最近の米国株市場は、強い経済と根強いインフレに振り回されている感じですね。経済も強くて、インフレが思ったようには鈍化していかないことから利下げの開始時期が遅れていくことになっており、それに伴って長期金利も再び上昇していく展開となっています。
インフレは順調に下がっていると予測されていたのにね
市場は楽観的過ぎたという事みたいですね
2023年になって政策金利が5.5%という高い金利になった時には、「こんな高金利のままの状態が続けば米国経済は持たない。ハードランディングの危険性が高まっている」という認識が多くなっており、米国株市場は非常に不安定でした。
しかしながら、消費者物価指数などが低下してきており、インフレが徐々に鈍化していくと今度は「米国経済が力強さを維持していることから景気後退は軽いもの(ソフトランディング)に留まる」という想定が増えてきました。
インフレが一時よりも収まってきているという事で、利下げについても2024年3月には開始されて年間6回の利下げが行われるという想定が主流となっていました。個人的にはそんなに急いで利下げすることはできないだろうと思っていましたが、市場の思いと一致するかのようにFRBのパウエル議長も12月のFOMC後の会見で利下げに言及しており、ハト派的な態度に変わっていました。
私はインフレは簡単には収まらないと思っていたのですが、市場の雰囲気は利下げ一辺倒で、さらにパウエル議長までも利下げに言及するなど、利下げが確定路線となってきたので、インフレは収まらないと思っていた私の判断は間違っているのだと軌道修正して、利下げが確定路線であれば利下げに対応できる金融商品を購入しておこうという事で長期債券ETFに投資をしました。
さて、その後しばらくは長期金利も低下しており、市場の想定通りの展開になっていくのかと思っていたら、意外と米国経済は力強さを保っており、さらにインフレも鈍化するスピードが停滞していることから、利下げは3月には行えないのではないかという空気になっていきます。
個人的には3月に利下げするのはまだ難しく、早くても6月頃からだろうと思っていたので、利下げの時期が3月から6月に遅れてきたことに対しては何も思っていなかったのですが、気が付けば6月の利下げすら難しい状況となっていきました。
現在の想定では早くても9月に利下げするというのが主流になっており、一部では年内に利下げすることすら難しいのではという意見も増えてきています。
こうなってくると、私の想定とは大きく異なってくることになります。米国の長期金利が4.5%を超えることはないだろうと思っていたし、ドル円相場も153円を超えてくることがあれば日銀が為替介入してくるだろうと思っていましたが、長期金利はすでに4.6%台に突入しているし、ドル円相場も1ドル154円台を突破しているというのに為替介入が行われる気配がないです。
市場の想定も全くあてにならないものですが、私の想定も全くあてにならず、想定と実際の相場の動きは全然一致していません。
さて、困ったものなのですが、それでも米国の政策金利がこのまま高い状態を維持しているのは厳しいと思いますし、いずれ遅かれ早かれ利下げは行われるのであれば、長期債券ETFを保有しておけば利下げの恩恵を受けることは出来ると思えるので、現状のポジションを維持しておく対応でいいかなと思っています。
長期債券ETFを買うタイミングが少し早かったという結果となっていますが、いずれは長期債券ETFを保有しておいて良かったと思うタイミングが来ると思いながら、保有を継続していこうと思います。
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