米国株式市場を牽引して、更に世界経済さえも牽引している米国のビックテック。マグニフィセント・セブン(神セブン)とも呼ばれている米国の超大型テック企業7社は市場を支配しているよね。米国株に投資をしている方々も、この7社のうちのどれかを保有している投資家が多いのではないかな。
エヌビディアやテスラが大人気だよね
私は、アマゾンとマイクロソフトとエヌビディアを持っているよ
どの企業も、それぞれの強みがあり、どれもが強力な企業なのだけど、その中でもアマゾンは更に強くなっていくかもしれないなと思っているんだ。
アマゾンの事業は大きく分けると、クラウド部門と北米部門と国際部門に分かれているんだ。クラウド部門は文字通りクラウドであるAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)などの売上や利益であり、北米部門は米国内の通販事業などの売上・利益であり、国際部門は米国以外の欧州や日本、南米などの通販事業の売上や利益なんだ。
従来のアマゾンは、クラウド事業が大きく成長していて、アマゾン全体の売上の中ではクラウド事業の売上比率が10%程度しかないのに、アマゾンの利益の大半がクラウド事業の利益であるほどクラウド事業におんぶにだっこ状態だったんだよね。
一方で北米部門は、利益自体は多くはないけれども少しずつ利益も毎年増えていくような感じだったのだけど、コロナ禍での需要増大に対応するためにフルフィルメントセンター(配送センター)を大幅に増やしたために、需要がもとに戻ると余剰施設となってしまい、北米部門は赤字に転落していたんだよね。
赤字に転落した北米部門は立て直しのために人件費を削ったり、業務効率化などでコストを削減したりとスリム化を図った事で利益を取り戻せるようになったんだ。そして、需要もある程度回復してくると、スリムになった体質によって安定的な利益を確保できるようになったことで、北米部門の利益が増え始めてきたんだよね。
クラウド部門が順調に利益を稼ぎ、低迷していた北米部門が立ち直ってきたことで、利益が取れる部門が2つとなり、クラウド部門と北米部門の両輪による快進撃が始まったんだ。
これによって、業績も株価も右肩上がりとなってきたのだけど、最近は万年赤字部門だった国際部門が黒字化しているんだよね。
国際部門は、欧州や日本などは黒字化しているのだけど、南米や東南アジアなどの新しく進出した地域ではまだまだ先行投資の段階であって、そのため国際部門全体では万年赤字が続いている状態だったんだ。
ところが、最近の決算では3四半期連続で黒字となっているなど好調をキープしているんだよね。
アマゾン営業利益 | 北米部門 | 国際部門 | AWS |
---|---|---|---|
2023年4Q | 64億6100万ドル | -4億1900万ドル | 71億6700万ドル |
2024年1Q | 49億8300万ドル | 9億0300万ドル | 94億2100万ドル |
2024年2Q | 50億6500万ドル | 2億7300万ドル | 93億3400万ドル |
2024年3Q | 56億6300万ドル | 13億0100万ドル | 104億4700万ドル |
アマゾンがこのまま国際部門の黒字化が続くようであれば、クラウド部門・北米部門・国際部門と3本柱がしっかりと収益を叩き出すことが出来るようになって、更に強いアマゾンが誕生する事になるんだよね。
AI化が進んで行く事で、クラウド部門が順調に育っていくというだけでなく、北米部門や国際部門のフルフィルメントセンターの効率化が進んで行き、更にコストダウン出来るようになっていく事で、安定した収益性を確保する事が出来るようであれば、アマゾンの株価が上昇する余地は十分にあると思えるんだよね。
次回の決算は、来年の2025年1月30日の予定となっているので、来月の決算の際に国際部門の黒字が続いているのかに注目したいと思います。
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