長年投資の神様として崇められ、多くの投資家達に尊敬されているウォーレン・バフェット氏。そんなバフェット氏の投資の動向は、常に投資家達から注目されており、バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイが保有している株式の売買状況をチェックしている投資家も多いみたいだね。
ウォーレン・バフェット氏の動きは気になるよね
長年にわたって安定したパフォーマンスを叩き出している天才だよね
そんなバフェット氏の最近の動き(バークシャー・ハサウェイの株式保有状況)が発表されていたよね。
購入銘柄 | 売却銘柄 |
---|---|
ドミノ・ピザ | アップル |
プール | バンク・オブ・アメリカ |
シリウスエックスエム・ホールディングス | ヌー・ホールディングス |
ハイコ | アルタ |
アップルは、ずっと売却し続けて保有割合をドンドンと減らしているね。アップルの株式を4億株保有していたのだけど、今回は1億株も売却して、アップルの保有比率を大きく落としてきたね。
それでも、バークシャー・ハサウェイの保有株式の中では、まだまだアップルの比率は大きく、バークシャー・ハサウェイのポートフォリオの中でアップルは25%を占めるほどの割合となっているんだ。
ただ、以前はアップルがポートフォリオの中で占める割合が半分以上(55%ぐらい)もある集中投資状態だったことを考えれば、アップルに対する過度な投資は控えてきている感じだね。
今回、新しくドミノ・ピザ(宅配ピザ大手)とプール(スイミングプール事業者)に投資を始めているね。
バフェット氏は、大のジャンクフード好きでもあり、コカ・コーラなどにも投資をしているよね。そのグループにドミノ・ピザも仲間入りをしたといった感じかな。
ドミノ・ピザの主な強みのひとつは、フランチャイズ加盟店にブランドライセンス供与し、手数料や権利費を徴収することでコストを管理し、利益率を高めている点みたいだね。売上全体の中に直営店の売上高が占める割合は、約8%程度なので、フランチャイズチェーンで稼いでいるね。
さて、アップルやバンク・オブ・アメリカなどの銀行銘柄などを売却して、ドミノ・ピザに新規投資しているバフェット氏だけど、今回一番注目されているのは、株式投資よりも債券投資に大きく舵を切っているという点だね。
保有株を相次いで売却し続けている事で現金比率が過去最高に大きくなっていて、手元資金は前年対比で倍増していて 3252 億ドル(約 50 兆円)になっているそうだよ。手元資金のほとんどは換金性の高い短期債の一種、米財務省短期証券(Tビル)にしているみたいだね。
米財務省短期証券以外の債券投資も合わせると、バークシャー・ハサウェイが保有する債券投資額は 9 月時点で 3040 億ドルに及び、株式投資額 2716 億ドルを上回っているんだ。これにより、形式上はバークシャー・ハサウェイは債券を主な投資対象とする機関投資家と言えるみたいだね。過去の年次報告書を遡るとドットコムバブル崩壊期の 2001〜2002 年以来、22年ぶりに株式投資よりも債券投資の方が多くなるみたいだね。
バフェット氏は現金比率(債券投資比率)を高めながら守りを強化したポートフォリオにしているけれども、米国株式は右肩上がりの好調な相場が続いているよね。
これだけをみて、「バフェット氏も衰えたな」という投資家もいるけれども、好調な相場の時は誰もがバラ色の未来しか見えていなくて、本当の勝者は後にならないと分からないものだよね。
もちろん、バフェット氏の行動がいつも正しいとは限らず、間違う事もあるけれども、相場が好調で過熱気味である時に、セーブした投資行動を取る事は長い目で見ると安定したパフォーマンスに繋がりやすいという事を考えると、バフェット氏はいつもと変わらない行動を続けているという事だよね。
バフェット氏は、常に「良い球が来た時しかバットを振らない」と公言しており、現在の相場は良い球が来るような感じではないと思っているんだろうね。
現在は、政策金利も高く、債券利率も高いので、リスクを取って株式投資をしなくても、安全な債券投資をしているだけでも4%~5%程度の利回りを取れるという環境なので、バフェット氏は「無理をする必要は無い」という判断なんだろうね。
株式と債券のどちらが割高かを測る指標には、企業が稼ぐ年間の1株利益を株価で割った益回りと債券利回りを比較するイールドスプレッドがあるのだけど、米S&P500種株価指数の予想益回りと米長期金利の差は現在、22年前( ITバブルの頃)と同様に株価の割高感を示しているみたいだね。
もちろん、今後も ITブームが加速して、企業の収益性が高まって、株式市場が更に上昇していく展開もあると思うけど(私個人的にはこちらの展開を期待している)、そうなったとしてもバークシャー・ハサウェイのポートフォリオの半分は株式であり、上昇の恩恵を受けつつ、債券投資で安定した利回りも確保できているので、万全の態勢だと思うよ。
なおかつ、相場が大きく下落したとしても、手元のキャッシュ比率は高く、債券投資比率も高いため、相場が急落した際には、大きく下落した銘柄を大量に仕込めるチャンスにもなるから、更にバークシャー・ハサウェイの投資効率は高まるよね。
相変わらずバフェット氏は手堅く、上手い投資を続けているんだなと感じるよね。
コメント
コメント一覧 (4件)
よしぞうさん、こんにちは!
バフェットの投資を真似しようとしても、日本人投資家からすればドル高金利の時は円安なので、非常に難しい判断になりますね。高金利を求めてドル転したいのですが、どうも円高リスクを恐れてなかなか踏み切れないです。。
こんにちは、きっきさん。
米国在住だと生活費はドルなので何も問題ないけれども、日本だと為替の変動があるので難しい所ですよね。
しばらく使わない資金で、投資先が米国市場(株や債券)に決めているのであれば、どのみち円に戻すのは使う時(米国株投資を辞める時・生活費等に資金を使いたい時)なので、割り切って投資するしかないかなと思います。
そうはいっても、為替の影響は気になるので、ドル円相場が動くとしても出来るだけ穏やかに動いて欲しいですよね。
こんにちは^^
バフェットの真意は分かりませんが、よしぞうさんが仰ることと後は後継者への引継ぎもあるかと思います。バフェット銘柄の影響度を低くして、次期後継者へ引き継ぎやすいようにされてるのではと考えてます。
こんにちは、KGさん。
後継者への引継ぎという問題もありそうですね。
それにしても、バフェット氏はもう94歳なんですね。
そんな歳になった時に、投資の事を色々と考えるほどの気力・体力・知力が私には無さそうな気がします。
改めて、バフェット氏はバイタリティがありますね。