私の投資資産の源を作ってくれた中国株。初めて投資をした時に中国株に投資をしたからこそ、投資資産は大きく成長したのでした。その中国株も数年前のアントグループの強制上場廃止の頃から中国政府によるハイテク企業などへの介入・指導などが行われ、市場の信頼失墜や成長性の阻害によって中国株は大きく下落をして冬の時代を迎える事になりました。

アリババやテンセントなどの有力企業も大きく下落したよね



習近平氏への権力集中が進んだ頃から中国株への風当たりが強くなったね
そんな中国株が最近は株価が好調に推移しており、急上昇をし始めている銘柄もチラホラあります。どん底を這っていた中国株が突然目覚めたように動き出しており、長年中国株をホールドしていた方々にとってはようやく訪れた待ち望んでいた春がやってきたような感じですよね。
中国株の代表的な銘柄である中国版アマゾンと言われているアリババは今年に入ってからすでに 54%も上昇しており、ゲーム業界世界最大手のテンセントも今年に入ってから 21%も上昇するなど大きく上昇していますね。
今年に入ってから大きく上昇した要因は、中国で開発された生成 AIのディープシーク(DeepSeek)の出来があまりに素晴らしくて、米国だけでなく中国も十分に AIの分野でトップを走っているという事で、やはり中国の底力は侮れないという事で中国企業のポテンシャルに再び注目が集まり、多くの中国企業に資金が集まり始めていました。
また、ハイテク企業に対して締め付けるような対応をしていた中国当局の姿勢が最近になって転換したのではないかという憶測が高まり、それもここ最近の株価を更に急上昇させた要因となりました。
そもそも、中国株全体(特にハイテク銘柄)への風当たりが強くなったのがアント・グループの上場を政府当局の指示によって急遽中止にしたことが発端です。
アント・グループはアリババの子会社だったのが独立して上場する事になっていたのですが、アリババ創業者でアントの実質的な支配者であったジャック・マー氏が、金融フォーラムにおいて政府当局を痛烈に批判する発言を行い、それが政府当局及び習近平氏の逆鱗に触れ、アントの上場廃止、各企業の再調査、多くの業界への規制強化へと繋がっていきました。
政府が強制的に企業に介入する共産主義国家の怖さを垣間見た投資家達の多くは資金を引き揚げ、中国株は下落していきます。また、その後にロシアのウクライナ侵攻もあり、更に中国(共産国家)への不信感が高まり、追い打ちを掛けるように景気の悪化が起こっている事で、中国株は底が抜けたように資金が流れていき、冬の時代が訪れる事になったのです。
ところが、今年の2月17日(月曜)に政府が中国企業の幹部を集めた会合を開き、会合には冷遇されていたアリババ創業者のジャック・マー氏も参加しており、会合の場において習近平国家主席は民間企業を後押しする方針を打ち出しました。また、習近平国家主席とジャック・マー氏が握手する場面が国営テレビにて放送されており、ハイテク企業への融和姿勢を強く打ち出していたのでした。
数年間の暗黒時代を彷徨っていた中国株。ディープシークによる生成 AI開発の追い上げと冷遇されていたハイテク企業への支援を示唆した事で、逃げていた投資資金が再び中国株に集まり始めているようですね。これに、政府による政策面での支援や景気の回復などが合わされば、本格的に中国株は復活していくのかもしれませんね。
長く我慢を続けてきた中国株ホルダーに、ようやく訪れた一足早い春の兆し。めげずに中国株に向き合ってきたホルダーの皆さん、おめでとうございます!
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