7月24日(水)の米国株市場は久しぶりに大きな下落となっていましたね。S&P500は2.3%と大きく下落しており、ナスダックも3.6%の大幅下落となっています。ディフェンシブ性が比較的高いダウ平均でさえ1.2%の下落となっていました。
指数が大きく下がると不安が高まるよね
普段は、指数が1%を超える下落はあまりないですからね
米国株も大きく下げていましたが、ドル円相場も大きく円高ドル安に振れており、1ドル155円75銭だったのが1ドル153円54銭にまで下げており、1日で2円21銭もの円高ドル安になっていました。
米国株も下げて、ドル円相場も円高ドル安に振れるという日本の投資家にとってはダブルのショックを受ける状態となっていますね。
米国株が大きく下げた要因としては、大手テック企業の先陣を切って決算発表したアルファベットやテスラなどが思ったよりも低調な決算内容だったことから、他の大手テック銘柄も連鎖的に業績不安が高まり、最近の上昇相場を受けて利益確定の動きが強まって売りが大きくなっていったようです。
また、同日(24日)に発表された経済指標も市場が想定していたよりも悪い数字が出ており、景気の失速が感じられた事も下落を加速させる要因となっていました。
この日に発表された製造業購買担当者景気指数は、市場予想が51.7と景気判断の分かれ目(50以上は景気がよい、50以下は景気が悪い)となる50を超えているという想定でしたが結果は49.5となっていて50を下回る結果となっていました。
それと、景気の先行指数とも言われている新築住宅販売戸数も市場予想が63万9千戸だったのが実際には61万7千戸となっていて想定よりも減少しており、これで2か月連続で市場の想定を下回る結果となっていたことから景気の減速感が懸念される事となりました。
投資家の警戒感も敏感に反応しており、「Fear and Greed Index(恐怖と欲望のインデックス)」も久しぶりに「FEAR(恐怖)」の位置になっています。
米国株市場全体的に警戒感が高まってきた感じになっていますね。
今後は利下げが行われることが確定的になっており、利下げによる金融緩和は借り入れ負担の大きい企業の方が恩恵を受ける事になるので、最近は(7月は)現金の創出力が高い大手テック企業よりも小型銘柄の方に投資資金が向かっていっているようです。
ファンドなどは次の動き(利下げを見据えた動き)に向かっており、近年上昇を続けていた大手テック企業はいったん利益確定をする動きが増えてきているみたいですね。
米国の利下げだけではなく、日本においては利上げの動きがみられるようになっていて、そうなるとさらに円高ドル安への動きに拍車が掛かる事になると思います。
日米の金利差縮小による円高と、米国経済の失速による米国株安のダブルショックが今後はもう1段階進むかもしれませんね。
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