イスラエルとパレスチナ(ハマス)の争いは終わりが見えず、ガザ地区の完全制圧を目指してイスラエルは行動しています。ハマスの襲撃によって突然民間人が犠牲になったイスラエルとしては、これを機にガザ地区からのハマスの完全排除を目指しているようです。
過去の歴史とかも絡んで複雑になっているよね
誰もが平和を願っているのだけど、争いがなくならないのは悲しいよね
そんな中で、イスラエルが隣国のシリアにあるイラン大使館を空爆してイラン人職員7人(革命防衛隊の司令官2人を含む)が亡くなるという出来事が起こりました。これに対して、イランは当然ながら激怒しており、イスラエルへの報復を宣言しています。
通常、大使館は国際的にも不可侵が認められており、他国の領土であっても大使館はその国(大使館側)の領土とされています。なので、シリアにあるイラン大使館に攻撃するという事は、イランの領土に攻撃したのと同じことになります。
これによって、イランが直接イスラエルにミサイル攻撃などを行う可能性があるとして、国際的に緊張感が高まっています。イランとイスラエルが直接争うようなことになれば、本格的な中東での紛争に発展するかもしれません。
もしも、そのような事態になってしまったならば、どうなるのだろうか。
有事の際には、円が買われることが多いです。最近では有事の円買いは少なくなってきていますが、現在は34年ぶりの円安水準となっており、米国の利下げがいずれあることを考慮すると、有事の際には円がさらに売られるよりは買われていく展開の可能性のほうが高くなっていきます。今よりも円高に振れていくことになっていくのではないでしょうか。
また、中東で紛争が起こるのであれば当然ながら原油価格にも影響を与え、原油価格は上昇していくことになります。ただ、サウジアラビアなどはまだ生産に余力を残しており、増産が可能であることから一時的な紛争で収まるのであれば原油価格の上昇は短期的なもので収まるとされています。
それでも、イスラエルとイランが報復合戦を繰り広げていくようであれば、原油価格の高騰が続いていく可能性も充分にあるので警戒が必要となっていきます。
基本的には、イランはイスラエルを支援しているアメリカと本格的に争うつもりはないのですが、ただし大使館を攻撃されて黙っているわけにもいかないことから、一定規模のイスラエルへの報復は実行する可能性は高いです。ただ、それがさらにイスラエルの反発を呼んで、報復の連鎖になることだけは避けてほしいところだと思います。
原油高になるようであれば、それは米国でのインフレ再燃につながっていくことになり、そうなると利下げがますます遅れることになってしまうので、米国経済にとっても米国株式にとっても困った展開となってしまいます。
数日中にもイランが報復を行う可能性が高いことが懸念されていますが、これ以上の争いの拡大が起こらないことを願っています。
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