先週の金曜日に、突然トランプ大統領が発表した欧州への関税引き上げ。EU(欧州連合)からの輸入品にたいして6月1日から関税率を50%引き上げると発表した事で株式市場に混乱が走りましたね。トランプ大統領はEUが交渉を引き延ばしていると非難しており、EUが追加関税を回避できる可能性に懐疑的な姿勢をみせていました。

またトランプ劇場が始まったね



毎回トランプ大統領に振り回されているよね
そもそもEUに対する関税については、トランプ大統領が全世界に向けて関税強化を発表した際にEUに対しては20%の関税を導入しましたが、その後に90日間の猶予期間を設けるとして10%に引き下げていました。この猶予期間は7月8日までとなっていたのです。
それを突然トランプ大統領が先週の金曜日に「EUへの追加関税を6月1日から50%に引き上げる」と発表したのだから、市場は当然ながら混乱したというわけです。
トランプ大統領の関税に対する交渉としては、中国が強固な姿勢を続け、トランプ大統領は関税を引き上げ続けましたが、結局は必要以上の高関税を掛ける事は中国のみならず米国にも手痛いダメージが降りかかるという事で、中国への強気な姿勢はトーンダウンしました。
各国の交渉担当者も、中国への対応を考慮して、必要以上に米国に対して弱気になる(必要以上に譲歩する)必要はないと判断している雰囲気になっています。なので、EUと米国との交渉においても、米国が望むような条件を提示してこない事に痺れを切らして、トランプ大統領のお得意の脅しが発動した感じとなっています。
EUに対する50%の追加関税が6月1日から発動すると発表になった事から先週の金曜日の米国株式は下落をしていましたが、全く気にする必要はないと思います。中国との関税引き上げ合戦の時も同じような事を書いたと思いますが、そもそも高関税を続ける事など不可能です。相手国だけでなく自国にも被害が及ぶような行為を永遠と続ける事など出来ないです。
それはトランプ大統領も分かっている事なので、いずれはお互いが妥協した水準に落ち着きます。経済に影響が出ようものなら、あっという間に主張を引っ込めて、慌てて景気対策をバンバンと打ってくる事になるでしょうね。物価が上がるようであれば、企業を批判しながら自分は悪くないと言い張って、さっさと関税を引き下げていくだろうね。
その過程において、今後も株式市場が下がる事があるとは思うけど、いちいちその度に気にしていたらキリがないです。全く気にする必要などないと思いますよ。
コメント