ずっと地の底を這いずり回っていた中国株。雌伏の時を経て、ついに復活を遂げる時が来たのかもしれない。ついに中国株の反撃が始まったのかもしれない。そんな予感がする昨日の中国株の急上昇でしたね。
やっと中国株にも光が差し込むのかな
そろそろ復活してください。私の中国株ボロボロです
中国株の代表的な指数であるハンセン指数は 4%の上昇、中国株の有名な銘柄であるテンセントは 4%の上昇、そしてアリババも 7%の上昇と久しぶりに大きく上昇しています。
今まで、下落続きだった中国株に一足早く春が訪れたのかもしれません。
少し前から、中国株には上昇の可能性が示唆されていました。それが政府の下支え政策です。
1月24日のブログ記事「中国株への投資チャンスがやってきた」にも書いていますが、最近になって中国当局は数々の施策をうっています。
「中国当局の対応」
・政府系ファンドがETFの購入を開始
・中国最大の証券会社が空売りを制限
・首相が対策強化を指示
・中国当局が相場の下支え策を検討
相次ぐ株価の下落によって、中国株は歴史的な低水準となっています。そして、流石に下がり過ぎた株式市場に対して政府当局も焦りを色を見せ始めており、徐々に底支えを始めています。
1月22日を株価の大底として、中国株もそこから徐々に反転して上昇を始めています。ただ、まだ市場にも疑心暗鬼の心が芽生えており、一進一退といった感じで、やや買いが優勢かなといった感じでした。
そして昨日は、ついに中国株が大きく上昇して反撃を開始しました。
昨日に中国株が反応したニュースはこの2つ。
- 中国政府系ファンドがETFの買い増しを開始
- 習近平氏が本土株式市場を巡り、金融当局と協議
「中国政府系ファンドがETFの買い増しを開始」
中国政府系ファンドや中国投資(CIC)傘下の中央匯金投資は、上場投資信託(ETF)の保有拡大を続けると発表していました。これらのファンドは「国家隊」とも呼ばれており、相場の急落を食い止めるために政府の要請を受けて、市場介入する事があります。
今回の介入は、2015年7月に中国株が大きく下落した際に介入した時の資金量の5倍の資金を超える規模を投入しているようです。
政府系ファンドの介入についての発表を受けて、中国証券監督管理委員会は、今後も様々なファンドや機関投資家が市場に参入する様に、より一層取り組みを強化しながら指導していくと声明を出していました。また、上場企業の自社株買い強化を支援するとともに、市場の安定的な運営を維持すると発表しています。
「習近平氏が本土株式市場を巡り、金融当局と協議」
習近平総書記は、規制当局である中国証券監督管理委員会から本土の金融市場に関する説明を受ける予定となっています。この会合で、新たな支援策が打ち出されるかは不明ですが、急落している株価を下支えする事が急務となっており、株価低迷に歯止めを掛けたい中国当局への圧力が強まっています。
習近平氏は、去年後半に中国人民銀行(中央銀行)へ視察を行ったが、総書記に就任してから10年間で一度も中央銀行を視察したことなどはなく、経済を軽視していると言われていた習近平氏が方向展開したのではないかと囁かれていました。
今回の中国証券監督管理委員会との会合などを含めて、金融・経済政策への関与を強める動きを見せており、習近平氏が本格的に動くのであれば、株式市場への追い風となる可能性があります。
今まで、長期にわたって低迷を続けてきた中国株。
その最大の原因となっているのが習近平氏の独裁と言われています。そして「共同富裕」というスローガンを強く打ち出しました。簡単にいうと、「格差を是正して、皆で平等に豊かになりましょう」と言う事です。
これにより、今まで巨大な利益を上げてきたIT企業などに規制や制限などを課したり、寄付を促したり、富の再分配を行おうとしていました。
かつての中国の成長を支えたのは、「先富論(豊かになれるものから先に豊かになる)」でした。これが競争原理をうみ、企業や経済の成長を促し、中国が世界に影響力を与える市場や企業を作り出す原動力となっていました。
それを方向転換した「共同富裕」。それを先導した習近平氏が自らが主導して経済を本当に立て直すようであれば、株式市場への強い恩恵となります。
「ついに中国株の反撃は始まっていくのか?」 久しぶりの中国株市場の大きな上昇は、中国株に投資をしている人々にそんな思いを抱かさせるような出来事でした。
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