アップルに集中投資をしており、見事なまでに資産を増やしているバフェット氏。古くは、コカ・コーラやアメリカンエキスプレスなどへの巨額の投資で資産を築き上げたように、投資先の目利き力は抜群であり、天才投資家の名を欲しいままにしています。
分散投資をしているようで、集中投資派だね
ここぞという時にはガッツリ突っ込んでいく度胸は流石ですよね
大型企業ばかりに投資をしているのかと思いきや、意外と小型株にも投資をしていく事があり、過去には当時は中国の無名なEV企業であるBYD(現在は、世界でもテスラに次ぐ世界第2位のEV企業ですが、当時は全くの無名でした)に投資をしていました。
そんなバフェット氏がコッソリと密かに投資をしている企業があります。それがストーン(StoneCo:ティッカーSTNE)です。
今回は、バフェット氏の秘蔵の隠し銘柄であるストーンについてのお話です。
ストーンという企業
ストーン(StoneCo:ティッカーSTNE)という企業の名前を聞いたことがある人は、結構少ないと思います。それほど有名な企業でもなく、どちらかというと無名でこれからが期待できるかもしれないといった感じの企業です。
ストーンは、ブラジルのフィンテック企業であり、実店舗やネット店舗を問わずオムニチャネルにおいて様々なサポートを提供している企業です。電子決済やデジタルバンキング、各種融資商品などの金融サービスや、Eコマースプラットフォーム、マーケットプレイス、顧客とのコミュニケーションツールといったソフトウエアを提供しています。
PayPal(電子決済)やSquare(POSシステム事業)、Shopifly(ECプラットフォーム)などの機能を併せ持っているフィンテック企業という事になります。
2012年に創業し、バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイやアリババ創業者のジャック・マー氏が率いていたアントフィナンシャルから出資を集め、2018年にナスダックにIPOを果たしたブラジルの新興企業です。
ストーンの業績
では、ストーンの業績をみてみましょう。
年度 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 |
---|---|---|---|
2018年度 | 15億3000万レアル | 7億6400万レアル | 3億0100万レアル |
2019年度 | 23億9000万レアル | 13億1600万レアル | 8億0300万レアル |
2020年度 | 31億7900万レアル | 15億1100万レアル | 8億5400万レアル |
2021年度 | 45億7600万レアル | 10億3700万レアル | −13億5900万レアル |
2022年度 | 90億1600万レアル | 37億1400万レアル | −5億1900万レアル |
売上は順調に伸ばしてきているのですが、利益に関してはコロナ禍で赤字に転落していますね。コロナ禍が終わっていき、通常の状態に戻っていけば、この部分は回復していくのではないかなと思います。
次に四半期の決算を確認してみましょう。
四半期 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 |
---|---|---|---|
2021年1Q | 8億2700万レアル | 3億0700万レアル | 1億5800万レアル |
2021年2Q | 5億5200万レアル | −9500万レアル | 5億2900万レアル |
2021年3Q | 14億1500万レアル | 2億2200万レアル | −12億5200万レアル |
2021年4Q | 17億8200万レアル | 6億0300万レアル | −7億9500万レアル |
2022年1Q | 19億3700万レアル | 6億4000万レアル | −3億1300万レアル |
2022年2Q | 40億8700万レアル | 15億5600万レアル | −8億0100万レアル |
2022年3Q | 42億9300万レアル | 16億5600万レアル | −1億1100万レアル |
2022年4Q | 25億7400万レアル | 11億4300万レアル | 7900万レアル |
2023年1Q | 25億5300万レアル | 11億4400万レアル | 2億2700万レアル |
2023年2Q | 27億6000万レアル | 13億5900万レアル | 3億0500万レアル |
コロナ禍の時に売上は大きく伸ばしていきましたが、最近は少し落ち着いてきましたね。営業利益もコロナ禍の2022年3Qが最大値となっていますが、その後に大きく落ち込んでいる訳でもなく、通常の成長性に戻ってきているといった感じだと思います。
純利益の赤字も解消されてきており、今年度から再び業績も上向いてくるのではないでしょうか。
ストーンの株価
次に、ストーンの株価を確認してみましょう。
ナスダックに上場したのが2018年なので、まだ上場してから5年ぐらいしか経っていませんね。
IPO直後は大きく下落をしており、その後は持ち直してきて、コロナショックで大きく下落した後は、急上昇しており、最高値は94ドルにまで跳ね上がっていました。
その後は、見ての通りの急降下ジェットコースターとなっており、フリーホールのように垂直に下落していますね。現在の株価が11.5ドルなので、実に88%もの暴落状態となっています。
PERが23倍、予想PERは15倍ぐらいです。PBRは1.3倍、ROEは6.2%、ROAは2.0%となっています。
まとめ
これから発展していく国であるブラジルにおいて、更にこれから発展していく可能性がある企業ということで、非常に安定感はなく、その代わり爆発力があるといった銘柄になります。
人口2億人を有するブラジルは、インドなどと同じように年代別の人口分布図(人口ピラミッド)が釣り鐘型になっており、10代・20代がボリュームゾーンとなっている事から、今後の経済成長が期待できる国の1つです。
かつての中国のように、豊富な人口を背景に強力な消費力で経済を活性化していく可能性があり、まだ1人当たりのGDP自体も高くなく、これからが本格的な成長段階になっていきます。
そんな将来性が見込めるブラジルにおいて、新しい産業として発展していくフィンテック企業の代表格であるストーンも大きく成長する可能性を秘めており、バフェット氏が投資している事でも知られている隠れた銘柄となっています。
かつての中国株のような10倍・50倍・100倍といった大化け銘柄を狙っていくうえで、こういった新興国銘柄に注目していく事も面白いのかもしれませんね。
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