AIブームに潜むリスクと株価急落の危険性

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AIブームは続いており、AI期待で上昇する銘柄が多くあります。先日、急上昇したメタの場合は自律型パーソナルAIアシスタント・アプリの「Muse(ミューズ)」がリリースからすぐに無料アプリランキングでトップに立ち、今後の普及に対する期待感から株価が爆上がりしていました。

AI企業は、今後も勢いを保ち続けそうだね

まだ上場していない有力AI企業もあるから楽しみだよね

AIが発展していく事による需要の拡大に期待して、AI関連企業は大きく株価を伸ばしていますが、思惑通りにAIが発展していかないと、一気にブームがしぼんで株価急落の危険性もあります。

今、一番懸念されているのは、GPUを担保にした融資実行とそれを証券化して二次流通させている点です。かつて、リーマンショックの時も不動産への融資が小口証券化されて様々な金融機関にばら撒かれて、それが破綻したことで連鎖的にダメージが広がっていきました。

今回もこの懸念が持ち上がってきています。AIブームが高まっている間は問題は起こらないが、AIブームがしぼんできた際に、これらの問題が突如吹き上がってくるかもしれないという事です。

AI需要の高まりとともにデータセンターが莫大な数を必要とするようになり、アマゾンなどのハイパースケーラーだけでなくコアウィーブなどの新興企業が躍進するようになりました。これらの新興企業はハイパースケーラーのような資金力はなく、他から融資などで資金調達をする必要があります。

そして、融資を受ける際の担保として、「GPUとデータセンターの設備、顧客との長期契約」をセットにして、これらを担保に資金調達する手法を取っています。

イメージとしては、「1000億円分のGPUを購入しており、このGPUに対して顧客が5年間の利用料を支払ってくれる契約がある。この契約と保有しているGPUを担保に 800億円を融資してもらい、その800億円で次のGPUを購入してデータセンターを構築する。再び、出来上がったデータセンター(保有しているGPU)をもとに顧客と長期契約を結び、その契約と保有しているGPUを担保にまた融資を引き出す」というようにループしていく感じです。

そして、最近ではこのGPUと顧客の契約を担保にした融資に対して、他に転売できるように証券化して2次流通できるようにしています。これにより、融資した投資銀行だけでなく、証券化したものを保有した金融機関や機関投資家、企業にリスクを転嫁することができるようになってしまいます。

リーマンショックの時も、住宅ローンを証券化して、それを世界中の金融機関が保有していたために、破綻した際に証券化したものを保有していた多くの金融機関がダメージを負う事になってしまいました。AIブームが減速すると、リーマンショックの時のようにGPUと顧客の契約を担保にした融資を証券化したものがダメージを負うと、それを保有している金融機関や機関投資家などがダメージを負ってしまいます。

ただ、幸いことに現在の AI融資に対する証券化は、リーマンショックの時ほどの規模になっておらず、証券化が焦げ付いても現状ではリーマンショック程の暴落が起こるというわけではないです。

それでも、年々倍々ゲームのようにデータセンターを積み上げている状況が続けば、2年後3年後ぐらいになった際に、AI融資の証券化の規模は今よりもはるかに巨額の規模になっている可能性があります。そうなると、リーマンショック級とはいかなくても、かなり大きな規模の暴落に遭遇する可能性が出てくるわけです。

今は、AI需要を賄うほどの供給が出来ておらず圧倒的にデータセンターが足りていない状態になっていますが、それがある程度落ち着いてきた時に、GPU価格の高騰、半導体メモリ価格の高騰、データセンター使用料の高騰、といったサイクルが逆転して価格が下がっていった際に、証券化されたものの価値も下がってしまい、評価損が出ることでダメージを負う金融機関が出てくるかもしれません。

暫くは大丈夫だとは思いますが、急速に株価が大きく上昇しすぎるとAI需要が落ち着いた際に色々な反動が出てくる可能性がある事は頭の中に置いていたほうがいいと思っています。

    

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