次のエヌビディアとなる銘柄が出てきた!

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株価が急上昇していったエヌビディア。AI時代に突入した現代において、AIやITに必要不可欠なGPUの市場シェアを独占している企業であるため、投資家達に大人気となり、株価は留まる事を知らないかのように上昇と続けていました。

人気になっていたけど買えなかったよ

急上昇している時は手が出しにくいですよね

バブルのように急上昇した後に急降下する銘柄もあれば、急上昇してもちゃんと実績もついてきて、その後も順調に株価が上昇していく銘柄もあります。なかなか見極めるのは難しい所もあるのですが、エヌビディアのように伸びていく銘柄を掴めるとポートフォリオの成長に大きく役立ってくれますよね。

さて、今回はそんなエヌビディアのように急成長していく可能性がある銘柄についてのお話です。

目次

時価総額がグングンと伸びている

株価が急騰したエヌビディア。上昇している最中に飛び乗るのは結構勇気がいるものです。「もう下がるんじゃないか」もしくは「下がったら買おうかな」と思っているうちに、買い場を逃してしまうなんて事があると思います。

こういった急上昇しながら成長していく銘柄の場合は、一定のルールを決めながら購入していく方が買いやすいです。

たとえば、以前にご紹介した事があると思いますが、時価総額のランキングトップ10にランクインしたら買っていくという手法。

これであれば、時価総額が大きくなってくれば自動的に買い候補に入っていき、トップ10に入ってくれば自動的に買っていく事が出来ます。

今や時価総額のトップ5にまで上り詰めたエヌビディアやテスラなどの急上昇成長株を買うには、こういった特定のルールに従って購入する方が買いやすいです。

さて、最近になって時価総額ランキングトップ10に新しく飛び込んできた銘柄があります。

それが「イーライリリー」です。

イーライリリーという企業

今年の8月頃から世界の時価総額ランキングのトップ10にランクインし始めたのが「イーライリリー」という企業です。

あまり聞いた事のない企業だね

私も、薄っすらと企業名を聞いた事がある程度でした

イーライリリーという企業を聞いた事がある人はあまり多くないのではないでしょうか。

世界の時価総額ランキングにランクインするぐらいなので、もちろん世界規模の巨大企業なのですが、一般的な知名度は低いですよね。世界有数の製薬企業として名をはせているイーライリリーなのですが、製薬企業だとジョンソン・エンド・ジョンソンやファイザーの方が知名度が高いですね。

ではここで、製薬企業の売上ランキング時価総額ランキングを確認してみましょう。

順位製薬企業売上ランキング製薬企業時価総額ランキング
1位ファイザーイーライリリー
2位ロッシュノボ・ノルディスク
3位メルクJ&J
4位アッヴィアッヴィ
5位J&J(医薬のみ)メルク
12位イーライリリーロッシュ(6位)

製薬企業で圧倒的に王者なのは、ファイザーです。業界2位のロッシュの2倍ぐらいの売上規模を誇る製薬業界のガリバー企業なのですが、時価総額では製薬企業の中でもベスト5にも入っていません。知名度もあるファイザーなのですが、株価はさえない展開が続いています。

一方で、イーライリリーは製薬企業の中でも売上のランキングは12位となっており、それほど大きな規模ではないです。売上トップのファイザーの3分の1程度で、ジョンソン・エンド・ジョンソンの半分ぐらいの売上規模しかないです。

しかしながら、イーライリリーは時価総額では1位となっておりジョンソン・エンド・ジョンソンやファイザーを凌ぐ規模になっています。製薬企業の時価総額2位にランクインしているノボ・ノルディスクも売上ランキングでは16位とイーライリリーと同じく大きな規模ではないです。

では、この2社はなぜ時価総額がこれほど大きくなっているのでしょうか。そこにはこの2社共通の理由があるのです。

誰もが欲しがる肥満症治療薬

この2社の株価が急上昇しているのは、「肥満症治療薬」を出しているからです。別名「やせ薬」とも言われており、肥満を解消して痩せる事が出来るとして、人気が高まっているのです。

肥満症治療薬は、昔から安全性はあっても効果がほとんどないものや、民間療法的な怪しいものがあったりと、効き目が乏しいものばかりだったのですが、新しいタイプの「GLP-1受容体作動薬」と呼ばれる薬品は実際に効果があるとみられています。

この分野で先行したのは、ノボ・ノルディスク。ノボ・ノルディスクは2021年に米国で肥満症薬「ウゴービ」を実用化、そしてライバル企業のイーライリリーは2022年減量効果が高い糖尿病薬「マンジャロ」を販売しました。

マンジャロはもともと2型糖尿病治療薬として承認を受けた新薬です。しかしながら食欲抑制などの効果が高く、米国では減量を目的とした「肥満症治療薬」としての需要が急拡大しているようです。日本では2023年4月に発売しています。

マンジャロの売上は、2022年4月~6月が1600万ドルだったのが、今期の2023年4月~6月には9億8000万ドルにまで急拡大しており、イーライリリーの業績向上を力強く後押ししていました。

アナリストは、これらのGLP-1受容体作動薬が現在のがん治療薬の同じぐらいの市場規模になると想定しており、2030年には1500億ドル(約20兆円)の市場規模に拡大すると予測しています。

現在、世界の人口の40%は肥満であると言われており、その割合は年々増加すると想定されており、2035年には世界の人口の半分以上は肥満体になると言われています。

肥満は、あらゆる病気の元になると考えられており、糖尿病や心臓疾患、高血圧など幅広い健康問題を引き起こし、脳卒中や痛風、癌など多数の疾病の原因となってしまいます。また、太っているという外見から、差別や偏見を受ける事もあり、心の傷を負う人々もいます。

そんな状況を改善する事が出来るGLP-1受容体作動薬は、やせ薬のゴールドラッシュとして人気が沸騰しており、この分野で先行しているイーライリリーやノボ・ノルディスクの株価が上昇しているのです。

懸念材料

そもそもGLP-1受容体作動薬は、糖尿病治療薬として開発されました。作用として食欲抑制の効果があるため、適応外の使用として肥満への治療へと使われている事もあります。本来の用途ではない肥満症治療薬としての需要が急増している事で、本当に治療が必要な糖尿病患者に治療薬が回らなくなる懸念が高まっています。

それほど、肥満症治療薬への期待は高く、多くの人が肥満解消が出来る事を願っています。

そして、そんな期待に応えるために、イーライリリーはマンジャロを肥満症治療薬として正式販売する承認の取得に向け、臨床試験(治験)を進めているようです。

ただ、他の製薬企業各社も手をこまねいているわけではないです。肥満症治療薬は高収益が期待できるため、参入しようとして開発を進めている企業があります。製薬業界のドンであるファイザーやアストラゼネカ、アムジェンなどが同様の新薬の開発競争に参入しています。

「痩せたい」という気持ちは、何時の世も人々の心の中にあります。そして、それが薬の作用によって達成できるのであれば、需要は膨大なものとなります。

肥満症治療薬は、一度使い始めると使い続けないと効果が持続しないと言われています。ダイエットでリバウンドが起こるように、肥満症治療薬も効果が期待できる反面、服用を中止すると前の体重に戻ってしまう事や、場合によっては前の体重以上に増えてしまう事もあるようです。

ずっと服用し続けないといけないという事はそれだけ依存性が高く、企業としては収益に大きく貢献するという事になりますが、人道的には批判の声が高まっていく可能性があります。

ただ、肥満は万病の元とも言われており、肥満症を解消していく事は人々の健康に大きく役立つと考えられており、また肥満症に苦しむ人々は非常に多くいる事から、肥満症治療薬の需要は今後も拡大を続けていくと想定されています。

この分野で先行しているイーライリリーは、そういった事から株価が大きく上昇しており、将来性を買われています。

   

さて、今回の内容は、YouTubeにもアップしています。動画でみると、ブログとは違う魅力などもあると思いますので、ぜひYouTubeの方も見てくださいね。

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