先日発表された雇用統計は市場予想よりも弱い結果となっており、一段と労働市場が厳しい状況になっている事を示唆していました。非農業部門雇用者数は2万2千人増加と市場予想の7万5千人増加よりも大きく下回っており、失業率も前回の4.2%から4.3%と上昇していました。

雇用がだんだんと悪くなってきたね



雇用を下支えする必要が強くなってきたよね
FRBは雇用悪化や景気悪化を防ぐために利下げを行うなどの対応を取る必要に迫られてきました。その結果、最近の市場の想定では今月の16日・17日に開催されるFOMCにおいて、利下げが行われる確率は100%となっており、確実に利下げが行われる状況となっています。
基本的には、0.25%の利下げが濃厚(確率89%)ですが、0.50%の大幅利下げを想定する人も一定数(確率10%)いており、市場関係者の中では景気悪化の歯止めをかけるため利下げが絶対に必要な局面であるという認識が高まっていますね。


利下げが行われるのであれば、株式市場にとっては有難い事(基本的には好ましい事)ですよね。利下げによって景気の下支えや、それに伴う雇用状況の改善などを狙っていく事になるのですが、今後も利下げを続けていけるかどうかが重要になっていきそうですね。
市場の想定では、9月のFOMC以外でも今年中に更に 1回(10月か12月に利下げ)~ 2回(10月と12月の両方利下げ)ほどの利下げを想定しており、失業率に関しても状況次第では 4.7%まで悪化(現在は4.3%)していくと想定しているようです。
次々と利下げを行っていき、景気の下支えをして欲しい所ですが、インフレが再燃すると利下げをする事が困難になっていくるので(利下げをするとインフレがより悪化するので、インフレが進んでしまうと利下げが出来なくなってしまう)、景気悪化とインフレのどちらを退治するのを優先するのかの舵取りが FRBにとっては頭の痛い難題ですね。
今の所、株式市場は比較的楽観的に進んでいますが、少し問題が悪化すれば、今までが好調だった分だけ一気に株価の急落などを引き起こしそうなので、少し怖いなという印象があります。
出来れば、景気悪化もインフレも緩やかな進行に留まり、株式市場にあまり影響を与えずに今年も穏やかに過ぎ去っていってほしいですよね。
コメント