米国株式にとって懸念材料の1つだった長期金利の上昇。インフレ退治の為にFRBは政策金利(FFレート)を引き上げ続けていたのですが、そろそろ利上げも終盤局面へと差し掛かり、利上げはもう打ち止めだという想定が多勢となっています。
政策金利の引き上げはもう終わったのかな
想定外の経済指標などが出ない限りは終わったのではないかな
長期金利が上昇すると、株式市場には逆風が吹いてしまって株価下落の要因となってしまいますが、債券価格にも逆風が吹いてしまい債券価格下落の要因となってしまいます。
そのため、米国債券ETFなどは下落を続けていましたが、金利の上昇がそろそろ打ち止めになるのであれば、債券価格は上昇をはじめていき、利下げが行われるようであれば米国債券ETFは再び上昇基調へとなっていきます。
今回は、そんな米国債券ETFに投資をしたお話です。
今年のNISA枠をまだ使っていなかった
今年のNISA枠を私はまだ使っていませんでした。
今までNISA枠を使わずにいた理由は、今年の相場は下落するだろうと思っていたので年初にNISA枠を埋めるよりは、暫く様子をみてから投資した方がいいかなと思っていたからです。
時期的には、9月~10月辺りになってからNISA枠を埋めていこうと思っていました。
私の想定とは裏腹に今年の相場は上昇しており、結果としては年初にNISA枠を埋めて置いたほうが良かったという事になりますね。
さて、NISA枠への投資については当初の予定通り9月~10月頃に投資をする予定でした。実際の9月や10月は相場は下落をしており、投資をするにはいいタイミングでもあったのですが、NISA枠を埋める事に躊躇したのは、円安が進んでしまった事です。
S&P500に連動する投資信託であるeMAXIS Slim米国株式を購入しようと思っていたのですが、円安が進んでいるので基準価額があまり下がっていないんですよね。なので、S&P500の下落ほど下がっておらず、円安の今のタイミングで投資をするのはどうなのだろうという疑問が上がってきたので、ちょっと方向転換をする事にしました。
それが、米国債券ETFへの投資です。
米国債ETFへの投資
米国債ETF(長期債対応のもの)は、基本的には「金利が上昇すれば価格は下落し、金利が下落すれば価格は上昇する」という動きになります。今までは、金利の上昇局面だったので米国債ETF(長期債対応のもの)は大きく下落をしていました。
現在は金利の上昇局面は終盤を迎え、金利の上昇は終了したと想定されています。今後は、現在の金利を維持したまま暫くは経過していき、景気が落ち込むようであれば利下げが行われる事になります。
そうなると、米国債ETFは上昇していく事になるはずです。
景気が下落していけば、株式市場は下落をしていきます。それに伴い、政策金利も引き下げていくようであれば、米国債ETFは上昇していきます。
株式が下落をしている時に米国債ETFは上昇をしており、その時に米国債ETFを売却して下落している株式を購入すればベストなタイミングになるかなと感じます。
なので、今のタイミングで買うなら株式よりも米国債ETFかなと思ったので、NISA枠は米国債ETFで埋める事にしました。
確率の問題
一般NISA制度は今年までとなり、来年からは新NISA制度が始まります。それに伴い、現在の一般NISAの制度は廃止となり、ロールオーバーなども出来なくなります。
今年NISA口座にいれたものは、5年後にはロールオーバー出来ずに特定口座に移動する事になります。
その際に、損失が出ている場合は購入金額が低い状態で特定口座に移動する事態になってしまい困った状態になります。
今から購入して、5年後に損をしている可能性が少ないものは何だろうか?と考えた時に、損をする確率が一番低いのは米国債ETFなのではないかなと思えたので、今年のNISA枠は米国債ETFで埋める事にしました。
株式であれば、今後に景気悪化が訪れるようであれば株価が下がる事も想定されるし、また円高に振れていくようであればその分だけ為替レートの影響で評価額が減少してしまいます。現在よりも株価が上がっていても為替レートの影響で損をしている可能性もあるかもしれません。
現在は米国の金利は高い状態ですが、数年後には今よりも金利水準は下がっているはずです。米国の金利が5年後に今よりも下がっている確率は非常に高いと思われ、それであれば米国債ETFを購入している方が確率的には損をする可能性は低いだろうという判断です。
まとめ
今のタイミングで投資をするのであれば、米国債ETFがイイのではないかなという判断のもと、米国長期債券(20年~30年もののストリップ債)に投資をしているバンガード社の「EDV(バンガード超長期米国債ETF)」に投資をする事にしました。
米国債ETFで長期債に投資をしているものは色々とあり、「EDV」以外にも「TLT」や「VGLT」、そして為替ヘッジの効いている「2621」、レバレッジを掛けた「TMF」などがあるのですが、リスクとリターンを考慮した上で、私は「EDV」を選んでみました。
それと、特定口座で保有しているテンセントを売却したので、テンセントの売却資金は「TMF(20年超米国債ブル3倍ETF)」を購入してみました。
「EDV」や「TLT」・「VGLT」・「2621」・「TMF」などの各商品の比較は、また後日に記事にまとめたいと思います。
とりあえず、今年のNISA枠は米国債券ETFである「EDV」を購入しました。
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