国経済や米国株式市場の行方を大きく左右するFRBの判断が示される20日のFOMCには注目ですね。

     

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