私も愛用しているiPhone。そのiPhoneを生み出した世界最大規模の時価総額を誇るアップル。世界をリードしてきたアップル社も最近は少し勢いに陰りが見え始めている感じとなっています。
日本ではiPhoneは人気が高いよね
アップルのノートパソコン(Mac)も人気あるよね
ブランド力もあり、人気もあるアップル社の製品なのですが、だんだんと斬新さが薄れている現状においては、他のメーカーに少しずつシェアを侵食されている状態のようです。
とはいえ、まだまだ人気も実力も高いのですが、一時のような無敵感は薄れてきたような感じとなっています。
さて、現在のアップル社が出遅れていると指摘されているのは、生成AIの分野です。GAFAMと呼ばれるハイテク大手各社が生成AIに巨額の資金を投じているのに対して、アップル社はまだそれほど本格的には投資に入ってないようです。
各社が自社の生成AIを導入し始めているのに対して、アップルは自社の生成AIを導入できずに他社に頼りがちとなっています。
アップルは生成AIを今年の後半に販売する新型iPhoneに搭載することを目指していますが、搭載される生成AIはアップル社製のものではなく、他社の生成AIを搭載する事になりそうです。
現在協議しているのが、グーグルとオープンAI(マイクロソフトが多額の出資をしている)です。今のところは、グーグルの生成AI(人工知能)サービス「ジェミニ」が有力視されているようですね。中国向けのiPhoneについても、中国のバイドゥの生成AIを採用する予定となっており、生成AIは他社頼みとなっています。
マイクロソフトやグーグル、アマゾン、メタなどのハイテク大手企業は各自で生成AIに取り組みながら開発競争を始めていますが、アップルは完全に乗り遅れた状態となっているみたいです。
巻き返しを図るために、アップルは生成AIの人材に 4500万円近い基本給を提示して人材確保に動き出しているようですが、先行する他社に追い付くのは厳しいのかもしれませんね。
アップルは毎年6月に世界開発者会議「WWDC」を開催しており、今年は生成AIについてどのような発表を行うのかに注目が集まっています。ここで生成AIについては何処と手を組むのか? そして自社開発をしていくのか?などに高い注目が集まっているようです。
生成AIにおいては出遅れていると言われているアップルですが、そのアップルにとって少し懸念すべきもう一つのニュースがアップルの大株主であるバフェット氏がアップル株を売却しているという事です。
バフェット氏(バークシャー・ハサウェイ)は、去年の10月~12月期にもアップル株を1%ほど売却していました。この時は、利益確定のための動きだとみられていました。
ところが、今年の1月~3月期にも更にアップル株を売却しており、保有しているアップル株の13%を売却していました。公表されている最新の3月末時点のバークシャー・ハサウェイが保有しているアップル株の評価額は1354億ドルとなっており、去年の年末よりも23%ほど減少している状態となっています。
今回の売却についてバフェット氏は、「今後米国における売却益にかかる税率が上昇していく可能性があり、その際に高い税率で売却するよりも今の税率で売却したほうがいいと感じることから皆さんが気にするほどのことではないですよ」と語っていたようです。
そして、「アップル社は極めて素晴らしい事業を展開しており、今年の年末の時点でもバークシャー・ハサウェイの中で最大の保有株である可能性が極めて高いと思います」と述べており、アップルへの高い評価は変わっていないと伝えていたそうです。
ただ、一度保有すると優良な企業に対しては基本的には売らないという方針であるバフェット氏(バークシャー・ハサウェイ)が、今までとは違ってアップル株を売り始めていることは、今後の展開を考慮して少し保有比率を減らしている可能性もあり、アップルに投資を検討している方にとっては、今後のバフェット氏の動向に注視する必要があるのかもしれませんね。
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