もはや複雑で分からなくなってきた

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今年の株式市場はトランプ大統領に翻弄されていると言っても過言ではないですよね。トランプ大統領が突然打ち出した高率関税に株式市場は大きく動揺して4月には急落する場面もありました。その後は、トランプ大統領が日和った(弱気になった)かのように関税実施期限を延長するなどしており、株式市場は「TACO(Trump Always Chickens Out:トランプはいつも怖じ気づいて止める)」と判断して、今では上昇しています。

結局は、ディールの為の脅しという感じなのかな

でも、力のある人(国)の脅しはちょっと怖いよね

トランプ大統領が次々と色々な国々に追加関税を打ち出し、そして延期をするという行動を繰り返しているから、今の時点でどの国にどれだけの関税が掛かっているのか、何の商品に追加関税が掛かっているのか、ちょっと分かりにくくなっていますよね。

8月1日まで関税を延期すると話していたので、追加関税が全て8月1日まで延期されているのかと思っていたら、すでに実施されている追加関税などもあるから本当に複雑です。なので、ここで少し整理してみましょう。

現在実施中の関税(現時点で実施されている追加関税)

品目(または特定の国)関税率
全商品への一律追加関税10%
スチール、アルミ(追加関税に上乗せ)10%+40%=50%
自動車、自動車部品(追加関税に上乗せ)10%+15%=25%
中国(フェンタニルに関する追加関税込み)10%+20%=30%

今は、全ての輸入品(米国からの視点)に対してすでに 10%の追加関税が掛かっています。更に、個別の製品(スチールやアルミ、自動車など)に対しては、10%の追加関税に更に個別に上乗せした関税を追加で掛けています。

そして、中国に対してはフェンタニル(違法薬物)を輸出しているとして他の国よりも高い追加関税を掛けており、ベースが30%になっています。そこに、スチールやアルミであれば追加で40%(合計70%)、自動車であれば追加で15%(合計45%)の関税が掛けられているという事になっています。

トランプ大統領が追加関税を延期するとよくいっているので、追加関税そのものが延期されているかと勘違いされがちなんだけど、実際にはすでに追加関税自体は発動していて、「ここから更に上乗せするぞ!俺たちの要求を飲めや!」と脅しながら更に追加の高率関税を掛けようとしているのが現在の状況のようですね。

例えば、日本の場合だと、すでに発動している一律の10%の追加関税が更に上乗せされて25%の追加関税を8月1日から実施するという事みたいだね。もしも、本当に8月1日から25%の関税が実施されるとすると、次のようになるよ。

8月1日に日本に対して追加関税が実施された場合

品目関税率
全商品への一律追加関税(10%から引き上げ)25%
スチール、アルミ25%+40%=65%
自動車、自動車部品25%+15%=40%

これだけ関税を引き上げられると、なかなか厳しいですよね。トランプ大統領は「商品価格に関税を転嫁するな」と無茶苦茶な事を言っていますが、価格に転嫁しないと無理ですよね。

今のところは、各企業が企業努力(やせ我慢)で関税を上乗せせずに商売を続けていますが、いつまでも持たないと思います。実際に、更に追加関税が発動されると、いずれ商品価格は上がっていく事になるでしょうね。

そうなると、米国のインフレ率が上昇して、結局は苦しむのは米国という事になってしまいます。これでは米国経済が混乱する大きな要因となってしまいそうですよね。

なので、各国がお互いにチキンレースと化していますね。米国と他の国々の車が崖に向かってフルスピードで突っ込んで行って、どっちが先にブレーキを踏むのかを競っているような状況ですね。

関税を掛け続けて貿易戦争を続けるのは現実的にも無理がある(今後の経済状況を考えると厳しい)、米国も無理強いを続けるのは困難だと思えるので、いずれは交渉が纏まるだろうし、株式市場もそうなる事を見越して上昇しているといった感じですよね。

もしかしたらトランプ大統領が引くに引けなくなって、一時的に8月1日には関税を引き上がるかもしれません。そうなると、株式市場は急落する場面があるかもしれませんが、追加関税を長く続ける事は厳しいだろうから、暫くしたら関税を元に戻すなどの対応を取ると思います。

8月あたりに株式市場が動揺するような場面があれば、今年最後のチャンスかもしれませんね。

   

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