先週は大きく下がったような気がした米国株市場ですが、実際にはそれほど下がっているわけでもなく、先週の1週間では S&P500は 0.08%の上昇、ダウ平均は 0.34%の上昇、ナスダックは 0.45%の下落となっていて、ハイテク銘柄以外は上昇(または現状維持)していた感じの相場でした。

何で大きく下がったような気がしていたんだろう



それは13日(木)に1.6%と大幅下落したからだね
13日の木曜日は大きく下落した日で、S&P500は 1.65%の下落、ダウ平均は 1.65%の下落、ナスダックは 2.29%の下落と指数としては大きな下落幅だった事から、先週は大きく下落した1週間だったようなイメージがあるのですが、実際には1週間という単位でみるとハイテク銘柄中心のナスダック以外は下落していない1週間でした。
米国株と言えばハイテク銘柄が好まれる傾向にあり、エヌビディアやマイクロソフト、アマゾン、グーグルなどの大手企業を保有している人も多いし、パランティアやイオンQといった新興ハイテク企業なども人気があり、こういったハイテク銘柄は特に13日(木)に大きく下落した事から、先週は大幅下落したイメージが強くなっているみたいですね。
13日から大きく下落をし始めたのは、来月のFOMCにおいて利下げが行われない可能性が高まってきたからのようです。金利が引き下げられると株式(特にハイテク株)には好影響ですが、利下げが無いとなると株式には不利に働く事から、利下げを見越して買われていた株式が売られる展開になったみたいですね(現在の政策金利は、3.75%~4.00%)。
「政策金利の市場での想定確率(1日前、1週間前、1か月前)」
| 市場での想定 | 1日前 | 1週間前 | 1か月前 |
|---|---|---|---|
| 3.25~3.50 | 0.00% | 0.00% | 11.5% |
| 3.50~3.75 | 44.4% | 66.9% | 88.2% |
| 3.75~4.00 | 55.6% | 33.1% | 0.00% |
1か月前までは、0.25%以上の利下げが行われる事が確定的だと想定されていたのですが、1週間ほど前には現状維持の可能性が少し高まっていました。それでも66.9%の確率で0.25%の利下げを行うだろうとされていたのですが、先日ぐらいからは利下げを行う可能性よりも現状維持の可能性の方が高くなっている状態になりました。
今後は、来月の利下げがどうなっていくのか(市場での想定がどうなっていくのか)によって相場の行方も大きく左右されそうですね。先週に大きく下げた印象があったのも、今後の政策金利の想定次第では更に下落する展開もあり得るという雰囲気が高まった事によって、下げている印象が強かったのだろうなと思います。
次のFOMCは来月の12月10日に行われるのですが、それまでは少し波が激しい展開が続くかもしれませんね。


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